この記事でわかること
- 3路スイッチの仕組みと0番端子の重要性
- 4路スイッチの動作原理と接続方法
- 3路・4路スイッチの複線図の書き方(ステップ形式)
- 3芯ケーブルの色の割り当てルール
結論から言います
3路スイッチ・4路スイッチの複線図は、一見複雑に見えますが、基本の4ステップは同じです。違いは「スイッチ同士をつなぐ」ステップが加わることだけ。
4路スイッチ:3箇所以上から操作する場合、3路スイッチの間に入れる
複線図のコツ:0番端子の接続さえ正しければ、1番・3番は「つなぐだけ」
候補問題13問のうち、3路スイッチが登場する問題は複数あり、技能試験では頻出です。ここでしっかりルールを押さえておきましょう。
3路スイッチとは?
普通のスイッチ(片切スイッチ)は1箇所でON/OFFするだけですが、3路スイッチは2個セットで使い、どちらのスイッチでもON/OFFできる仕組みです。
身近な例は階段の照明。1階で点けて、2階で消す。あるいは2階で点けて、1階で消す。これを実現しているのが3路スイッチです。
3路スイッチの端子
3路スイッチには3つの端子があります。
| 端子番号 | 名称 | 役割 |
|---|---|---|
| 0 | 共通端子(コモン) | 電源側 or 負荷側に接続する端子。最も重要 |
| 1 | 個別端子 | もう片方の3路スイッチの1番とつなぐ |
| 3 | 個別端子 | もう片方の3路スイッチの3番とつなぐ |
なぜ端子番号が0・1・3で「2」がないの?
これは単に規格上の番号です。「2がない」と覚えておくと、試験本番で迷いません。実物のスイッチにも「0」「1」「3」と刻印されています。
3路スイッチの動作イメージ
3路スイッチの内部では、0番端子が1番か3番のどちらかに接続されています。スイッチを切り替えると、接続先が1番と3番で入れ替わります。
2つの3路スイッチが同じ番号(1-1、3-3)に接続されている回路で、両方とも同じ端子に切り替わっていれば電気が通り照明が点きます。片方だけ切り替えると回路が切れて消灯します。
3路スイッチの複線図の書き方
基本は「複線図の基本ルールと書き方」で解説した4ステップと同じです。3路スイッチの場合、追加のルールがあります。
3路スイッチの接続ルール
ルール1:電源側の3路スイッチの0番端子に、電源の非接地側(黒線)を接続
ルール2:負荷側の3路スイッチの0番端子に、負荷への線を接続
ルール3:2つの3路スイッチの1番同士、3番同士をそれぞれ接続
つまり、0番端子だけが特別で、ここに何をつなぐかが重要です。1番と3番は、もう片方の3路スイッチへの「渡り線」になるだけです。
実例:3路スイッチ2個で照明1つ
回路構成:電源 → ジョイントボックス → 3路スイッチA(1階) → 3路スイッチB(2階) → 照明
SW-A【3番】 ──── SW-B【3番】
3路スイッチ間のケーブルと色の割り当て
3路スイッチ同士をつなぐには、1番と3番の2本が必要です。もしジョイントボックスを経由する場合はさらに0番の接続も含まれるため、VVF 3芯ケーブルを使います。
| 端子 | 接続先 | 線の色 |
|---|---|---|
| 0番 | 電源の黒(電源側)or 負荷への線(負荷側) | 黒 |
| 1番 | もう片方の3路スイッチの1番 | 白 |
| 3番 | もう片方の3路スイッチの3番 | 赤 |
覚え方:「0番は黒(電源の黒が入る大事な端子)」「1番は白」「3番は赤」。端子番号の小さい順に「黒・白・赤」と覚える人もいますが、施工条件に色の指定がある場合はそちらに従ってください。
4路スイッチとは?
3路スイッチ2つでは「2箇所」からの操作でしたが、3箇所以上から操作したい場合は4路スイッチを追加します。
例えば長い廊下の3箇所に照明スイッチを付けたい場合:
3路スイッチA ── 4路スイッチ ── 3路スイッチB
のように、4路スイッチを3路スイッチの「間」に入れます。4箇所操作なら4路スイッチを2個入れます。
4路スイッチの端子
4路スイッチには4つの端子があります。
| 端子 | 接続先 |
|---|---|
| 入力側(1・3) | 電源側の3路スイッチの1番・3番と接続 |
| 出力側(2・4) | 負荷側の3路スイッチの1番・3番と接続 |
4路スイッチの内部は「ストレート」と「クロス」の2つの状態を切り替えます。ストレートでは1→2、3→4と直進し、クロスでは1→4、3→2と交差します。
4路スイッチの動作イメージ
4路スイッチを含む複線図の書き方
3箇所で操作する場合(3路A ── 4路 ── 3路B)の複線図です。
電源 L ──黒── 3路SW-A【0番】
3路SW-A【3番】──── 4路SW【入力3】
4路SW【出力4】──── 3路SW-B【3番】
大事なのは「3路スイッチの0番」だけ。電源側の3路の0番には電源の黒、負荷側の3路の0番は照明へ。1番・3番は隣のスイッチ(3路 or 4路)に渡すだけです。
3路・4路スイッチでよくある間違い
間違い1:0番端子に渡り線を入れてしまう
0番は「共通端子」であり、電源側では電源の黒(非接地側)、負荷側では照明への線が入ります。ここにスイッチ間の渡り線を入れると回路が成立しません。
対策:0番には必ず「外部(電源 or 負荷)」を接続。1番と3番がスイッチ間の渡り線。
間違い2:1番同士・3番同士の接続を逆にする
1番は1番、3番は3番に接続します。1番と3番を逆にすると、スイッチの動作が正しくなりません。
対策:「1-1、3-3」と書いてから線を引く。
間違い3:4路スイッチの入出力を逆にする
4路スイッチは構造上、入出力を逆にしても動作します。ただし施工条件で指定がある場合はそれに従いましょう。
候補問題での出題パターン
技能試験の候補問題13問の中で、3路スイッチや4路スイッチが出題される問題では以下のパターンが多いです。
- 3路スイッチ2個のみ:最もシンプル。0番の接続だけ注意
- 3路スイッチ2個 + 4路スイッチ1個:間に4路を挟む。ケーブルが増えるので複線図が重要
- 3路スイッチ + 片切スイッチの混合:3路と別に、イ・ロの片切スイッチがある場合。それぞれ独立して書く
いずれの場合も、「0番に何をつなぐか」「1番・3番はスイッチ間」というルールは変わりません。この原則さえ守れば、複線図は正しく書けます。
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まとめ
- 3路スイッチは2箇所から照明をON/OFFできる(階段・廊下)
- 端子は0番(共通)・1番・3番の3つ。0番が最重要
- 電源側3路の0番に黒線、負荷側3路の0番に照明への線
- 1番同士・3番同士をそれぞれ接続する
- 4路スイッチは3路スイッチの間に入れて3箇所以上の操作を実現
- 基本の4ステップ+「0番の接続」を覚えれば怖くない
「複線図の基本ルールと書き方」も合わせて復習しておきましょう。
確認問題
【問題1】3路スイッチの端子で、電源の非接地側(黒線)を接続する端子はどれか。
(A)1番端子
(B)3番端子
(C)0番端子(共通端子)
(D)接地端子
【問題2】長い廊下に3箇所の照明スイッチを設ける場合、スイッチの正しい組み合わせはどれか。
(A)3路スイッチ×3
(B)3路スイッチ×2 + 4路スイッチ×1
(C)4路スイッチ×3
(D)3路スイッチ×1 + 4路スイッチ×2
【問題3】3路スイッチAと3路スイッチBを接続する際、VVF 3芯ケーブルを使用した。施工条件の指定がない場合、3芯ケーブルの各色をどの端子に接続するのが一般的か。
(A)0番:白、1番:黒、3番:赤
(B)0番:黒、1番:白、3番:赤
(C)0番:赤、1番:白、3番:黒
(D)0番:黒、1番:赤、3番:白
テキストで複線図のパターンを繰り返し練習しましょう。
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