2種 候補問題

候補問題No.11の複線図と作業ポイント|ねじなし電線管(E19)施工|第二種電気工事士 技能試験

この記事でわかること

  • No.11のねじなし電線管(E19)の施工手順
  • ロックナット・絶縁ブッシングの取り付け方法
  • ボンド線の取り扱いと施工条件の確認ポイント
  • 金属管工事の作業手順と時間配分のコツ

結論から言います

候補問題No.11は、ねじなし電線管(E19)を使った金属管工事が最大の特徴です。電源からアウトレットボックスまでの区間をねじなし電線管で配管し、管内にIV線(単線)を通します。複線図自体はシンプルですが、電線管の施工作業が加わるため、手順と部材の取り扱いに慣れておく必要があります。

No.11のポイント
特徴:ねじなし電線管(E19)を使った金属管工事+接地極付コンセント
難易度:中程度(複線図は簡単だが、電線管施工に時間がかかる)
最大の注意点:ねじなし電線管の施工手順(ロックナット・絶縁ブッシング)と接地線の配線

回路の構成

No.11は以下の器具で構成されます。

器具 数量 備考
ランプレセプタクル 1 スイッチ「イ」で操作
埋込連用タンブラスイッチ 1 ランプレセプタクル用
接地極付コンセント 1 接地線(緑)の接続が必要
アウトレットボックス 1 ジョイントボックスとして使用
ねじなし電線管(E19) 1 電源〜ボックス間に使用

ねじなし電線管(E19)とは

ねじなし電線管は、金属製の電線管の一種です。名前の通り、管の端にねじ山がなく、専用の「ねじなしボックスコネクタ」で機器やボックスに接続します。

ねじなし電線管の施工手順
1. アウトレットボックスのノックアウト(打ち抜き穴)を外す
2. ボックスの外側からねじなしボックスコネクタを入れ、内側からロックナットで固定する
3. コネクタの先端にねじなし電線管を差し込み、止めねじを締めて固定
4. 電線管のボックス側端に絶縁ブッシングを取り付ける(電線の被覆を保護)
5. 管内にIV線を通す

ボンド線について
金属管工事では通常、管とボックスの電気的接続を確保するためにボンド線(接地用の銅線)を取り付けます。ただし、技能試験の施工条件で「省略する」と指示される場合もあるので、必ず問題文を確認してください。

金属管工事の詳しい施工方法は「金属管工事・PF管工事・CD管工事の解説」も参考にしてください。

単線図(試験問題)

以下が候補問題No.11の単線図です。試験では、この単線図を見て複線図に変換する力が求められます。

候補問題No.11 単線図

電源からアウトレットボックスまでがねじなし電線管(E19)の区間です。管内にはIV線(絶縁電線)を通すため、VVFケーブルのような外装(灰色のシース)がない状態で配線します。

複線図の書き方

複線図の基本ルール」の4ステップに沿って書きます。まず完成形を見てから、ステップごとに確認しましょう。

候補問題No.11 複線図(完成図)
候補問題No.11 複線図 Step0
Step 1:接地側(白)→ 負荷・コンセント
電源N ──白(IV 1.6)── アウトレットボックス内で分岐
    ──白── ランプレセプタクル(受金ねじ部)
    ──白── 接地極付コンセント(W側)
候補問題No.11 複線図 Step1
Step 2:非接地側(黒)→ スイッチ・コンセント
電源L ──黒(IV 1.6)── アウトレットボックス内で分岐
    ──黒── スイッチ「イ」
    ──黒── 接地極付コンセント
候補問題No.11 複線図 Step2
Step 3:スイッチ → 対応する負荷 + 接地線
スイッチ「イ」──── ランプレセプタクル
接地極付コンセント(E端子)──緑── 接地線
候補問題No.11 複線図 Step3

ケーブルと接続

区間 使用電線 備考
電源〜ボックス IV 1.6mm×2本 ねじなし電線管内を通す
ボックス〜スイッチ「イ」 VVF 1.6-2C 黒(L)+白(返り線)
ボックス〜ランプレセプタクル VVF 1.6-2C 白(N)+黒(返り線)
ボックス〜接地極付コンセント VVF 1.6-3C 接地線(緑)含む

IV線とVVFケーブルの違い
IV線(600Vビニル絶縁電線)は外装(シース)がない単線です。電線管の中に通して使います。一方、VVFケーブルは灰色の外装で覆われているため、そのまま露出配線やケーブル工事に使えます。

No.11では電源〜ボックス間がIV線、ボックス以降がVVFケーブルという使い分けになります。

接続点のまとめ

接続箇所 線の本数 接続方法(例)
接地側(白)の束 3本 リングスリーブ「小」刻印「小」
非接地側(黒)の束 3本 リングスリーブ「小」刻印「小」
スイッチイ→レセプタクル 2本 リングスリーブ「小」刻印「○」

※ 接続方法(リングスリーブ or 差込形コネクタ)は施工条件で指定されます。リングスリーブの刻印については「リングスリーブの圧着接続」を参考にしてください。

欠陥ポイント

特に注意すべき欠陥
  • ロックナットの締め忘れ・向き:ロックナットはボックスの内側から締めます。ナットの向き(凸面がボックス側)を間違えると減点対象です
  • 絶縁ブッシングの未取付:電線管のボックス側端に絶縁ブッシングを付け忘れると欠陥。管の切り口で電線の絶縁被覆が傷つくのを防ぐ大切な部品です
  • ねじなしコネクタの止めねじの未締め:電線管とコネクタの固定が不十分だと欠陥になります
  • 接地線の未接続:接地極付コンセントの接地端子に緑線を接続し忘れ(接地工事の解説も参照)
  • ランプレセプタクルの極性:受金ねじ部(外側)に白線を接続すること

欠陥判定の全項目は「技能試験の欠陥判定基準」で確認できます。

作業のコツ

  • 電線管の施工を先にやる:ねじなし電線管のボックスへの取り付けは、配線前に済ませておくとスムーズです。ロックナット→コネクタ→管の取り付け→絶縁ブッシングの順に施工します
  • IV線の通し方:管にIV線を通す際、2本まとめて通すと引っかかりやすいです。1本ずつ通すとスムーズに入ります。IV線のストリップは「ケーブルの剥ぎ取り・輪づくりをマスター」を参照
  • ボックス内の作業スペースを確保:アウトレットボックスは小さいので、電線管側のIV線とVVFケーブルが混み合います。電線の長さに余裕を持たせて、接続作業がしやすいようにしましょう
  • 接地線を忘れない:VVF 3Cの緑線は接地極付コンセントの接地端子専用です。ボックス内で他の電線と接続しないよう注意してください

まとめ

No.11のまとめ
  • ねじなし電線管(E19)を使った金属管工事がメイン
  • 電線管内はIV線(外装なしの単線)を使用する
  • ロックナット・絶縁ブッシングの取り付けを忘れない
  • 接地極付コンセントへの接地線(緑)配線を確実に
  • 複線図自体はシンプル。電線管施工の練習を重点的に

確認問題

【問題1】候補問題No.11で、ねじなし電線管をアウトレットボックスに接続する際に使用する部品の組み合わせとして正しいのはどれか。

(A)ねじなしボックスコネクタ+絶縁ブッシング+ロックナット
(B)PFコネクタ+絶縁ブッシング+ロックナット
(C)ねじなしボックスコネクタ+ゴムブッシング+ロックナット
(D)カップリング+絶縁ブッシング+サドル

解答を見る

正解:A(ねじなしボックスコネクタ+絶縁ブッシング+ロックナット)
ねじなし電線管をボックスに接続するには、ねじなしボックスコネクタでボックスに固定し、ロックナットで締め付けます。管のボックス側端には絶縁ブッシングを取り付けて、電線の被覆を保護します。PFコネクタはPF管用、ゴムブッシングはVVFケーブルの引き込み口用なので誤りです。

【問題2】候補問題No.11で、電源からアウトレットボックスまでの電線管内に通す電線として正しいのはどれか。

(A)VVF 1.6-2C(外装付きケーブル)
(B)IV 1.6mm(600Vビニル絶縁電線)
(C)EM-EEF 1.6-2C(エコケーブル)
(D)VVR 1.6-2C(丸型ケーブル)

解答を見る

正解:B(IV 1.6mm)
電線管内にはIV線(600Vビニル絶縁電線)を通します。IV線は外装(シース)がない単線で、電線管が外装の役割を果たします。VVFケーブルやEM-EEFケーブルは外装付きなので、電線管内には通しません(通せなくはないですが、技能試験ではIV線を使用します)。

DK-28 使用工具一覧

No.11で使用するホーザンDK-28セットの工具と用途をまとめました。

工具 No.11での用途
VVFストリッパー (P-958) VVFケーブルの外装・被覆剥ぎ取り、IV線の被覆剥ぎ取り
ペンチ ケーブル・IV線の切断、のの字曲げ
プラスドライバー ランプレセプタクルのねじ、ねじなしコネクタの止めねじ
マイナスドライバー 連用枠のスイッチ取り付け・取り外し
リングスリーブ用圧着ペンチ ボックス内の圧着接続
ウォーターポンププライヤー ロックナットの締め付け、絶縁ブッシングの押し込み
スケール ケーブル・IV線の寸法計測

No.11ではウォーターポンププライヤーの出番が多いのが特徴です。ロックナットの締め付けと絶縁ブッシングの取り付けに使います。他の候補問題ではほとんど使わない工具なので、事前に練習しておきましょう。

No.11 攻略の核心

ねじなし電線管の施工を「手順化」して時短する

No.11の複線図はNo.1〜No.7に比べてシンプルです。合否を分けるのは電線管施工の正確さとスピードです。

手順 作業 欠陥ポイント
ノックアウトを外す 正しい穴を外すこと
コネクタをボックスに差し込む 外側から差し込む
内側からロックナットで固定 締め忘れ・向き間違い=欠陥
電線管をコネクタに差し込み、止めねじ締め 止めねじ未締め=欠陥
絶縁ブッシングを管端に取り付け 未取付=欠陥
IV線を1本ずつ管内に通す

覚え方:「ノック→コネクタ→ナット→管→ブッシング→IV線」。この順番を体に染み込ませれば、本番で手が止まりません。

No.11の練習に必要なもの

No.11はねじなし電線管の施工が加わるため、実物の材料で繰り返し練習することが特に重要です。3回分の材料セットで手順を体で覚えましょう。

独学での技能試験対策が不安な方は、通信講座も選択肢の一つです。ねじなし電線管の施工手順を映像で確認できます。

関連記事

※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。

内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。

-2種 候補問題

戻る