この記事でわかること
- No.9のEETコンセント(接地端子付)の配線方法
- 接地線(緑色)のJB内での処理パターン(直通/リングスリーブ接続)
- 3芯ケーブル(VVF 1.6-3C)の色の使い分けルール
- 接地線と接地側(白線)を混同しないための注意点
結論から言います
候補問題No.9は、接地端子付コンセント(EETコンセント)が登場する回路です。通常のコンセントと異なり、接地線(緑色)の配線が必要になるため、VVF 1.6-3C(3芯ケーブル)を使う区間があります。3芯ケーブルの色の使い分けと、接地線の接続先を正しく理解することがポイントです。
難易度:やさしい〜中程度
最大の注意点:接地線(緑色IV線 or 3C赤線)をEETコンセントの接地端子に正しく接続すること
回路の構成
| 器具 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|
| ランプレセプタクル(イ) | 1 | スイッチ(イ)で操作 |
| 引掛シーリング丸型(ロ) | 1 | スイッチ(ロ)で操作 |
| 片切スイッチ(イ) | 1 | 連用取付枠にスイッチ(ロ)と並べる |
| 片切スイッチ(ロ) | 1 | 連用取付枠にスイッチ(イ)と並べる |
| 接地端子付コンセント(EET) | 1 | 接地線(緑)の配線が必要 |
| ジョイントボックス | 1 | — |
EETコンセント(接地端子付コンセント)とは
EETコンセントは、通常の差し込み口に加えて接地端子(アース端子)を備えたコンセントです。洗濯機やエアコンなど、漏電の危険がある場所に設置されます。
EETコンセントの接続:
・非接地側(L)→ 黒線
・接地側(W)→ 白線
・接地端子 → 緑線(接地線)
接地線のJB内での処理は施工条件で指定されます。
・パターンA:緑色IV線がJBを通過してそのまま接地端子へ(JB内で接続なし)
・パターンB:VVF 3Cの赤線をJB内で緑色IV線とリングスリーブで接続し、接地端子へ
いずれの場合も、接地線は電源の白線(接地側)とは絶対に接続しないことが重要です。
初心者が間違えやすいポイント:「接地側」と「接地線」は別物!
接地側(白線/N)= 電源回路の一部。電流が流れる通常の電線。
接地線(緑線/アース)= 漏電保護用。通常は電流が流れない。漏電時だけ電流を大地に逃がす。
名前が似ているため混同しやすいですが、この2本を一緒に接続すると欠陥です。「白は白の仲間、緑は緑だけ」と覚えましょう。
接地工事の詳しい解説は「接地工事(アース)をわかりやすく解説」をご覧ください。
単線図(試験問題)
No.9の単線図を確認しましょう。電源からジョイントボックスを経由して、スイッチ(イ)(ロ)・EETコンセントへ分岐する構成です。

複線図の書き方
完成した複線図がこちらです。まずは全体像を確認してから、ステップごとに見ていきましょう。

複線図の基本的な書き方は「複線図の基本ルールと書き方|4ステップで完全マスター」で解説しています。

──白── 引掛シーリング丸型(ロ)(W側)
──白── EETコンセント(W側)

──黒── スイッチ(ロ)
──黒── EETコンセント

スイッチ(ロ) ──── 引掛シーリング丸型(ロ)
接地線(緑)──── EETコンセントの接地端子

ケーブルと接続
使用ケーブル
| 区間 | ケーブル | 備考 |
|---|---|---|
| 電源 〜 JB | VVF 1.6-2C | — |
| JB 〜 スイッチ(イ)(ロ) | VVF 1.6-2C ×2 | 施工条件による |
| JB 〜 EETコンセント | VVF 1.6-3C | 接地線(緑)を含む |
| JB 〜 ランプレセプタクル(イ) | VVF 1.6-2C | — |
| JB 〜 引掛シーリング丸型(ロ) | VVF 1.6-2C | — |
VVF 3Cの色の使い方
VVF 1.6-3Cの3色:
・黒 → EETコンセントの非接地側(L)
・白 → EETコンセントの接地側(W)
・赤 → 接地端子へ(接地線として使用。JB内で緑IV線と接続する場合あり)
施工条件で「接地線は緑色を使用」と指定されることが多いです。VVF 3Cの赤線を使い、JB内で緑色のIV線に接続する場合もあります。施工条件をよく読みましょう。
接続方法
- リングスリーブ:1.6mm×2本=小スリーブ・刻印「○」、1.6mm×3本=小スリーブ・刻印「小」
- 差込形コネクタ:施工条件で指定された接続箇所に使用(取り付け方は「差込形コネクタ・ランプレセプタクル・引掛シーリングの取り付け」を参照)
No.9の欠陥ポイント
- 接地線の未接続・誤接続:接地線(緑)をEETコンセントの接地端子に接続し忘れる、または電源端子に接続してしまう
- VVF 3Cの色の間違い:黒=L、白=W、緑(赤)=接地の対応を間違えない
- 引掛シーリング丸型の極性:W側に白線を接続。「角型」との違いに注意(丸型は裏面にW表示あり)
- ランプレセプタクルの極性:受金ねじ部=白(接地側)
- 連用取付枠への取り付け:スイッチ(イ)と(ロ)を正しく取り付ける。上下の向きに注意
欠陥判定の詳細は「技能試験の欠陥判定基準」をご確認ください。
作業のコツ
- 接地線は目立つので忘れにくいが確認は必要:緑色の線はEETコンセントの接地端子に接続。施工条件で「JB内で赤線と緑IV線を接続」と指定された場合は、その2本だけをリングスリーブで圧着する。電源の白線(N)と接地線(緑)は絶対に接続しない
- VVF 3Cの外装剥ぎ取りは慎重に:3芯ケーブルは2芯より太いので、ストリッパーのサイズを確認してから剥ぐ。剥ぎ取りの基本は「ケーブルの剥ぎ取り・輪づくりをマスター」を参照
- 連用取付枠のスイッチは渡り線を活用:スイッチ(イ)と(ロ)が並んでいるので、非接地側(黒)の渡り線で電源を共有できる。施工条件に従うこと
- 引掛シーリング丸型の台座の向き:台座の刻印「W」を確認して白線を接続する
DK-28 使用工具一覧
No.9で使用するホーザンDK-28セットの工具と用途をまとめました。
| 工具 | No.9での用途 |
|---|---|
| VVFストリッパー (P-958) | 2芯・3芯ケーブルの外装・被覆剥ぎ取り |
| ペンチ | ケーブル切断・のの字曲げ |
| プラスドライバー | ランプレセプタクル・連用枠 |
| マイナスドライバー | 連用枠取り外し・差込コネクタ外し |
| リングスリーブ用圧着ペンチ | JB内の圧着接続(接地線の接続含む) |
| ウォーターポンププライヤー | ロックナット締め付け |
| スケール | ケーブル寸法の計測 |
No.9ではVVF 3Cの剥ぎ取りがあります。P-958で3芯を剥ぐ際は2芯とは刃の位置が異なるので注意。また、スイッチ(イ)(ロ)の渡り線もP-958で被覆を剥いて作成します。
No.9 攻略の核心
No.9で最も危険なミスは、接地線(緑)と接地側(白/N)を混同してJB内で一緒に接続してしまうことです。
| 比較 | 接地側(白/N) | 接地線(緑/アース) |
|---|---|---|
| 色 | 白 | 緑(IV線) |
| 役割 | 電源回路の帰り道(常に電流が流れる) | 漏電保護(普段は電流ゼロ) |
| JB内の接続 | 他の白線と一緒に圧着 | 他の線と接続しない(施工条件で赤線と接続する場合あり) |
| 接続先 | コンセントW端子・受金 | EETコンセントの接地端子のみ |
覚え方:「白は仲間同士でつながる。緑はひとりぼっち(接地端子に直行)」
3Cケーブルの色:VVF 3Cは黒・白・赤の3色。緑線は入っていません。施工条件で赤線を接地線として使うか、別途の緑色IV線を使うかが指定されます。
まとめ
- EETコンセントには接地線(緑)の配線が必要
- JB〜EETコンセント間はVVF 1.6-3C(黒・白・緑/赤)を使用
- 接地線のJB内処理は施工条件に従う。電源のN(白)とは絶対に接続しない
- スイッチ(イ)と(ロ)は連用取付枠に並べて取り付け
- 引掛シーリング丸型のW表示を確認して極性を合わせる
確認問題
【問題1】候補問題No.9で、EETコンセントに接続するケーブルとして正しいのはどれか。
(A)VVF 1.6-2C(黒・白の2芯)
(B)VVF 1.6-3C(黒・白・赤/緑の3芯)
(C)VVF 2.0-2C(黒・白の2芯、太め)
(D)EM-EEF 2.0-2C(エコケーブル)
【問題2】EETコンセントの接地線(緑色)について、ジョイントボックス内での正しい処理はどれか。
(A)他の接地側(白線)と一緒にリングスリーブで圧着する
(B)非接地側(黒線)と一緒にリングスリーブで圧着する
(C)他の線と接続せず、そのまま接地端子まで通す
(D)ジョイントボックス内で切断し、端末処理する
No.9の練習に必要なもの
No.9はEETコンセントと接地線の取り扱いを練習する必要があります。3回分の材料セットで、接地線の配線パターンを体で覚えましょう。
独学での技能試験対策が不安な方は、通信講座も選択肢の一つです。EETコンセントの接地線処理を映像で確認できます。
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