結論:No.8は6極端子台で3台分のリモコンリレー主回路を施工する課題
令和8年度の候補問題No.8は、端子台のイ・ロ・ハ各2極をリモコンリレーの主回路側として使い、3本のVVF 1.6-2Cをアウトレットボックス内で電源と3負荷へ結線します。箱内は4本用差込形コネクタ2個と、リングスリーブ○3か所です。
この課題で先に理解したいのは、6極端子台そのものが時刻制御や照明操作を行う装置ではないことです。この記事では、令和8年度上期(2026年7月19日実施)No.8の公式問題・公式解答・材料表を基に、端子台の使う側、ケーブルの組、線色、4本接続、圧着刻印、アウトレットボックスまで順に整理します。
旧稿の端子1=L・端子2=N・端子3=イという回路ではない
現年度No.8に壁スイッチ、コンセント、3極の端子番号指定はありません。端子台はイ・ロ・ハの3組、合計6極です。各組へVVF 1.6-2Cを1本ずつ結線し、イは引掛シーリング、ロはランプレセプタクル、ハは施工省略側の引掛シーリングへつながります。
No.8の器具と電線を正しく対応させる
電源はVVR 2.0-2Cでアウトレットボックスへ入り、3負荷と端子台へ分岐します。負荷イとロは器具まで施工し、負荷ハは図記号側が施工省略です。ただし、ハへ向かうケーブルと箱内接続は施工します。
| 系統 | 端子台から先の負荷 | 試験での施工 |
|---|---|---|
| イ | 丸形引掛シーリング | 器具・端子台・箱内接続を施工 |
| ロ | ランプレセプタクル | 器具・端子台・箱内接続を施工 |
| ハ | 引掛シーリング(図記号側) | 器具側は省略、ケーブルと箱内接続は施工 |
電源だけがVVR 2.0-2Cで、端子台3本と負荷3本はVVF 1.6-2Cです。ケーブル種別を見分ける要点は電線・ケーブルの種類と用途、材料表から本数を整理する方法は技能試験の材料の拾い出しで復習できます。

図1は、6極端子台をイ・ロ・ハの2極ずつに分け、各組へ同じVVF 1.6-2Cを1本ずつ使う自作図です。図では箱内の役割を追いやすくするため黒を電源Lから端子台への送り、白を端子台から負荷への戻りとして示しています。公式解答の注記どおり各組の黒白が上下で入れ替わっても欠陥ではありませんが、別々の2Cから1本ずつ混ぜてはいけません。
箱内は、電源白と負荷イ・ロ・ハの白をNの4本用コネクタ、電源黒と端子台イ・ロ・ハの黒をLの4本用コネクタで接続します。残る3組は「端子台イ白+負荷イ黒」「端子台ロ白+負荷ロ黒」「端子台ハ白+負荷ハ黒」で、全て1.6mm2本のリングスリーブ○です。最後にL→端子台→戻り→各負荷→Nをイ・ロ・ハごとに一周します。
6極端子台はイ・ロ・ハの2極ずつ
支給される端子台は6極で、図2の表示に従い、上からイ・ロ・ハのリモコンリレーに対応する2極ずつとして扱います。実物のリモコンリレーには操作回路側と主回路側がありますが、この試験では端子台の主回路側に相当する端子へ電線を結線します。操作回路側に相当する端子へは結線しません。
端子番号ではなく「1リレーにつき2Cを1本」で管理する
イの2極 ← イ用VVF 1.6-2Cの黒・白
ロの2極 ← ロ用VVF 1.6-2Cの黒・白
ハの2極 ← ハ用VVF 1.6-2Cの黒・白
別々のケーブルから1本ずつ取り出して同じ組へ入れない
施工条件は「各リモコンリレーへの配線には1本の2心ケーブルを使用」と指定しています。同じ2Cの黒白を一組の端子へ入れることが重要です。公式解答の注記では、各リモコンリレーで黒と白の上下が入れ替わっていても欠陥とはしないとされています。ただし、箱内では黒を電源非接地側の4本接続、白を各負荷黒への点滅線として扱う役割は崩しません。
箱内は4本接続2組と2本接続3組
アウトレットボックスを通る電線には全て接続箇所を設けます。接地側と非接地側の各4本は差込形コネクタ、端子台から戻る3本の点滅線は対応する負荷黒とリングスリーブで接続します。
| 箱内の接続 | 接続する導体 | 接続材料 |
|---|---|---|
| 接地側 | 電源VVR 2.0白+負荷イ白+負荷ロ白+負荷ハ白 | 4本用差込形コネクタ |
| 非接地側 | 電源VVR 2.0黒+端子台イ黒+端子台ロ黒+端子台ハ黒 | 4本用差込形コネクタ |
| イの点滅線 | 端子台イ白+引掛シーリングイ黒 | 小スリーブ・○刻印 |
| ロの点滅線 | 端子台ロ白+ランプレセプタクルロ黒 | 小スリーブ・○刻印 |
| ハの点滅線 | 端子台ハ白+施工省略側ハ黒 | 小スリーブ・○刻印 |
使用数は4本用差込形コネクタ2個・リングスリーブ○3か所です。材料表の小スリーブ5個には予備品が含まれます。点滅線3組は全て1.6mm2本なので、スリーブの呼びは小でも圧着マークは「○」です。2.0mmを含む4本接続は施工条件どおり差込形コネクタを使うため、ここでは圧着マークを考えません。
リングスリーブの「呼び」と「刻印」を分ける考え方はリングスリーブの圧着|電線本数・刻印・欠陥対策、4本挿入後の目視確認は差込形コネクタ・配線器具の施工を参照してください。
器具の白線と点滅線の白線を混同しない
白線は常に接地側とは限りません。この課題では、電源から3負荷へ直接向かう白は接地側ですが、端子台から箱へ戻る白はリモコンリレー通過後を表す点滅線です。
- 丸形引掛シーリング(イ):W表示側に負荷イの白、残る端子に黒
- ランプレセプタクル(ロ):受金ねじ部に負荷ロの白、中心接点側に黒
- 施工省略側(ハ):白を接地側4本接続、黒を端子台ハ白との○接続へ入れる
- 端子台側:黒は非接地側4本接続、白は対応する負荷黒との○接続
「白だから全部まとめる」と判断すると、端子台側の白3本まで接地側へ入れて誤結線になります。複線図では、色を塗る前に「接地側」「リレーへの送り」「リレーからの戻り」を役割名で書くと取り違えを減らせます。基本手順は複線図の書き方|接地側・非接地側・点滅線にまとめています。
アウトレットボックスは打抜き済み5穴を全て使う
材料表は、アウトレットボックスの19mm穴2個と25mm穴3個、対応するゴムブッシングを示しています。施工条件どおり、打抜き済みの5穴だけを全て使用します。
- 電源VVR 2.0-2C
- 端子台へ行くVVF 1.6-2C×3(同じ穴へまとめる箇所)
- 負荷イへ行くVVF 1.6-2C
- 負荷ロへ行くVVF 1.6-2C
- 施工省略の負荷ハへ行くVVF 1.6-2C
穴径に合うブッシングを付け、外装を箱内へ入れます。3本を同じ穴へ通す箇所は、先に3本をそろえてブッシングへ通すと外装を傷めにくくなります。打抜き穴を余らせる、追加で穴を抜く、ブッシングを付けない、ケーブルを指定と異なる穴へ無理に詰める施工は避けます。
複線図と施工を8ステップで進める
- 器具と記号を照合する:端子台をイ・ロ・ハの3組、負荷を引掛シーリング・ランプレセプタクル・省略側に対応させる。
- 接地側を描く:電源白からイ・ロ・ハの負荷白へ4本接続を作る。
- 非接地側を描く:電源黒から端子台イ・ロ・ハの黒へ4本接続を作る。
- 3本の戻りを描く:端子台イ・ロ・ハの白を、対応する負荷黒へ1組ずつ接続する。
- 端子台の組を確認する:各リレーの2極へ同じVVF 1.6-2Cの黒白を入れる。
- 接続材料を割り当てる:4本接続2組は差込形、1.6mm2本接続3組は小スリーブ○にする。
- 5穴へケーブルを通す:19mm×2・25mm×3のブッシングと全ケーブルを照合する。
- 器具と接続を点検する:W・受金の白、端子ねじ、差込深さ、○刻印、外装位置、寸法を確認する。
輪づくりやねじ端子の外装・心線処理はケーブルの剥ぎ取り・輪づくり、完成後の判定順は技能試験の欠陥判断基準で確認してください。
No.8の完成前チェック
端子台
□ イ・ロ・ハ各2極
□ 1組につき2Cを1本
□ 主回路側へ結線
□ ねじ緩み・心線露出なし
箱内接続
□ 4本用コネクタ2個
□ 小スリーブ○3か所
□ 白4本は3負荷の接地側
□ 戻り白と負荷黒を対応
器具・箱
□ Wと受金ねじ部に白
□ 打抜き5穴を全使用
□ ブッシング19×2・25×3
□ VVR電源とVVFを識別
誤結線がないことを最優先に、次に器具の極性、端子ねじ、接続、外装、寸法を確認します。作業時間の配分は技能試験の時間配分|40分で欠陥を減らすを参考に、端子台と3か所の圧着へ多めに点検時間を残してください。
理解度チェック
問1:端子台へのケーブル
令和8年度上期No.8で、端子台のイ・ロ・ハ各組へ配線する正しい方法はどれですか。
ア.各組へVVF 1.6-2Cを1本ずつ使う イ.3Cを1本だけ使う
ウ.各組へ電源VVRを直接入れる エ.異なる2Cから1本ずつ組み合わせる
問2:箱内の接続材料
アウトレットボックス内で使う接続材料の組合せはどれですか。
ア.4本用差込形2個・小スリーブ○3か所 イ.2本用差込形5個
ウ.小スリーブ小刻印5か所 エ.4本用差込形1個だけ
問3:白線の役割
端子台からアウトレットボックスへ戻るイ・ロ・ハの白線は、どこへ接続しますか。
ア.全て接地側4本接続 イ.それぞれ対応する負荷の黒
ウ.全て電源黒 エ.ゴムブッシング
公式資料・一次情報
- 電気技術者試験センター:第二種技能試験の候補問題
- 電気技術者試験センター:令和8年度第二種技能候補問題
- 電気技術者試験センター:令和8年度上期技能試験の問題と解答
- 令和8年度上期・候補No.8:試験問題
- 令和8年度上期・候補No.8:公式解答
- 電気技術者試験センター:技能試験の欠陥判断基準等
- 電気技術者試験センター:技能試験の概要と注意すべきポイント(2026年3月更新)
次に読む記事
候補問題No.9:接地極付コンセントと接地線の課題へ進む
候補問題No.7:3路・4路スイッチとA・B接続へ戻る
リングスリーブの圧着:1.6mm2本の○刻印を復習する
第二種電気工事士 学習ロードマップ:技能試験の学習順を確認する
広告・編集方針
この記事内に工具、練習材料、通信講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。2026年7月30日に令和8年度候補図・上期実問題・公式解答・材料表・欠陥判断基準へ照合しました。旧稿の3極端子台、壁スイッチ、コンセント、現年度と一致しない生成図、工具宣伝、広告、追跡画像を撤去し、6極端子台、3負荷、箱内5組の接続へ全面改訂しています。図1と確認問題は当サイトのオリジナルです。
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