この記事を読み終えると、候補問題No.5の配線図と施工条件から複線図を自分で描き、100V側の4か所の接続と、端子台から200V用コンセントへ直結する3本を、混ぜずに組めるようになります。
結論:No.5は3路スイッチではなく100V・200Vの複合回路
令和8年度の候補問題No.5は、片切スイッチ2個で照明「イ」「ロ」を別々に点滅し、100Vコンセントと200V接地極付コンセントも施工する課題です。100V側はN・L、200V側は2極とETを使い分け、ジョイントボックスでは4本の接続だけを差込形コネクタにします。
候補図だけでは、端子台の極数、電線の色別、取付枠の配置、接続材料は確定しません。この記事では、令和8年度上期(2026年7月19日実施)No.5の公式問題・公式解答・材料表を基に、5極端子台、4つの接続グループ、複線図の順序、完成前点検までを整理します。
スイッチは片切2個、200V側で色の指定があるのは緑だけ
令和8年度No.5で支給されるのは3路スイッチではなく、埋込連用タンブラスイッチ2個です。また、200V側は支給されたVVF 2.0-3Cのうち緑を接地線に使い、残る2本の色別は問いません。「200Vには白を使わない」と覚えると、公式材料と矛盾します。
まず全体図で、器具と接続点の位置をつかむ
この図は令和8年度上期・2026年7月19日のNo.5を対象にしています。
全体の位置関係をつかんだら、拡大図で線と番号を追い、接続点ごとの内訳と照合してください。
ページ内で線を拡大して読む / 図だけを開く
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100V側の①〜④と、200Vコンセントへ直結する線を分けます。接地線ET―Eと、中央ロの取付位置も確認します。
灰色は白の心線を見やすく描いたものです。橙・赤・青は線の役割を追うための表示です。200Vの2本と返り線を、そのまま被覆色の指定として使いません。接地線は緑です。 黒丸がない交差は接続しません。
施工条件の解説と公式問題・解答で、使用する心線と器具を確認できます。
別年度・下期・別の施工条件にはそのまま適用しません。
令和8年度No.5の回路を3つに分ける
配線図を一度に追わず、100Vの電灯・コンセント、200Vコンセント、接地線の3つに分けます。2つの電源は同じ5極端子台に並びますが、ジョイントボックスへ入るのは100V側だけです。
| 系統 | 主な器具 | 判断の要点 |
|---|---|---|
| 100V | 照明イ・ロ、片切スイッチ2個、100Vコンセント | 接地側は白、電源からスイッチ・コンセントまでの非接地側は黒 |
| 200V | 20A 250V接地極付コンセント | 2本の電圧線の色別は問わない。接地線とは分ける |
| 接地 | 端子台ETと200Vコンセントの接地端子E | 緑色を使い、ET―Eを直結する |
蛍光灯「イ」と電源側、接地極EDは施工省略です。省略記号の先へ向かうケーブルは、指定寸法まで施工してジョイントボックス側または器具側だけを完成させます。
100V側の4か所と、200V側の直結を1枚で見分ける
図1は、令和8年度上期のNo.5を完成させたときの複線図です。公式の配線図と施工条件から、接続点に番号を振って描き直しました。ジョイントボックスの中の接続は①〜④の4か所です。
図1 候補問題No.5の複線図(令和8年度上期の施工条件)
灰色=白(接地側)、黒=黒(非接地側)、橙=イの返り線、赤=ロの返り線、青=200Vの2本、緑=接地線。線が交わっていても、黒丸の無い所はつながっていません。
橙・赤・青は線の役割を追うための表示です。200Vの2本と返り線を、そのまま被覆色の指定として使いません。接地線は緑です。 線の交差は黒丸がある箇所だけ接続します。
スマートフォンでは図を横にスクロールできます。
図1の①は接地側です。端子台のNから来た白に、ランプレセプタクル・蛍光灯・コンセントの白が集まり、4本になります。図1の②は非接地側で、端子台のLから来た黒を取付枠へ下ろします。取付枠の中では、黒のわたり線で2個のスイッチとコンセントへ配ります。
図1の③と④は、スイッチから戻ってきた返り線です。③は蛍光灯「イ」の黒と、④はランプレセプタクル「ロ」の黒と結びます。200V側の2本(図では青)と緑の接地線は、端子台から200V用コンセントへ直接つなぎ、ジョイントボックスには入れません。図の青は経路を見分けるための色で、電線の色を指定するものではありません。
図2 ジョイントボックス4か所と端子台:集まる電線と接続材料
番号は図1と同じです。施工条件は「4本の接続箇所は差込形コネクタ、その他はリングスリーブ」です。
ジョイントボックス4か所
①接地側(4本)
端子台N 白 2.0mmロ 白 1.6mmイ(蛍光灯)白 1.6mmコンセント 白 1.6mm→ 4本用コネクタ
②非接地側
端子台L 黒 2.0mm取付枠へ 黒 1.6mm→ 刻印 小
③イの返り
スイッチ「イ」から 1.6mmイ(蛍光灯)黒 1.6mm→ 刻印 ○
④ロの返り
スイッチ「ロ」から 1.6mmロ 黒 1.6mm→ 刻印 ○
差込形コネクタ(4本用)が1か所、リングスリーブが3か所で、刻印は小・○・○です。
図2は、図1の接続を「何が何本集まるか」で並べ直したものです。4本が集まる図2の①だけが差込形コネクタで、②〜④はリングスリーブです。刻印は、2.0mmが入る②が「小」、1.6mmが2本の③④が「○」になります。
図3 200V側と100V側を、別々にたどって確かめる
番号は図1の接続点です。200V側は、端子台と器具を直接結ぶだけです。
200V用コンセント
端子台 200Vの2極→2本を直結→200V用コンセントの電圧側の2端子
接地線
端子台 ET→緑→200V用コンセントの接地端子 E
照明「イ」(蛍光灯・施工省略)
端子台 L→②→スイッチ イ→③→蛍光灯へ→①→端子台 N
照明「ロ」(ランプレセプタクル)
端子台 L→②→スイッチ ロ→④→レセプタクル→①→端子台 N
100Vのコンセント(常時給電)
端子台 L→②→わたり線→コンセント→①→端子台 N
結線が終わったら、図3の順に指でたどります。200V側は「200Vの2極→電圧側の2端子」「ET→緑→接地端子E」、100V側は「L→スイッチ→返り→照明→N」と「L―Nのコンセント」を、別々に一周します。
5極端子台はN・L・200V 2極・ETで使う
支給される5極端子台は、配線用遮断器、漏電遮断器(過負荷保護付)、接地端子を代用します。図2の上から順に、100VのN・L、200Vの2極、接地端子ETです。
| 端子 | 結線 | 色別 |
|---|---|---|
| N(100V) | ジョイントボックスへ行くVVF 2.0-2C | Nの表示側に白 |
| L(100V) | ジョイントボックスへ行くVVF 2.0-2C | 非接地側に黒 |
| 200V 2極 | VVF 2.0-3Cの2本→20A 250Vコンセント | 2本の色別は問わない |
| ET | VVF 2.0-3Cの1本→コンセントの接地端子E | 緑色を使用 |
200V側を「黒・赤・緑」と色で固定して覚えないでください。公式解答は、緑の接地線だけを指定し、残る2本は電線の色別を問わないとしています。材料のVVF 2.0-3Cをそのまま使い、緑をETとEへ、残り2本を200Vの2極へ結線します。
端子台では、ねじの端から心線が5mm以上露出したものや、絶縁被覆を締め付けたものが欠陥です。接続先ごとの剥ぎ取りと傷の確認はケーブルの剥ぎ取り・輪づくり|寸法と欠陥対策で復習できます。
取付枠は上イ・中央ロ・下コンセント
取付枠には片切スイッチ「イ」「ロ」と100Vコンセントの3個を取り付けます。施工条件は「ロ」のタンブラスイッチを中央へ取り付けるよう指定し、配線図と公式解答では上がイ、中央がロ、下がコンセントです。
- コンセント:W側端子に白、非接地側に黒を結線する。
- スイッチへの電源:100V電源からの非接地側なので黒を使う。コンセントからスイッチへのわたり線も黒。
- イ・ロの返り線:スイッチから各照明へ戻る線。施工条件で色は指定されていないため、複線図で役割を明記する。
片切スイッチ2個は同じ照明を2か所から操作する3路回路ではありません。イのスイッチは蛍光灯イ、ロのスイッチはランプレセプタクルで代用する照明ロを、それぞれ独立して点滅します。
ジョイントボックスは4つの接続グループ
ジョイントボックスには100V電源、蛍光灯イ、ランプレセプタクルロ、取付枠へ向かうケーブルが集まります。色だけでなく、接地側・非接地側・返りイ・返りロの役割で4組に分けます。
| 接続グループ | 接続する導体 | 材料・刻印 |
|---|---|---|
| 接地側N | 電源2.0白+蛍光灯イの白+照明ロの白+コンセントの白 | 4本用差込形コネクタ |
| 非接地側L | 電源2.0黒+取付枠へ送る1.6黒 | 小スリーブ・小 |
| 返りイ | スイッチイの返り1.6+蛍光灯イの黒 | 小スリーブ・○ |
| 返りロ | スイッチロの返り1.6+照明ロの黒 | 小スリーブ・○ |
施工条件は「4本の接続箇所」を差込形コネクタ、その他をリングスリーブと指定しています。したがって4本用コネクタは接地側Nの1組だけです。リングスリーブは小1か所・○2か所を使用します。材料表の小スリーブ5個には予備品が含まれ、全部を使うわけではありません。
本数・太さから圧着マークを決める方法はリングスリーブの圧着|電線本数・刻印・欠陥対策、差込後の心線確認は差込形コネクタ・器具の結線|挿入と極性の欠陥対策で確認してください。
5極端子台を写して200V側を独立させる手順
まず公式No.5の問題用紙の配線図と施工条件だけを見て、紙に複線図を描いてみます。
下の手順で描いたら、全体図 → 接続点①〜④ / 端子台の接続 → 回路の検算の順に照合してください。
自己チェックでは先に考えてから解答を開き、復習リンクで該当箇所へ戻れます。
自動採点はありません。実物での練習も電源へは接続しないでください。
- 5極端子台を写す:N・L、200Vの2極、ETの順と、使用するケーブルを決める。
- 200V側を独立して描く:2極からコンセントの電圧端子へ2本、ETからEへ緑1本を通す。
- 100V接地側を描く:Nから蛍光灯イ、照明ロ、コンセントWへ白を分岐する。
- 100V非接地側を描く:Lから取付枠へ黒を送り、コンセントとスイッチ2個へ黒でわたす。
- 返り線を描く:スイッチイから蛍光灯イ、スイッチロから照明ロへそれぞれ戻す。
- 接続材料を割り当てる:4本の接地側だけ差込形コネクタ、残る3組はリングスリーブにする。
- 取付枠の配置を確定する:上イ・中央ロ・下コンセント。W端子の白と黒のわたりを確認する。
- 器具と接続部を点検する:受金ねじ部の白、ETの緑、圧着刻印、外装、心線露出を順に見る。
施工条件から複線図を作る共通手順は複線図の書き方|施工条件から接続点を決める7ステップ、材料を切る前の数え方は材料の拾い出し|ケーブルと接続材料を数えるを併用してください。
200Vと100Vを分けて見直す点検表
端子台・200V
□ N白・L黒
□ 200Vの2本と緑を分離
□ 緑はET―E
□ 心線露出・被覆噛みなし
100V・接続部
□ 接地側4本は4本用
□ 圧着は小1・○2
□ 返りイ・ロを混同しない
□ 受金ねじ部とW側に白
器具・配置
□ ロは取付枠の中央
□ 黒のわたり線
□ 3路スイッチではない
□ ケーブル寸法50%超
最後は第二種技能試験の欠陥判断基準|完成後5分の点検順に沿い、誤結線、接地線、器具、接続部、損傷、寸法の順で確認します。40分の配分は技能試験の時間配分|40分で欠陥を減らすを参考に、自分の練習記録から調整してください。
自己チェック|200V側の色別・4本の接続・刻印を図と突き合わせる
問1:200V側の色別
令和8年度上期No.5で、VVF 2.0-3Cを200V接地極付コンセントへ結線するときの正しい説明はどれですか。
ア.黒・赤・緑に固定する イ.白は使用禁止
ウ.緑を接地線に使い、残る2本の色別は問わない エ.3本とも色別を問わない
解答と理由を確認する
正解:ウ
施工条件は接地線に緑を使うよう指定します。200Vの2本の電圧線は色別を問いません。白を一律に禁止する条件はありません。
問2:4本用差込形コネクタ
4本用差込形コネクタで接続する組はどれですか。
ア.100Vの接地側4本 イ.100Vの非接地側2本
ウ.返りイ2本 エ.返りロ2本
問3:取付枠とスイッチ
令和8年度上期No.5の取付枠について正しいのはどれですか。
ア.3路スイッチ2個を取り付ける イ.ロの片切スイッチを中央に取り付ける
ウ.コンセントを中央に取り付ける エ.器具は2個だけ取り付ける
問4:リングスリーブの刻印
ジョイントボックスの接続のうち、リングスリーブの刻印が「小」になるのはどれですか。図2で確かめてください。
ア.端子台Lからの2.0mmの黒と、取付枠へ行く1.6mmの黒
イ.スイッチ「イ」からの1.6mmと、蛍光灯「イ」の1.6mmの黒
ウ.スイッチ「ロ」からの1.6mmと、ランプレセプタクル「ロ」の1.6mmの黒
エ.接地側の白4本
解答と理由を確認する
正解:ア
2.0mmが1本と1.6mmが1本の組合せは「小」です。イとロの返りは1.6mmが2本なので「○」になります。接地側の白4本は、施工条件で差込形コネクタと決められているので、リングスリーブは使いません。
問5:200V用コンセントへの3心
200V用の接地極付コンセントへ行くVVF 2.0-3Cについて、図1に合うものはどれですか。
ア.ジョイントボックスで100V側の白・黒と接続する
イ.端子台の200Vの2極とETから、コンセントへ直接つなぐ
ウ.端子台のNから白を分けて使う
エ.緑を200Vの電圧側の1本に使う
解答と理由を確認する
正解:イ
200V側は、端子台の200Vの2極とETから、200V用コンセントへ直結します。ジョイントボックスには入りません。緑は接地線に使うよう施工条件で指定されていて、ETとコンセントの接地端子Eを結びます。残る2本の色別は問いません。
問6:100Vのコンセントへ行く黒
取付枠の100Vのコンセントの、W側でない端子へ結ぶ黒は、どこから持ってきますか。
ア.ジョイントボックスから、コンセント専用の黒をもう1本下ろす
イ.スイッチの電源側から、黒のわたり線で渡す
ウ.スイッチ「ロ」の返り線を分ける
エ.端子台の200Vの端子から持ってくる
解答と理由を確認する
正解:イ
取付枠へ下ろすのは2心のケーブルが2本で、心線は4本です。黒が1本、返り線が2本、コンセントのW側へ行く白が1本で使い切るので、コンセントの黒は、スイッチの電源側からわたり線で渡します。施工条件は、電源から点滅器とコンセントまでの非接地側に黒を使うよう指定しています。
200V側の色別が指定された問題と解答
図と施工条件の再照合:2026年10月20日。その他の資料確認日:2026年10月6日(令和8年度の候補問題、上期No.5の問題・公式解答・材料表、欠陥の判断基準)
- 電気技術者試験センター:第二種技能試験の候補問題
- 電気技術者試験センター:令和8年度第二種技能候補問題
- 電気技術者試験センター:令和8年度上期技能試験の問題と解答
- 令和8年度上期・候補No.5:試験問題
- 令和8年度上期・候補No.5:公式解答
- 電気技術者試験センター:技能試験の欠陥判断基準等
- 電気技術者試験センター:技能試験の概要と注意すべきポイント(2026年3月更新)
更新履歴:2026年10月20日 全体図・拡大・接続点へのリンクと保存用PDF、自己チェックからの復習導線を追加。図の色分けと被覆色の指定を区別/2026年7月30日 令和8年度上期の実問題に合わせて、スイッチ(3路ではなく片切2個)と200V側の色別(緑だけ指定)を改訂/2026年10月6日 複線図・接続点の束・回路の検算を自作の図3枚へ差し替え、自己チェックを6問へ
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次は候補問題No.6へ進んでください。3路スイッチ2個で照明を2か所から点滅する回路になり、0番端子の役割から決める手順を練習します。
三相200Vの動力回路と比べるなら候補問題No.4へ戻ります。
器具と接続部の欠陥の境目は差込形コネクタ・器具の結線で復習できます。
※当サイトの図は学習用に自作した模式図で、実際の機器・器具とは外観や寸法が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
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