受験ガイド

第二種電気工事士の計算問題は捨てる?10時間で4〜7問を拾う勉強法

この記事でわかること

  • 第二種電気工事士の計算問題を全部捨てるのが危険な理由
  • 10時間で優先する分野と、後回しにする分野の分け方
  • オームの法則・電力・合成抵抗・電圧降下を解く共通手順
  • 本番で難しい計算に時間を使いすぎない判断基準
  • 「4〜7問を拾う」を目標にした1時間単位の学習計画

結論|計算問題は全部捨てず、解ける型だけ拾う

結論から言います。第二種電気工事士の計算問題は、全部を捨てる必要も、すべてを完璧にする必要もありません。まず10時間を使い、公式へそのまま代入できる問題と、2段階までで解ける問題を拾える状態にしましょう。

電気技術者試験センターが案内する第二種の学科試験は、四肢択一式50問・120分です。1問2点で、合格基準は60点、つまり30問正解です。計算で4問正解を増やせれば8点、7問なら14点になります。この差は、合格ライン付近では小さくありません。

「4〜7問」は学習目標であり、出題数の保証ではありません

計算が必要な問題の数や難易度は、試験回や「どこまでを計算問題に含めるか」で変わります。公式は「計算問題が毎回10問」と固定していません。直近の公式問題を解き、自分が取れる型を4問、次に5問と増やすための目安として使ってください。

2026年度上期の公式問題でも、一般問題の前半に合成抵抗、発熱量、三相回路、電圧降下、許容電流、幹線設計などが並んでいます。計算を丸ごと避けると、基礎理論だけでなく配電理論・配線設計でも選べる問題が減ります。

なぜ「計算を全部捨てる」が危険なのか

1. 暗記分野だけに正解率を依存してしまう

学科試験は30問正解が合格基準です。仮に計算と判断した10問を最初から諦めると、残る40問から30問、正答率75%が必要になります。これは「計算問題が必ず10問」という意味ではなく、捨てる問題が増えるほど残りで必要な正答率が上がることを示す例です。

2. 公式1つで解ける問題まで失う

難しい交流回路と、100V・800Wから電流を求める問題は同じ「計算問題」でも負担が違います。後者は I = P ÷ V に数字を入れるだけです。苦手分野をまとめて捨てると、短時間で取れる2点まで手放してしまいます。

3. 配電理論・配線設計の理解も弱くなる

電気技術者試験センターは、基礎理論の正しい理解が後の科目にも必要だと説明しています。オームの法則がわかると、電圧降下、許容電流、過負荷、電線が熱くなる理由までつながります。公式暗記だけで終わらせず、どの値が増えると何が起きるかも一緒に確認しましょう。

10時間で優先する計算問題|3段階に分ける

優先度 分野 10時間での狙い
最優先 オームの法則、電力・電力量、直並列の合成抵抗 公式を選び、単位をそろえて代入できる
次に取る 単相の電圧降下、許容電流、幹線の基本 問題文から配線方式と必要な数値を拾える
余力で追加 三相電力、交流回路、コンデンサ 頻出の1型を選び、混ぜずに解ける

得意・不得意は人によって違います。三相電力が得意なら優先度を上げ、合成抵抗で毎回止まるなら時間を増やして構いません。大切なのは、難しそうな分野名ではなく、同じ型を3問続けて正解できるかで判断することです。

最初の入口はオームの法則

V・I・Rと電力の関係が不安なら、先に「オームの法則と合成抵抗を初心者にもわかりやすく解説|第二種電気工事士 基礎理論」で、公式の意味と直並列回路を確認してください。

10時間の勉強スケジュール|1時間ずつ区切る

10時間を一度に確保する必要はありません。1日1時間を10日、平日30分と休日2時間を組み合わせるなど、続けやすい形で進めます。

時間 学ぶ内容 終了条件
1時間目 公式問題を解いて現在地を確認 誤答を「公式・単位・計算」に分類
2時間目 V・I・R、W・kW、分・秒の単位 単位変換だけの小問を連続正解
3〜4時間目 オームの法則、電力、電力量、発熱量 何を求めるか見て公式を選べる
5〜6時間目 直列・並列の合成抵抗 和と和分の積を使い分ける
7〜8時間目 単相の電圧降下、許容電流の基本 往復長・電流・抵抗を整理できる
9時間目 三相電力または自分の得意候補 選んだ1型を3問続けて正解
10時間目 混合演習と誤答の解き直し 正解できる型と後回しを決定

演習は同じ問題の答えを覚えるのではなく、数値や聞かれ方が変わっても式を立てられるか確認します。当サイトの問題はすべてオリジナルですが、出題形式の確認には電気技術者試験センターが公表する最新の問題と解答も使ってください。

最初に覚える公式|数を増やしすぎない

問題の型 最初の公式 確認点
電圧・電流・抵抗 V = I × R 求める文字を左にする
電力 P = V × I kWはWへ直す
電力量・発熱量 W = P × t 求める単位に時間を合わせる
直列抵抗 R = R1 + R2 1本道なら足す
抵抗2個の並列 R = R1R2 ÷ (R1 + R2) 答えは小さい抵抗より小さくなる

電圧降下は「単相2線式・単相3線式の電圧降下を計算しよう|第二種電気工事士 配電理論」、三相電力は「三相3線式の電圧降下と電力計算をわかりやすく解説|第二種電気工事士 配電理論」で、公式の意味と例題を分けて学べます。

どの計算問題にも使える5ステップ

1. 求める量を囲む
電圧V、電流I、抵抗R、電力Pのどれかを決める
2. 与えられた値を書く
数字と単位を、図の近くか式の横へ並べる
3. 単位をそろえる
kW→W、分→秒、%→小数を先に直す
4. 文字式を変形する
数字を入れる前に、求める文字を左にする
5. 答えを見積もる
並列抵抗や桁、単位が不自然でないか確認する

式をいきなり数字で埋めると、「何を求めていたか」「1,000倍するのか割るのか」が見えなくなります。文字式→単位変換→代入の順を毎回そろえると、途中式そのものが見直し表になります。

本番で捨てるのは「分野」ではなく「その場の難問」

120分で50問なら、平均は1問2分24秒です。ただし、全問へ同じ時間を使う必要はありません。まず暗記・鑑別・図記号など即答できる問題を進め、計算は次の基準で判断します。

  • 30秒見ても使う公式が決まらない → 印を付けて後回し
  • 公式は決まるが計算が長い → 式だけ残して後回し
  • 単位変換と1〜2段階の計算で終わる → その場で解く
  • 解き直しで同じ型を3回正解した問題 → 本番の得点候補

「後回し」は捨てることではありません。1周目で確実な問題を取り、2周目で計算へ戻る時間管理です。CBT方式ではフラグ機能を使い、筆記方式では問題番号へ印を付けます。受験方式ごとの操作は、試験センターの最新案内で確認してください。

2問だけ解いてみよう|公式を選べるか確認

【第1問】 100Vの回路で、消費電力800Wの電熱器を使います。流れる電流は何Aでしょうか。

ア. 0.125A
イ. 8A
ウ. 80A
エ. 800A

解答を見る

正解:イ(8A)
P = V × I を I = P ÷ V に変形し、800 ÷ 100 = 8Aです。数字を入れる前に、求めるIを左へ出します。

【第2問】 6Ωと3Ωの抵抗を並列につないだとき、合成抵抗は何Ωでしょうか。

ア. 2Ω
イ. 3Ω
ウ. 9Ω
エ. 18Ω

解答を見る

正解:ア(2Ω)
抵抗2個の並列なので、(6 × 3) ÷ (6 + 3) = 18 ÷ 9 = 2Ωです。並列の合成抵抗は、元の小さい抵抗3Ωより小さくなるため、見積もりでも確認できます。

もっと解きたい方は「【ミニテスト】オームの法則・合成抵抗|第二種電気工事士」で、公式選択と計算手順を確認できます。

まとめ|10時間で「取れる型」を増やす

  • 第二種の学科試験は50問・120分、30問正解が合格基準
  • 計算問題の数は固定ではないため、「毎回10問」と断定しない
  • 全部を捨てず、公式代入と2段階までの計算を優先する
  • 最初はオームの法則・電力・合成抵抗、次に電圧降下へ進む
  • 文字式→単位変換→代入→見積もりの順を毎回そろえる
  • 本番では難問を後回しにし、2周目で戻る
  • 4〜7問は保証ではなく、自分の正解数を増やす学習目標

公式資料・確認先

内容確認日:2026年7月24日。試験時間、出題数、合格基準、受験上の注意は変更される場合があります。受験前に最新の受験案内を確認してください。

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資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。一次情報(電気技術者試験センター・法令)を基に、市販テキストでわかりづらい部分をかみ砕いて解説しています。姉妹サイト「消防設備士への道」も運営。運営者情報を詳しく見る

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