第一種 技能試験

第一種電気工事士 技能試験の時短テクニック|60分で完成させるコツ

この記事でわかること

  • 60分で完成させる5フェーズのタイムライン
  • 高圧部分(KIP線・端子台)の最速施工手順
  • 低圧部分を第二種の要領で効率よく仕上げるコツ
  • よくある時間切れパターンと対策
  • 第二種(40分)と第一種(60分)の時間配分の違い

結論から言います

第一種電気工事士の技能試験は制限時間60分です。第二種の40分より長いですが、作業量も多いため、時間配分を間違えると完成できません。高圧部分を先に完成させ、低圧部分は第二種の要領で一括処理するのが最速のコツです。

60分の時間配分(目安)
0〜5分:施工条件の読み取り・複線図の作成
5〜15分:高圧部分の作業(KIP線・端子台)
15〜40分:低圧部分の作業(VVF・器具取付・接続)
40〜55分:結線・圧着・差込コネクタ
55〜60分:セルフチェック・手直し

施工条件の読み取り(0〜5分)

試験開始直後は手を動かしたくなりますが、最初の5分で施工条件を完全に把握することが最も重要です。

  • 端子台の端子番号を確認 ── U, V, W, u, v, w のどこに何を接続するか
  • 接地線の接続先を確認 ── EB種、ED種がどの端子台のどの端子か
  • 電線の色指定を確認 ── 施工条件で色が指定されている場合がある
  • 複線図を手早く描く ── 高圧側は端子台の端子番号のみ記入、低圧側は通常の複線図

高圧部分を最初に完成させる(5〜15分)

高圧部分は第一種特有の作業が集中しています。先に片付けることで、残りは第二種と同じ作業に集中できます。

KIP線の最速剥ぎ取り手順

  1. 3本まとめて寸法を測る ── スケールで一度に測り、マジックで印をつける
  2. 電工ナイフで一気に切り込む ── 迷わず一周。ただし心線を傷つけない深さで
  3. ペンチで引き抜く ── 切れ目を入れたらすぐ引き抜く。手でこじるより速い
  4. 圧着端子を取り付ける ── 3本分を一気に圧着

端子台結線のテンプレート

端子台の結線は毎回同じパターンです。以下の手順をテンプレート化しておきましょう。

端子台結線の手順
Step 1:高圧側端子にKIP線(圧着端子付き)をネジ止め
Step 2:低圧側端子にVVFケーブルをネジ止め
Step 3:接地端子にIV線(緑)をネジ止め
Step 4:全てのネジを増し締め

低圧部分は第二種と同じ要領で(15〜40分)

低圧部分の作業は第二種の技能試験と同じです。以下の時短テクニックはそのまま使えます。

  • VVFケーブルの一括切断 ── 必要な長さをまとめて切断してから作業開始
  • VVFストリッパで外装と被覆を一気に処理 ── P-958等の2段階ストリッパが便利
  • 器具への取付は全器具を先に ── ランプレセプタクル、スイッチ、コンセントを先に取り付け
  • ジョイントボックス内の接続は最後に ── 全ての電線が揃ってからまとめて圧着・差込

第二種の時短テクニックの詳細は「第二種電気工事士 技能試験の時短テクニック|40分で完成させるコツ」を参照してください。

よくある時間切れパターンと対策

パターン 対策
KIP線の剥ぎ取りに手間取る 電工ナイフの練習を重ね、1本30秒以内を目標にする
施工条件の読み間違いで手戻り 最初の5分で端子番号・接地線を完全確認してから作業開始
複線図を書く時間が長すぎる 候補問題10問の複線図を全て暗記しておく
端子台のネジ止めに手間取る ドライバーのサイズを確認し、端子台に合ったものを使う

60分タイムライン — 5つのフェーズで攻略

第一種の技能試験60分を5つのフェーズに分けて管理すると、時間切れを防げます。各フェーズの目安時間・やること・コツを見ていきましょう。

0〜5分
施工条件読み取り+複線図
施工条件を一字一句読み、電線の色・接続方法・接地の有無を複線図に書き込む。
コツ:「ここで5分使い切る勇気」が後の時間を生む
5〜15分
高圧部分(KIP線の処理)
KIP線3本の寸法をまとめて測り、一気に剥ぎ取り→圧着端子→端子台結線。
コツ:3本まとめ処理で1本ずつの半分の時間に
15〜40分
低圧部分(ケーブル切断→外装剥ぎ→器具取付)
VVFケーブルをまとめて切断→外装剥ぎ→心線剥ぎ→ランプ・スイッチ等に取付。
コツ:第二種と同じ手順。迷わず一気に進める
40〜55分
結線・圧着(リングスリーブ・差込コネクタ)
複線図を見ながら電線同士を接続。刻印の確認を1つずつ行う。
コツ:接続を1箇所完了するごとに複線図にチェックを入れる
55〜60分
セルフチェック・手直し
欠陥判定基準に沿って全接続箇所を確認。ネジの締め忘れ・リングスリーブの刻印・電線の損傷をチェック。
コツ:新しい作業は絶対に始めない。確認だけに集中する

第二種(40分)と第一種(60分)の時間配分比較

第二種を受験済みの方は、第一種との違いを比較しておきましょう。高圧部分の10分が「純増」で、それ以外の配分はほぼ同じです。

工程 第二種(40分) 第一種(60分)
施工条件確認+複線図 2分 5分
高圧部分(KIP線等) ―― 10分
低圧部分(切断〜器具取付) 20分 25分
結線・圧着 13分 15分
セルフチェック 5分 5分

ポイント:第一種で増える20分のうち、高圧部分に10分、施工条件の読み込み+低圧・結線の余裕に10分。「高圧部分さえ練習すれば、あとは第二種と同じ」という意識で臨みましょう。

時間切れ防止の3原則

この3つを守れば時間切れにならない

原則1:「KIP線は3本まとめて処理」
KIP線を1本ずつ寸法を測って剥ぎ取ると、定規を持ち替えるだけで倍の時間がかかります。3本の寸法を一気に測り、切り込み→剥ぎ取り→圧着まで流れ作業で処理しましょう。

原則2:「施工条件は最初の5分で完全に把握」
作業中に施工条件を読み返すと、手が止まって5分以上ロスします。最初の5分で複線図に全情報を書き込み、作業中は複線図だけを見て手を動かせる状態にしましょう。

原則3:「迷ったら飛ばして戻る」
1箇所で悩み続けると、後の作業時間がなくなり全体が未完成になります。30秒考えてわからなければ飛ばして、他の接続を先に完成させてから戻りましょう。未完成が最大の欠陥です。

まとめ

第一種の技能試験は60分ですが、作業量は第二種の約1.5倍です。高圧部分(KIP線・端子台)を先に完成させ、低圧部分は第二種の要領で手早く仕上げるのが合格のコツです。候補問題の練習では毎回タイマーを使い、時間内に完成できるか確認しましょう。

基本作業の詳細は「第一種電気工事士 技能試験の基本作業|KIP線・端子台・CVVケーブルの施工」で解説しています。

確認問題

【問題1】第一種電気工事士の技能試験の制限時間は何分か。

イ.40分
ロ.50分
ハ.60分
ニ.90分

解答を見る

正解:ハ
第一種電気工事士の技能試験の制限時間は60分です。第二種の40分より20分長いですが、KIP線や端子台など高圧部分の作業が加わるため、時間に余裕があるわけではありません。時間配分を意識した練習が重要です。

【問題2】技能試験の開始後、最初にすべきことはどれか。

イ.KIP線の剥ぎ取り
ロ.VVFケーブルの切断
ハ.施工条件の読み取りと複線図の作成
ニ.器具の取り付け

解答を見る

正解:ハ
最初の5分で施工条件を一字一句読み、複線図に全情報(電線の色・太さ・接続方法・接地の有無)を書き込みます。いきなり手を動かすと、途中で施工条件を読み返すことになり、大きなタイムロスにつながります。

【問題3】KIP線の剥ぎ取りを時短するためのコツとして、最も効果的なものはどれか。

イ.1本ずつ丁寧に剥ぎ取る
ロ.3本まとめて寸法を測り、一気に処理する
ハ.VVFストリッパで剥ぎ取る
ニ.カッターナイフを使う

解答を見る

正解:ロ
KIP線は通常R・S・Tの3本があり、1本ずつ寸法を測って処理すると定規の持ち替えだけで倍の時間がかかります。3本まとめて寸法を測り、切り込み→剥ぎ取り→圧着端子取付を流れ作業で行うのが最も効率的です。VVFストリッパではKIP線の硬い被覆は剥ぎ取れません。

【問題4】技能試験の最後5分で優先すべきことはどれか。

イ.新しい作業を始める
ロ.作品の見た目を整える
ハ.セルフチェックで欠陥がないか確認する
ニ.余った材料を片付ける

解答を見る

正解:ハ
最後の5分はセルフチェックに集中します。リングスリーブの刻印、ネジの締め付け、電線の損傷、接続忘れなど、欠陥判定基準に沿って全接続箇所を確認しましょう。新しい作業を始めると中途半端になるリスクがあり、見た目の整えは採点に影響しません。

第一種の技能試験対策に

時短テクニックは「知っている」だけでは身につきません。テキストで手順を確認し、実際の材料で繰り返し練習して体に覚え込ませましょう。

独学に不安がある方は、通信講座で映像を見ながら練習するのも効果的です。

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