2種 候補問題

候補問題No.10の複線図|PL同時点滅と2P1E遮断器

この記事を読み終えると、候補問題No.10の配線図と施工条件から複線図を自分で描き、ジョイントボックスの3か所(中・小・3本用コネクタ)と、連用取付枠の渡り線3本を、L・L′・Nのどれにつながるかで言い分けられるようになります。

結論:No.10はイの2負荷とパイロットランプを同時点滅させる課題

令和8年度上期No.10は、配線用遮断器から給電し、スイッチイでランプレセプタクルと引掛シーリングローゼットを同時に点滅します。パイロットランプは2負荷と同じ「スイッチ後L′-接地側N」に接続します。

この記事では、2026年7月19日実施の公式問題・公式解答・材料表を基に、同時点滅の電流経路、2P1E遮断器のN表示、VVF 1.6-3C、連用取付枠内の渡り線、ジョイント部の接続まで整理します。

接地線とEETはなく、スイッチはイの1個

現年度の器具は、2極1素子の配線用遮断器、負荷イ2個、スイッチイ、パイロットランプ、コンセントです。EETコンセント、緑色接地線、スイッチロは支給されません。現年度と一致しない回路を練習しないよう、候補番号だけでなく年度と実問題を確認してください。

まず全体図で、器具と接続点の位置をつかむ

この図は令和8年度上期・2026年7月19日のNo.10を対象にしています。
全体の位置関係をつかんだら、拡大図で線と番号を追い、接続点ごとの内訳と照合してください。

候補問題No.10の全体複線図。箱内①〜③と取付枠の渡り線a〜cを照合します。PLと負荷イ2個はスイッチ後の線と接地側の間、コンセントは常時給電です。

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箱内①〜③と取付枠の渡り線a〜cを照合します。PLと負荷イ2個はスイッチ後の線と接地側の間、コンセントは常時給電です。

灰色は白の心線を見やすく描いたものです。赤は点滅線を追う表示で、負荷側の黒の心線も含みます。紫は色別を問わないPL―スイッチ間の渡り線で、紫の被覆色指定ではありません。 黒丸がない交差は接続しません。
施工条件の解説と公式問題・解答で、使用する心線と器具を確認できます。
別年度・下期・別の施工条件にはそのまま適用しません。

No.10の回路はL・L′・Nの3点で読む

同時点滅を暗記だけで処理せず、電気的な接続点を3つに分けます。Lは遮断器から来る非接地側、L′はスイッチ通過後、Nは遮断器のN表示側から来る接地側です。

ジョイント3か所と、取付枠の渡り線3本を1枚で見る

図1は、令和8年度上期のNo.10を完成させたときの複線図です。公式の配線図と施工条件から、接続点に番号を、渡り線に記号を振って描き直しました。①〜③がジョイントボックスの3か所、a〜cが連用取付枠の渡り線です。

遮断器から来た白は、図1の①で4方向へ分かれます。引掛シーリング、ランプレセプタクル、そして3心の白で取付枠へ下りて、PLとコンセントのW側へ行きます。遮断器の黒は、図1の②で3心の黒だけにつなぎます。負荷2個の黒は②には入れません。

3心の黒は、取付枠でスイッチの入力側へ入り、渡り線aでコンセントへも送ります。スイッチを通った線は、渡り線cでPLへ、3心の赤でジョイントボックスへ戻り、図1の③で引掛シーリングとランプレセプタクルの黒につながります。3心の赤は、スイッチの出力側とPLのどちらの端子へ入れても、渡り線cでつながるので電気的には同じです。公式の解答も、取付枠の結線は一例で、ほかにも正解となる結線方法があるとしています。

接続点 つながる器具 役割
L 遮断器非接地側、スイッチ入力、コンセント非接地側 常時給電
L′ スイッチ出力、PL、負荷イ2個 スイッチONのときだけ給電
N 遮断器N、PL、コンセントW、2負荷の白指定端子 接地側の共通点

パイロットランプをL′とNへつなぐと、スイッチON時に2負荷と同じ電圧が加わり点灯します。OFF時はL′が切れるため、2負荷とPLが一緒に消灯します。常時点灯・異時点滅との違いはパイロットランプの複線図で比較できます。

図2 ジョイントボックスの3か所と、取付枠の渡り線3本

番号と記号は図1と同じです。3本が集まる所だけが差込形コネクタ、ほかはリングスリーブです。

ジョイントボックス 3か所

①接地側 N

遮断器 白 2.0mm引掛シーリング 白 1.6mmレセプタクル 白 1.6mm3心 白 1.6mm→ 刻印 中

②非接地側 L

遮断器 黒 2.0mm3心 黒 1.6mm→ 刻印 小

③スイッチ後 L′

3心 赤 1.6mm引掛シーリング 黒 1.6mmレセプタクル 黒 1.6mm→ 3本用コネクタ

刻印は「中」と「小」が1か所ずつ。3本用の差込形コネクタが1個です。

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連用取付枠 渡り線3本

aLの渡り

スイッチの入力側コンセントの非接地側→ 黒

bNの渡り

PLコンセントのW側→ 白

cL′の渡り

スイッチの出力側PL→ 色別不問

色が決まっているのは a と b。c だけは色別を問いません。

全体図へ戻る / 拡大図で線を追う

刻印「小」と「○」を取り違えないでください。図2の②は2.0mmが1本入るので「小」です。1.6mmが2本だけのときの「○」とは違います。

図2は、図1のジョイントボックスの黒丸3か所と、取付枠の渡り線3本を、「何と何を結ぶか」で並べ直したものです。施工条件は「3本の接続箇所は差込形コネクタ、その他はリングスリーブ」なので、4本の①と2本の②が圧着、3本の③がコネクタになります。

図3 スイッチを通る3つの回路と、通らない1つの回路

番号は図1の接続点です。上の3つはスイッチ「イ」で同時に入り切りされ、いちばん下だけが常時給電です。

負荷「イ」の引掛シーリング

遮断器 黒→②→スイッチ イ→③→引掛シーリング→①→遮断器 N

負荷「イ」のランプレセプタクル

遮断器 黒→②→スイッチ イ→③→レセプタクル→①→遮断器 N

パイロットランプ(同時点滅)

遮断器 黒→②→スイッチ イ→PL→①→遮断器 N

コンセント(常時給電)

遮断器 黒→②→コンセント→①→遮断器 N

上の3つは、どれもスイッチ「イ」を1回だけ通ります。コンセントの経路にスイッチが入っていたら、渡り線aの行き先が違っています。

結線が終わったら、図3の順に指でたどります。スイッチを通る3つと、通らないコンセントを、別々に確かめます。

2P1E配線用遮断器はN表示側に白

電源側には100V・2極1素子の配線用遮断器が支給されます。施工条件は、遮断器のN表示側へ白を結線するよう指定しています。非接地側へ黒、N側へ白を入れ、負荷側のVVF 2.0-2Cをジョイント部へ送ります。

  • N表示側:VVF 2.0の白
  • 非接地側:VVF 2.0の黒
  • 端子ねじ:締付け、心線の挟み込み、被覆噛み、過大な心線露出を確認

遮断器記号のBと、ジョイントボックスを混同しないことも大切です。問題図のBは配線用遮断器を表し、丸に斜線の部分がVVF用ジョイント部です。

負荷イ2個は同じL′とNへ接続する

右のランプレセプタクルと上の引掛シーリングローゼットは、どちらもイです。2個を直列にせず、同じL′とNへ並列に接続します。

  • ランプレセプタクル:受金ねじ部の端子へ白、中心接点側へ黒
  • 引掛シーリングローゼット:接地側表示の端子へ白、反対側へ黒
  • スイッチイ:Lを入力し、出力L′を2負荷とPLへ送る

器具の白指定は「白ならどこでもよい」という意味ではありません。負荷の指定端子をNへ接続する条件です。器具端子と心線処理はランプレセプタクル・引掛シーリングの施工で確認してください。

ジョイント部は中1・小1・3本用コネクタ1

ジョイント部には、遮断器からのVVF 2.0-2C、負荷2本のVVF 1.6-2C、連用器具へ向かうVVF 1.6-3Cが集まります。施工条件は「3本の接続箇所だけ差込形コネクタ、その他はリングスリーブ」です。

接続点 接続する導体 接続材料
N 遮断器2.0白+引掛シーリング白+ランプレセプタクル白+器具側3C白 中スリーブ・中刻印
L 遮断器2.0黒+器具側3C黒 小スリーブ・小刻印
L′ 器具側3C赤+引掛シーリング黒+ランプレセプタクル黒 3本用差込形コネクタ

完成形は中刻印1か所・小刻印1か所・3本用コネクタ1個です。Nは2.0mm1本と1.6mm3本なので中、Lは2.0mm1本と1.6mm1本なので小です。圧着の呼びと刻印はリングスリーブの組合せ表で確認してください。

VVF 1.6-3Cと連用取付枠内の結線

ジョイント部から連用器具へ向かう3Cは、黒=L、白=N、赤=L′として使います。取付枠にはパイロットランプ、スイッチイ、コンセントの3器具を取り付けます。

3Cの心線 接続先 取付枠内の渡り
黒=L スイッチ入力 コンセント非接地側への渡り線は黒
白=N パイロットランプの一方 コンセントW側への渡り線は白
赤=L′ スイッチ出力 スイッチからPLへの渡り線は色別を問わない

公式解答例は、スイッチからPLへの渡り線について電線の色別を問わないと明記しています。一方、コンセントへの渡りは非接地側が黒、W側が白です。全ての渡り線を同じ色に固定しないでください。

取付枠への配置、端子の空き、渡り線の長さを先に確認すると、器具を枠へ固定した後の差し直しを減らせます。材料の整理は技能試験の材料の拾い出し、心線を傷つけない加工はケーブルの剥ぎ取りを参照してください。

L・L′・Nを描いて3Cへ色を割り当てる

まず公式No.10の問題用紙の配線図と施工条件だけを見て、紙に複線図を描いてみます。
下の手順で描いたら、全体図 → 箱内の3接続 / 取付枠の渡り線 → 回路の検算の順に照合してください。
自己チェックでは先に考えてから解答を開き、復習リンクで該当箇所へ戻れます。
自動採点はありません。実物での練習も電源へは接続しないでください。

  1. 器具を照合する:遮断器、負荷イ2個、PL、スイッチイ、コンセントを確認する。
  2. Nを描く:遮断器Nから2負荷の指定端子、PL、コンセントWへつなぐ。
  3. Lを描く:遮断器非接地側からスイッチ入力とコンセントへ送る。
  4. L′を描く:スイッチ出力から2負荷とPLへ分岐する。
  5. 3Cへ色を割り当てる:黒=L、白=N、赤=L′と記す。
  6. ジョイント材料を割り当てる:N=中、L=小、L′=3本用コネクタにする。
  7. 取付枠内を結線する:コンセント渡りは黒/白、スイッチ-PL渡りは色別不問を守る。
  8. 器具と寸法を点検する:遮断器N、W、受金ねじ部、接地側表示、150mmを確認する。

施工条件から複線図へ変換する順序は複線図の基本手順で復習できます。

同時点滅と取付枠内の渡りを見直す

電気的接続

□ 2負荷とPLがL′-N間
□ コンセントはL-N間
□ 遮断器N表示側に白
□ 3Cは黒=L・白=N・赤=L′

接続・器具

□ 中1・小1・3本用1
□ 受金ねじ部と接地側端子に白
□ コンセントWに白
□ 取付枠へ3器具を固定

渡り・仕上げ

□ コンセント渡りは黒/白
□ スイッチ-PL渡りは色別不問
□ 心線露出・被覆噛みなし
□ 外装位置・寸法を確認

パイロットランプだけに注意を集中すると、遮断器N、コンセントW、圧着刻印を見落としがちです。回路→接続→器具→寸法の順で確認します。現行の判定項目は技能試験の欠陥判断基準、点検時間の残し方は40分の時間配分を参照してください。

自己チェック|同時点滅の接続点と取付枠内の色別

問1:パイロットランプの同時点滅

PLを負荷イ2個と同時点滅させる接続点はどれですか。

ア.L-N イ.L-L′ ウ.L′-N エ.スイッチと負荷の間に直列

解答と理由を確認する

正解:ウ。PLをスイッチ後のL′とNに接続すると、2負荷と同じ電圧を受けて同時に点滅します。

「負荷イ2個は同じL′とNへ接続する」で復習する

問2:ジョイント部

遮断器2.0白と、3本の1.6白を接続する刻印はどれですか。

ア.○ イ.小 ウ.中 エ.3本用コネクタ

解答と理由を確認する

正解:ウ。Nの4本接続は中スリーブ・中刻印です。3本用コネクタを使うのは1.6mm3本のL′接続です。

「ジョイント部は中1・小1・3本用コネクタ1」で復習する

問3:取付枠内の色別

公式解答で色別を問わないとされた渡り線はどれですか。

ア.非接地側からコンセント イ.NからコンセントW
ウ.スイッチ出力からPL エ.遮断器Nからジョイント部

解答と理由を確認する

正解:ウ。スイッチからPLへの渡り線は色別不問です。コンセントの非接地側渡りは黒、W側渡りは白を使います。

「VVF 1.6-3Cと連用取付枠内の結線」で復習する

問4:スイッチイを切ったとき

令和8年度上期No.10で、スイッチイを切った(OFFにした)ときの状態として正しいものはどれですか。

ア.負荷イ2個とパイロットランプが消え、コンセントには電圧がかかったまま
イ.負荷イ2個は消え、パイロットランプだけが点灯する
ウ.負荷イ2個もパイロットランプも点灯したまま
エ.負荷イ2個とパイロットランプが消え、コンセントも使えなくなる

解答と理由を確認する

正解:ア。パイロットランプは2負荷と同じL′とNの間にあるので、スイッチを切ってL′が切れると2負荷と一緒に消えます(同時点滅)。コンセントはスイッチを通らないL―Nにつながっているので、スイッチの状態に関係なく給電されます。スイッチを切ったときにだけ点灯するのは異時点滅の結線で、No.10とは違います。

「ジョイント3か所と、取付枠の渡り線3本を1枚で見る」で復習する

問5:遮断器の黒と圧着する電線

ジョイントボックスで、遮断器の黒(2.0mm)と一緒に圧着する電線と、刻印の組合せはどれですか。図1の②で確かめてください。

ア.3心の黒と引掛シーリングの黒で、刻印は中
イ.3心の黒1本で、刻印は小
ウ.3心の赤1本で、刻印は○
エ.ランプレセプタクルの黒と引掛シーリングの黒で、3本用コネクタ

解答と理由を確認する

正解:イ
遮断器の黒は、スイッチへ送る3心の黒(1.6mm)とだけ圧着します。2.0mmが1本と1.6mmが1本なので、小スリーブに刻印「小」です。負荷2個の黒を②へ入れると、スイッチを通らずに電源へつながり、点きっぱなしになります。負荷の黒は、スイッチを通ったあとの③へつなぎます。

「ジョイント部は中1・小1・3本用コネクタ1」で復習する

問6:取付枠の渡り線の色

連用取付枠の渡り線3本のうち、公式の解答で「電線の色別は問わない」とされているのはどれですか。

ア.スイッチの出力側とPLを結ぶ渡り線
イ.スイッチの入力側とコンセントを結ぶ渡り線
ウ.PLとコンセントのW側を結ぶ渡り線
エ.3本とも色別を問わない

解答と理由を確認する

正解:ア
スイッチの出力側とPLを結ぶ渡り線(図1のc)だけが、色別を問われません。スイッチの入力側とコンセントを結ぶ渡り線(a)は非接地側なので黒、PLとコンセントのW側を結ぶ渡り線(b)は接地側なので白です。

「VVF 1.6-3Cと連用取付枠内の結線」で復習する

2P1E遮断器のN表示が載った資料

図と施工条件の再照合:2026年10月20日。その他の資料確認日:2026年10月6日(令和8年度の候補問題、上期No.10の問題・材料表・解答、欠陥の判断基準)

更新履歴:2026年10月20日 全体図・拡大・接続点へのリンクと保存用PDF、自己チェックからの復習導線を追加。図の色分けと被覆色の指定を区別/2026年7月30日 令和8年度上期の実問題に合わせて、支給器具(EET・接地線・スイッチロなし)とジョイント部の接続を改訂/2026年10月6日 複線図・接続点と渡り線の束・回路の検算を自作の図3枚へ差し替え、自己チェックを6問へ

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次は候補問題No.11へ進んでください。ねじなし電線管E19の施工が加わり、管の部品を付ける順番も問われます。

パイロットランプの常時点灯と比べるなら候補問題No.2、3つの点灯方式をまとめて見るならパイロットランプの複線図を開きます。

資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。試験センターの候補問題・実問題・解答・欠陥基準を照合し、条件の省略や年度ずれを残さないよう編集しています。運営者情報と編集方針

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