結論:練習セットは「何回分」より中身と練習記録で決める
第二種電気工事士の技能練習は、当年度の候補13問、公式の欠陥基準、手持ち工具、再使用する器具、消耗する電線・接続材を先に確認します。全員に1回分・2回分・3回分の正解があるわけではありません。最初は単位作業と1問の通し施工を行い、足りなくなる材料と残った欠陥だけを追加すると、買い過ぎと練習不足を同時に減らせます。
この記事で作るもの
- 2026年度の候補13問と40分予定を基にした練習範囲
- 工具・再使用器具・消耗材料を分けた在庫表
- 単位作業から40分通し練習へ進む7段階
- 欠陥と停止時間から次の練習を決める記録表
2026年度は候補13問・各40分予定
2026年度第二種電気工事士技能試験候補問題(PDF)は、No.1〜No.13の配線図から出題し、すべて40分予定と公表しています。ただし、配線図や施工条件などの詳細は実際の試験問題に明記されます。
候補問題の図を丸暗記するだけでは、当日に示される寸法、電線色、接続方法、器具の代用などへ対応できません。毎回、候補図と一緒に過去の実問題も開き、問題文と施工条件を読んでから作る練習にします。年度が変わったら、古い材料セットより先に当年度の公式候補問題を確認してください。
練習セットの回数に全員共通の正解はない
市販品の「1回分」「2回分」などは、販売者が定めた材料量の表示です。試験センターが推奨する購入回数や合格保証ではありません。同じ1回分でも、器具を含むか、電線だけか、電線の長さ、リングスリーブや差込形コネクタの数量、解説の年度が異なる場合があります。
| 現在の状態 | 最初の準備 | 追加判断 |
|---|---|---|
| 工具も器具もない | 指定工具、当年度作業に必要な器具、単位作業と通し1回分の消耗材 | 1問施工後に不足品と苦手作業を再計算 |
| 器具・工具を借りられる | 借用期間・状態・当日持参可否を確認し、消耗材を用意 | 試験日まで同じ工具で練習できるか確認 |
| 以前の材料が残っている | 当年度候補と照合し、電線を種類・太さ・芯数・残長で棚卸し | 不足する種類と長さだけ補充 |
最初から全候補を同じ回数だけ繰り返す必要もありません。器具結線は安定しているが圧着刻印を間違える人と、加工は速いが施工条件を読み落とす人では、次に必要な材料も練習も違います。
在庫は「工具・再使用器具・消耗材料」に分ける
| 区分 | 主な例 | 数え方 |
|---|---|---|
| 工具 | ペンチ、ドライバー、電工ナイフ、スケール、プライヤー、圧着工具、使用可能な補助工具 | 受験案内の指定・禁止事項、規格、状態を1点ずつ確認 |
| 練習で再使用する器具 | スイッチ、コンセント、引掛シーリング、ランプレセプタクル、端子台、アウトレットボックスなど | 破損、ねじ・端子の傷み、部品不足を確認。商品説明の収録器具と候補図を照合 |
| 消耗材料 | VVF・VVR・EM-EEF・IV等の電線、リングスリーブ、練習で使い切る接続材 | 種類、太さ、芯数、必要長、失敗分を分けて記録 |
再使用器具でも、端子や本体が傷んだものを使い続けると、本番と異なる手応えを覚えたり、けがにつながったりします。メーカーや教材の取扱説明に従い、練習で傷んだ器具・接続材を住宅や設備の実回路へ転用しないでください。
材料量は「予定する作業」から逆算する
購入前に、候補番号ごとの完成回数だけでなく、部分練習を含む作業予定を書きます。次の表を紙やスプレッドシートに作ると、商品名ではなく不足量で比較できます。
| 練習項目 | 予定回数 | 必要材料 |
|---|---|---|
| 外装・被覆の処理 | 種類・太さごとに短い反復 | 短尺電線。心線傷を確認できる長さ |
| 輪作り・器具結線 | 外れ・はみ出しがなくなるまで | 短尺電線と対象器具 |
| リングスリーブ圧着 | 代表的な組合せと、誤答した刻印 | 短尺電線、組合せに合うスリーブ |
| 候補問題の通し施工 | 初回+欠陥が出た問題の再施工 | 当年度候補と施工条件に合う電線・接続材 |
必要量の考え方は、予定使用量-安全に使える手持ち量+練習失敗分です。候補問題PDFだけでは当日の全材料表・施工条件が確定しないため、直近の公式の過去問題と解答も見て、実際の問題用紙を読む練習をしてください。
練習は7段階で「正確さ→通し→40分」へ進む
- 公式資料を保存:当年度候補問題、欠陥基準、受験案内を同じ場所へ置く。
- 工具と材料を棚卸し:不足、破損、規格不明、残長不足を分ける。
- 単位作業:切断、外装・被覆処理、輪作り、器具結線、圧着、差込接続を短く練習する。
- 回路を読む:単線図から電源、接地側、スイッチ、負荷を追い、施工条件を言葉にする。
- 1問を時間無制限で施工:速さより、寸法・色・接続・器具を公式基準で確認する。
- 欠陥だけ再練習:作品を全部作り直す前に、失敗した単位作業を短尺材料で直す。
- 40分の通し施工:工程時刻と欠陥を記録し、次に再施工する問題を選ぶ。
複線図は採点対象ではなく、正しい回路を作るための手段です。毎回必ず同じ大きさで清書する必要はありません。複線図、色メモ、接続表などから、施工条件の読み落としを減らし、40分内に使える方法を練習記録で選びます。
開始日は「試験1か月前」ではなく必要練習数から決める
学科の正式結果を待ってから材料を探すと、配送、工具点検、単位作業、候補問題の初回施工を行う日が足りない場合があります。一方、早く始めれば全員が有利とも限りません。技能試験日から逆算し、次の予定をカレンダーへ置いて開始日を決めます。
- 当年度候補と欠陥基準を読む日
- 工具・器具・消耗材を棚卸しし、不足品の到着を確認する日
- 未経験の単位作業を行う日
- 候補13問を少なくとも一度ずつ読み、未経験作業を抽出する日
- 通し施工、欠陥の部分練習、再施工を行う日
- 本番工具の点検と持ち物確認をする日
1日に施工できる問題数を多めに見積もらず、練習できない日と材料の追加日も入れます。学科と技能を並行する場合は、学科を圧迫して共倒れにならない時間枠にし、最初は候補図の確認と短い単位作業から始めます。
最初の1問は時間を測らず4工程に分ける
- 読む:候補番号、電源、器具、施工省略、特記事項を確認する。
- 計画する:接続点、電線色、切断区間、器具の位置、圧着刻印を決める。
- 施工する:区間ごとに加工・器具結線を行い、接続前に回路と色を照合する。
- 判定する:未完成、誤結線、色・極性、寸法、損傷、圧着、差込、器具、電線管、取付枠を順に見る。
完成写真との見た目だけで合否を決めません。試験センターの欠陥判断基準ページは、「欠陥の判断基準」と「技能試験の概要と注意すべきポイント」に受験者へ提供できる情報を網羅していると案内しています。自己流の許容値より、最新版の公式資料を優先します。
欠陥記録は「原因」と「次の1回」まで書く
| 記録欄 | 書き方の例 | 次の練習 |
|---|---|---|
| 停止した工程 | 3路スイッチの接続先で4分停止 | 該当回路だけ読み直して器具結線 |
| 欠陥と公式項目 | 圧着マーク不適正・基準6-1 | 本数・太さ・刻印を声に出して短尺3組 |
| 材料損失 | VVF 1.6-2Cを切り直し | 基準点と寸法を指差してから1区間加工 |
「No.5をもう一度」だけでは、同じ失敗を再現することがあります。欠陥名、原因、使った材料、次回の小さな練習を残します。公式の技能試験の概要と注意すべきポイント(2026年3月更新)には、電線、圧着、差込接続、器具結線、電線管、取付枠、よくある欠陥例が写真付きで整理されています。
40分練習は工程時刻と確認時間を測る
公式資料では第二種の作業時間は40分です。練習では完成時刻だけでなく、「読み終えた」「加工終了」「器具結線終了」「接続終了」の時刻を記録します。遅れた工程が分かれば、全作業を毎回やり直さずに済みます。
開始案としては35分までに施工を終え、残り5分を欠陥確認へ置けますが、これは公式配分でも合格保証でもありません。最初は40分を超えても、確認を省略して完成扱いにしないでください。詳しい配分は「技能試験の時間配分|40分で欠陥を減らす」で工程別に確認できます。
材料を節約しても省かない練習がある
- 実際に切る:寸法と切断順は、読むだけでなく練習材料で確認する。
- 実際に圧着する:圧着工具の選択、握り切り、刻印、心線端末を確認する。
- 実際に差し込む:芯線の見え方と被覆の位置を、対象コネクタの説明に従って見る。
- 実際に器具へ結線する:極性、輪作り、ねじ締め、電線の外れ、器具破損を確認する。
一方、すでに安定した作業を毎回同数だけ繰り返す必要はありません。再使用できる練習器具は状態を確認し、短くなった電線は単位作業に回します。リングスリーブなど不可逆な接続材は、使用済みを未使用在庫へ戻さず、使用数を記録します。
練習は無通電の専用材料だけで行う
住宅・設備の実回路を練習に使わない
資格取得前の練習は、電源から完全に独立した練習用材料で行います。コンセントや分電盤へ接続して点灯・導通を試したり、既設設備を分解したりしないでください。練習で使用・損傷した電線、器具、接続材を実際の電気工事へ流用しません。
刃物・切断工具の進行方向へ手を置かず、切りくずを片付け、保護具は工具や教材の説明に従います。試験センター資料は、近年カッターナイフによるけがが増えているとして使用自粛を案内しています。試験で使う工具は「技能試験の工具と選び方」で指定工具・補助工具・禁止品を分けて確認してください。
追加購入は3つの不足だけを埋める
- 未経験作業:まだ実物で行っていない電線・器具・接続方法がある。
- 再発欠陥:同じ公式欠陥項目が2回以上残った。
- 時間超過工程:同じ工程で停止し、40分内の欠陥確認まで届かない。
不足が「施工条件を読めない」なら、材料を増やす前に過去問題の読解が必要です。不足が「圧着刻印」なら、全候補13問分ではなく、短尺電線と必要なスリーブで単位作業を補います。不足が「候補No.11の電線管」なら、その器具・材料が手持ちにあるかを個別に確認します。
商品を比較するときは、年度表示、器具一覧、電線の種類・太さ・芯数・長さ、接続材の数量、工具の有無、解説の出典、返品条件を確認します。この記事では特定の商品、メーカー、販売店を推奨しません。
理解度チェック
練習セットを買う前の判断を確認するオリジナル問題です。
問1:候補問題と当日の条件
2026年度候補問題の配線図を暗記すれば、当日の施工条件を読まなくてもよい。○か×か。
解答を見る
正解:×
配線図、施工条件などの詳細は試験問題に明記されます。当日の問題文を基準にします。
問2:材料の追加
圧着刻印だけを繰り返し間違える場合も、まず全13問を一式追加購入する必要がある。○か×か。
解答を見る
正解:×
必要な電線組合せとリングスリーブを使う単位作業で、誤った刻印を集中して直せます。在庫と他の欠陥を確認してから追加量を決めます。
問3:40分練習
40分以内に形が完成しても、公式基準で欠陥を確認していなければ練習完了とはしない。○か×か。
解答を見る
正解:○
公式資料は欠陥のない作品を合格としています。完成時刻と欠陥確認をセットで記録します。
公式資料と次に読む記事
- 電気技術者試験センター:第二種電気工事士の試験概要
- 2026年度第二種技能試験の候補問題
- 2026年度候補問題No.1〜No.13(PDF)
- 技能試験に係る欠陥の判断基準
- 技能試験の概要と注意すべきポイント(PDF)
- 第二種電気工事士試験の過去問題・解答
広告・編集方針
この記事内に工具、練習セット、通信講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。特定の購入回数を推奨せず、公式候補問題、欠陥基準、手持ち在庫、練習記録から必要量を決める方法を案内しています。内容は2026年8月2日に2026年度候補問題と2026年3月更新の公式技能資料で再確認しました。
※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
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