1種 候補問題

候補問題No.3の複線図と作業ポイント|V結線変圧器回路|第一種電気工事士 技能試験

この記事でわかること

  • No.3の回路構成(V結線変圧器)
  • V結線変圧器の端子台結線パターン
  • 単相100V・単相200V・三相200Vの取り出し方
  • 接地線EBの正しい接続位置と注意点

この記事は令和8年度(2026年度)の公表候補問題に基づいています。施工条件の詳細(ケーブルの種類・長さ・接続方法など)は試験当日に明示されます。

結論から言います

候補問題No.3は、三相6,600VをV結線変圧器で降圧し、100Vの照明・コンセント回路に配線する問題です。

No.3のポイント
電源:3φ3W 6,600V → V結線変圧器 → 1φ2W 100V
主な機器:ランプレセプタクル、スイッチ(イ・ロ)、コンセント(E付)
難易度:やや高(V結線変圧器の端子台結線がポイント)
注意点:V結線の端子対応(高圧3本→低圧2本の変換)

第一種固有の基本作業(KIP線・端子台・CVVケーブル)については「第一種電気工事士 技能試験の基本作業|KIP線・端子台・CVVケーブルの施工」で詳しく解説しています。

回路の構成

三相3線式6,600Vを、2台の単相変圧器をV結線して100Vに降圧します。低圧側は一般的な照明・コンセント回路です。V結線変圧器の端子台は2台分あるため、結線が複雑に見えますが、低圧側の配線は通常の単相100V回路と同じです。

器具 数量 備考
V結線変圧器(端子台2個で代用) 2 三相→単相変換
ランプレセプタクル 1 スイッチ「イ」で操作
埋込連用タンブラスイッチ 2 イ・ロ
接地極付コンセント 1 E付き
ジョイントボックス 1 アウトレットボックス

単線図

以下が候補問題No.3の単線図です。試験では、この単線図と施工条件を読み取り、低圧側の配線作業を行います。

【図】候補問題No.3 単線図
(画像準備中)

複線図の書き方

第一種の候補問題では、高圧側は端子台で代用されるため、低圧側の複線図を書くことが重要です。高圧側の端子台は施工条件で端子番号が指定されます。

V結線変圧器の理解

V結線とは、2台の単相変圧器を使って三相電力を供給する結線方式です。技能試験では、2つの端子台が並んで置かれ、高圧側にKIP線3本、低圧側にVVFケーブルを接続します。

V結線のポイント:高圧側は3本のKIP線(U, V, W相)を2台の端子台に接続。共通線が1本あるため、合計3本で済む。低圧側は100Vの2線(L, N)を取り出す。

Step 1:接地側(白)を負荷・コンセントへ
変圧器100V端子(N側)──白── ランプレセプタクル(受金ねじ部)
──白── コンセント(W側)
Step 2:非接地側(黒)をスイッチ・コンセントへ
変圧器100V端子(L側)──黒── スイッチ「イ」「ロ」
──黒── コンセント(L側)
Step 3:スイッチから負荷へ
スイッチ「イ」── ランプレセプタクル
スイッチ「ロ」── 対応する負荷
【図】候補問題No.3 複線図(低圧側)
(画像準備中)

施工のポイント

  • V結線の端子台結線 ── 2台の端子台の高圧側に3本のKIP線を正しく接続
  • 共通線の理解 ── 2台の変圧器で共有する相を間違えない
  • 接地極付コンセントのE端子 ── 接地線を忘れずに接続
  • 接地線EB ── 変圧器の二次側中性点の接地端子に接続

よくある欠陥

欠陥=一発不合格です。第一種は第二種と同じ欠陥判定基準が適用されます。特に端子台への結線は第一種特有のミスが起きやすいので注意してください。

  • V結線の高圧端子台でKIP線の接続先を間違える
  • 接地極付コンセントの接地線未接続
  • ランプレセプタクルの極性間違い
  • 端子台のネジ締め不足

No.3 攻略の核心

V結線の端子台2台にKIP線3本を正しく接続する
  • 2台の端子台にそれぞれ高圧側2端子がある
  • 共通相(V相)が2台に共有されるため、KIP線は計3本(U, V, W)
  • 低圧側は通常の100V単相回路と同じ → 第二種の複線図の要領でOK
  • 接地線EB(B種接地)は変圧器の二次側中性点に接続。外箱ではない!

覚え方:「V結線はV字に2台。高圧3本を2台に振り分ける」

V結線の結線パターン図

V結線 ── 2台の端子台の接続パターン
端子台 1
高圧側
U端子 ← KIP線(U相)
V端子 ← KIP線(V相・共通)
──────
低圧側
u端子 → 低圧回路へ
v端子 → 中性線(N)
EB接地 → v端子(中性点)
端子台 2
高圧側
V端子 ← KIP線(V相・共通)
W端子 ← KIP線(W相)
──────
低圧側
v端子 → 中性線(N)
w端子 → 低圧回路へ

V相(共通相)のKIP線が2台の端子台に接続される点がV結線の特徴です

よくある間違い3選

No.3でやりがちなミス
  1. 共通相(V相)の接続を間違える
    V相のKIP線は2台の端子台に共通で接続します。1台だけに繋いでしまうとV結線が成立しません。2台のV端子が同じKIP線で結ばれていることを確認しましょう。
  2. KIP線の本数を間違える
    V結線は単相変圧器2台ですが、高圧側のKIP線は3本(U, V, W)です。「2台だから2本」と勘違いしないように。三相3線式の3本がそのまま必要です。
  3. 接地線EB(B種接地)とED(D種接地)を混同する
    EB(B種接地)= 変圧器の二次側中性点に接続。ED(D種接地)= 接地極付コンセントのE端子に接続。名前が似ていますが、接続先がまったく違います。

まとめ

候補問題No.3は三相6,600VをV結線変圧器で降圧し、100Vの照明・コンセント回路に配線する問題です。試験当日は施工条件をよく読み、端子台の結線番号や接地線の接続先を確認してから作業を始めましょう。

確認問題

No.3の理解度をチェックしましょう。

Q1. V結線変圧器に使用する単相変圧器の台数は。

イ. 1台 ロ. 2台 ハ. 3台 ニ. 4台

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正解:ロ(2台)
V結線は単相変圧器を2台使用して三相電力を供給する方式です。三角結線(デルタ結線)の3台のうち1台を省略した形がV結線です。

Q2. V結線の高圧側に接続するKIP線の本数は。

イ. 2本 ロ. 3本 ハ. 4本 ニ. 6本

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正解:ロ(3本)
三相3線式の高圧は3本(U, V, W相)です。V結線は2台の変圧器ですが、共通相(V相)を2台で共有するため、KIP線は3本で済みます。

Q3. EB種接地を施す箇所はどれか。

イ. 高圧KIP線の端子 ロ. 変圧器の二次側中性点 ハ. 接地極付コンセントのE端子 ニ. ジョイントボックスの外箱

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正解:ロ(変圧器の二次側中性点)
EB(B種接地)は変圧器の二次側中性点(v端子)に施します。高圧側と低圧側の混触事故が起きた際に、低圧側の電位上昇を抑えるための接地です。接地極付コンセントのE端子はED種(D種接地)です。

Q4. 接地極付コンセント(E付)のE端子に接続する接地線の種別は。

イ. EB種接地 ロ. ED種接地 ハ. A種接地 ニ. C種接地

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正解:ロ(ED種接地)
コンセントや機器の金属外箱にはD種接地(ED)を施します。EB種(B種接地)は変圧器の二次側中性点に施すものなので、混同しないようにしましょう。

参考テキスト

第一種の学科対策には定番テキストが1冊あると安心です。

独学が不安な方は通信講座も選択肢です。V結線やB種接地など第一種特有の内容を映像で学べます。

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