この記事でわかること
- No.12のPF管(PF16)を使った合成樹脂管工事の手順
- PF管コネクタの接続方法とロックナットの締め付け
- ねじなし電線管(E19)との施工方法の違い
- PF管は樹脂製のため絶縁ブッシング・ボンド線が不要な理由
結論から言います
候補問題No.12は、PF管(PF16)を使った合成樹脂管工事が特徴の問題です。電源からアウトレットボックスまでの区間をPF管で配管し、管内にIV線を通します。No.11のねじなし電線管と似た構成ですが、PF管は樹脂製なので施工方法が異なります。回路構成はNo.1と似ており、複線図自体は基本的です。
難易度:中程度(PF管の施工に慣れが必要)
最大の注意点:PF管のコネクタ接続と、PF管内にIV線を使用すること
回路の構成
No.12は以下の器具で構成されます。
| 器具 | 数量 | 備考 |
|---|---|---|
| ランプレセプタクル | 1 | スイッチ「イ」で操作 |
| 引掛シーリング(角型) | 1 | スイッチ「ロ」で操作 |
| 埋込連用タンブラスイッチ | 2 | イとロ(連用取付枠に取付) |
| アウトレットボックス | 1 | ジョイントボックスとして使用 |
| PF管(PF16) | 1 | 電源〜ボックス間に使用 |
PF管(PF16)とは
PF管は合成樹脂製の可とう電線管(フレキシブルに曲がる管)です。正式名称は「合成樹脂製可とう電線管」で、PFは「Plastic Flexible」の略です。金属管と違い、樹脂製なので軽くて施工が容易です。
PF管の施工手順
1. アウトレットボックスのノックアウト穴を外す
2. PFコネクタ(ボックスコネクタ)をボックスに取り付け、ロックナットで固定
3. PFコネクタにPF管を差し込み、しっかりはめ込む
4. 管内にIV線を通す
No.11(ねじなし電線管)との違い
ねじなし電線管(E19):金属製 → 絶縁ブッシングが必要(管端の保護) → ボンド線が必要な場合がある
PF管(PF16):樹脂製 → 絶縁ブッシング不要(樹脂なので電線を傷つけにくい) → ボンド線不要(金属管ではないため)
PF管はねじなし電線管に比べて部品が少なく、施工が比較的楽です。
PF管工事の詳しい解説は「金属管工事・PF管工事・CD管工事の解説」を参照してください。
単線図(試験問題)
以下が候補問題No.12の単線図です。試験では、この単線図を見て複線図に変換する力が求められます。
電源からアウトレットボックスまでがPF管(PF16)の区間です。管内にはIV線を通します。ボックス以降は通常のVVFケーブルで配線します。
複線図の書き方
「複線図の基本ルール」の4ステップに沿って書きます。まず完成形を見てから、ステップごとに確認しましょう。
──白── ランプレセプタクル(受金ねじ部)
──白── 引掛シーリング角型(W側)
──黒── スイッチ「イ」
──黒── スイッチ「ロ」
スイッチ「ロ」──── 引掛シーリング角型
ケーブルと接続
| 区間 | 使用電線 | 備考 |
|---|---|---|
| 電源〜ボックス | IV 1.6mm×2本 | PF管内を通す |
| ボックス〜スイッチ(イ)(ロ) | VVF 1.6-3C | 黒(L)+白(返り線イ)+赤(返り線ロ) |
| ボックス〜ランプレセプタクル | VVF 1.6-2C | — |
| ボックス〜引掛シーリング | VVF 1.6-2C | — |
接続点のまとめ
| 接続箇所 | 線の本数 | 接続方法(例) |
|---|---|---|
| 接地側(白)の束 | 3本 | リングスリーブ「小」刻印「小」 |
| 非接地側(黒)の束 | 2本 | リングスリーブ「小」刻印「○」 |
| スイッチイ→レセプタクル | 2本 | リングスリーブ「小」刻印「○」 |
| スイッチロ→シーリング | 2本 | リングスリーブ「小」刻印「○」 |
※ ボックスからスイッチ枠へはVVF 3C(黒=L、白=返り線イ、赤=返り線ロ)を使用。連用枠内でLは渡り線でイからロへ送ります。ボックス内の黒(L)の束は電源の黒(IV線)と3Cの黒の2本です。
欠陥ポイント
- PF管とコネクタの接続不良:PF管をコネクタに確実にはめ込むこと。引っ張って抜けるようでは欠陥です
- ロックナットの締め忘れ:PFコネクタをボックスに固定するロックナットを忘れない
- IV線とVVFケーブルの使い分け:PF管内にVVFケーブルを通すのは誤り。管内はIV線を使用します
- ランプレセプタクルの極性:受金ねじ部=白は不変
- 引掛シーリングの外装未挿入:ケーブルの灰色外装が台座内に入っていること
欠陥判定の全項目は「技能試験の欠陥判定基準」で確認できます。
作業のコツ
- PF管は曲がりやすい:PF管は樹脂製で柔軟なため、金属管よりも扱いやすいです。ただし、コネクタへのはめ込みが甘いと抜けてしまうので、「カチッ」という感触があるまでしっかり差し込みましょう
- No.1の回路と比較して練習:No.12の回路構成はNo.1に近いです。違いは電源側がVVFケーブルかPF管+IV線かだけなので、No.1を練習済みなら複線図は問題ないはずです
- IV線の通し方:PF管はねじなし電線管より管内が滑らかなので、IV線を通しやすいです。それでも2本まとめるよりは1本ずつ通すのがスムーズです。被覆の剥ぎ取りは「ケーブルの剥ぎ取り・輪づくりをマスター」を参照
- ボックスへの配管を先に:PFコネクタのボックスへの取り付け→PF管の差し込みを先に済ませてから、IV線を通す手順がおすすめです
まとめ
- PF管(PF16)を使った合成樹脂管工事がメイン
- PF管内はIV線を使用。VVFケーブルは管の外の区間
- PF管は樹脂製なので絶縁ブッシング不要、ボンド線も不要
- PFコネクタへの差し込みを確実にすること
- 回路構成はNo.1と似ている。電線管施工の練習に集中しよう
確認問題
【問題1】候補問題No.12で使用するPF管について正しい記述はどれか。
(A)金属製の管なのでボンド線が必要
(B)管の端に絶縁ブッシングの取り付けが必要
(C)合成樹脂製の可とう管なのでボンド線は不要
(D)管内にVVFケーブルをそのまま通す
【問題2】候補問題No.12の回路構成として正しいのはどれか。
(A)3路スイッチ×2でランプレセプタクルを操作
(B)片切スイッチ「イ」でランプレセプタクル、スイッチ「ロ」で引掛シーリングを操作
(C)自動点滅器で屋外灯を操作
(D)4路スイッチで3箇所から照明を操作
DK-28 使用工具一覧
No.12で使用するホーザンDK-28セットの工具と用途をまとめました。
| 工具 | No.12での用途 |
|---|---|
| VVFストリッパー (P-958) | VVFケーブル(2C・3C)の外装・被覆剥ぎ取り、IV線の被覆剥ぎ取り |
| ペンチ | ケーブル・IV線の切断、のの字曲げ |
| プラスドライバー | ランプレセプタクルのねじ |
| マイナスドライバー | 連用枠のスイッチ取り付け・取り外し |
| リングスリーブ用圧着ペンチ | ボックス内の圧着接続 |
| ウォーターポンププライヤー | PFコネクタのロックナット締め付け |
| スケール | ケーブル・IV線の寸法計測 |
No.12ではVVF 3Cの剥ぎ取りがあります。P-958で3芯を剥ぐ際は2芯とは刃の位置が異なるので注意しましょう。
No.12 攻略の核心
No.12のPF管施工はNo.11のねじなし電線管と比較すると部品が少なく簡単です。違いを整理しておけば、本番で迷いません。
| 比較項目 | No.11 ねじなし電線管(E19) | No.12 PF管(PF16) |
|---|---|---|
| 材質 | 金属製 | 合成樹脂製 |
| コネクタ | ねじなしボックスコネクタ | PFコネクタ |
| 絶縁ブッシング | 必要(管端の保護) | 不要 |
| ボンド線 | 施工条件で必要な場合あり | 不要 |
| 管の固定 | 止めねじで締め付け | 差し込み式(カチッとはめる) |
| 難易度 | 部品が多く手順も多い | 部品が少なく比較的楽 |
覚え方:「PF管は樹脂だから、ブッシングもボンドもいらない」。金属管(E19)との違いは「絶縁ブッシングとボンド線の有無」です。ここを押さえれば本番で混同しません。
No.12の練習に必要なもの
No.12はPF管のコネクタ接続と、No.1に近い基本回路の組み合わせです。3回分の材料セットでPF管の差し込み感覚を体で覚えましょう。
独学での技能試験対策が不安な方は、通信講座も選択肢の一つです。PF管の施工手順を映像で確認できます。
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