1種 候補問題

候補問題No.10の複線図と作業ポイント|VCB表示灯・計器回路|第一種電気工事士 技能試験

この記事でわかること

  • No.10の回路構成(VCB表示灯・計器回路)
  • VCB補助接点による表示灯の配線方法
  • VT(計器用変圧器)の端子台結線
  • No.7(CT計器)との違いと比較ポイント

この記事は令和8年度(2026年度)の公表候補問題に基づいています。施工条件の詳細(ケーブルの種類・長さ・接続方法など)は試験当日に明示されます。

結論から言います

候補問題No.10は、高圧受電設備の真空遮断器(VCB)の入切を表示灯で示し、計器用変圧器(VT)で電圧を計測する回路を配線する問題です。

No.10のポイント
電源:3φ3W 6,600V
主な機器:VCB(真空遮断器)、VCB補助接点、VT×2(PF付)、電圧計(V)、赤ランプ、白ランプ
難易度:最高(高圧回路+表示灯+計器の複合問題)
注意点:VCB補助接点のa接点・b接点の使い分け、VTの2次側配線

第一種固有の基本作業(KIP線・端子台・CVVケーブル)については「第一種電気工事士 技能試験の基本作業|KIP線・端子台・CVVケーブルの施工」で詳しく解説しています。

回路の構成

高圧受電設備のVCB(真空遮断器)の動作状態を表示灯で表示し、VT(計器用変圧器)で高圧の電圧を測定する回路です。VCBが「入」のときは赤ランプ(a接点経由)、「切」のときは白ランプ(b接点経由)が点灯します。VTの2次側から電圧計に配線します。

器具 数量 備考
VCB(端子台で代用) 1 真空遮断器
VCB補助接点(端子台で代用) 1 入/切表示用
VT(端子台で代用) 2 計器用変圧器(PF付)
電圧計 1 V
赤ランプ 1 VCB「入」表示
白ランプ 1 VCB「切」表示

単線図

以下が候補問題No.10の単線図です。試験では、この単線図と施工条件を読み取り、低圧側の配線作業を行います。

【図】候補問題No.10 単線図
(画像準備中)

複線図の書き方

第一種の候補問題では、高圧側は端子台で代用されるため、低圧側の複線図を書くことが重要です。高圧側の端子台は施工条件で端子番号が指定されます。

VCB補助接点による表示灯

a接点(常開接点):VCBが「入」のとき閉じる → 赤ランプが点灯
b接点(常閉接点):VCBが「切」のとき閉じる → 白ランプが点灯

表示灯の電源はVTの2次側(110V等)から取ります。施工条件で指定された端子を確認してください。

VT(計器用変圧器)の配線

VTは高圧6,600Vを110V等に降圧し、電圧計に接続します。PF(パワーヒューズ)付きの場合、1次側にヒューズが入ります。

VTの2次側から電圧計への配線と、表示灯への電源供給を行います。

【図】候補問題No.10 複線図(低圧側)
(画像準備中)

施工のポイント

  • VCB補助接点のa/b接点 ── a接点=赤ランプ(入)、b接点=白ランプ(切)
  • VTの配線 ── 1次側(高圧KIP線)と2次側(計器・表示灯)を正確に
  • 表示灯の電源 ── VTの2次側から取る
  • 接地線ED ── VTの2次側接地を忘れない

よくある欠陥

欠陥=一発不合格です。第一種は第二種と同じ欠陥判定基準が適用されます。特に端子台への結線は第一種特有のミスが起きやすいので注意してください。

  • VCB補助接点のa/b接点を逆に配線(赤と白が逆に点灯)
  • VTの1次側・2次側の取り違え
  • 電圧計への配線ミス
  • 接地線EDの未接続
  • KIP線の心線損傷

No.10 攻略の核心

VCB補助接点のa/b接点と表示灯の色を間違えない
  • a接点(常開) = VCB「入」で閉じる → 赤ランプ点灯 =「通電中=危険=赤」
  • b接点(常閉) = VCB「切」で閉じる → 白ランプ点灯 =「停止中=安全=白」

覚え方:赤は危険(通電中)、白は安全(停止中)」「aはアクティブ(動作中)で赤

VCB表示灯回路の結線図

VT 2次側(110V)
電圧計(V)に接続
VCB補助接点へ分岐
VCB 補助接点
接点の開閉でランプを切替
a接点(常開)
VCB「入」で閉
赤ランプ点灯
=通電中(危険)
b接点(常閉)
VCB「切」で閉
白ランプ点灯
=停止中(安全)

VT 2次側から電圧計と表示灯回路の両方に電源を供給します

No.7(CT計器)とNo.10(VCB表示灯)の比較

No.7 — CT計器回路
中心機器:VCB + CT
配線内容:CT 2次側 → 電流計
重要ルール:
CT 2次側は絶対に開放しない
(開放すると高電圧が発生し危険)
No.10 — VCB表示灯回路
中心機器:VCB + VT
配線内容:VT 2次側 → 電圧計+表示灯
重要ルール:
a接点=赤、b接点=白
(通電中=赤、停止中=白)

CTは「電流」を測る変成器、VTは「電圧」を測る変成器です

よくある間違い3選

No.10でやりがちなミス
  1. a接点とb接点を逆に配線する
    赤と白のランプが逆に点灯してしまいます。「a=アクティブ(動作中)=赤」で覚えましょう。VCBが「入」のとき赤ランプが点灯するのが正しい配線です。
  2. VTの1次側と2次側を間違える
    VTの1次側は高圧(KIP線で接続)、2次側は110V(計器・表示灯へ)です。「1次=高圧(KIP)、2次=110V(計器へ)」と区別しましょう。
  3. 表示灯の電源をVT 2次側以外から取ってしまう
    表示灯の電源はVTの2次側(110V)から取ります。施工条件で「VT 2次側に電圧計および表示灯を接続する」と指定されているため、他の電源から取ると欠陥判定です。

まとめ

候補問題No.10は高圧受電設備の真空遮断器(VCB)の入切を表示灯で示し、計器用変圧器(VT)で電圧を計測する回路を配線する問題です。試験当日は施工条件をよく読み、端子台の結線番号や接地線の接続先を確認してから作業を始めましょう。

確認問題

No.10の理解度をチェックしましょう。

Q1. VCBが「入」状態のとき点灯する表示灯の色は。

イ. 白 ロ. 赤 ハ. 緑 ニ. 点灯しない

解答を見る

正解:ロ(赤)
VCBが「入」のとき、a接点(常開)が閉じて赤ランプが点灯します。赤は「通電中=危険」を意味します。「aはアクティブ(動作中)で赤」と覚えましょう。

Q2. VCB補助接点のb接点(常閉接点)が閉じるのはVCBがどの状態のときか。

イ. 入 ロ. 切 ハ. 故障時 ニ. 常に閉じている

解答を見る

正解:ロ(切)
b接点は「常閉接点」で、VCBが「切」の状態(つまり通常の状態)で閉じています。VCBが「入」になるとb接点は開きます。b接点が閉じている=VCB「切」=白ランプ点灯(停止中・安全)です。

Q3. VTの2次側の定格電圧として正しいものは。

イ. 100V ロ. 110V ハ. 200V ニ. 6,600V

解答を見る

正解:ロ(110V)
VT(計器用変圧器)は高圧6,600Vを2次側の110Vに降圧します。この110Vで電圧計や表示灯を動かします。100Vではなく110Vが定格である点に注意しましょう。

Q4. No.10でVTの2次側に接続する機器の組み合わせは。

イ. 電流計のみ ロ. 電圧計のみ ハ. 電圧計+表示灯 ニ. 電流計+表示灯

解答を見る

正解:ハ(電圧計+表示灯)
VTの2次側には電圧計(V)と表示灯(赤・白ランプ)を接続します。電流計はCT(変流器)の2次側に接続するものです。VT=電圧、CT=電流と区別しましょう。

参考テキスト

No.10は候補問題で最も難易度の高い問題の一つです。VCB補助接点のa/b接点とVTの配線を正確に理解し、繰り返し練習しましょう。

独学が不安な方は通信講座も選択肢です。VCBの補助接点やVTの配線など第一種特有の内容を映像で学べます。

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