1種 候補問題

第一種電気工事士 技能候補問題No.10|VT・VCB開閉表示灯

結論:No.10は「VTのV結線」と「VCBの開閉表示」を分けて追う

2026年度の第一種技能候補問題No.10は、計器用変圧器(VT)2台で三相6,600Vを計器用の110Vへ変成し、電圧計とVCB(真空遮断器)の開閉表示灯を施工する課題です。重要なのは、VT二次のR・S・T相と、VCB補助接点のa接点・b接点を混ぜないこと。2026年度実問題の表示灯は赤と緑であり、旧年度や旧稿にある赤・白ではありません。

2026年度No.10の実問題で確定した内容

2026年度第一種技能試験候補問題は回路の概略を示しています。端子記号、内部結線、相色、接地、寸法は、2026年7月4日の2026年度上期No.10の実問題公式解答・複線図を最終基準にしてください。

回路・器具 2026年実問題の指定 施工で見るポイント
VT 2台 一次6,600V、二次110V、PF付 一次・二次とも2台をV結線する
VT二次 R赤・S白・T黒 T1 vとT2 uを白2mm²で渡り、S相を作る
計器・継電器 電圧計はR-S間 不足電圧継電器への端はT1 u・T2 v
VCB表示 a1-a2、b1-b2、赤・緑ランプ 赤はa接点、緑はb接点で切り替える

旧稿はVT二次を単純な1回路として扱い、表示灯を赤・白としていました。しかし2026年度実問題は、VT代用2P端子台2個、VCB補助接点代用4P端子台、表示灯代用3P端子台を使います。表示灯端子はc・a・bで、器具内部ではcを共通として赤ランプと緑ランプへ分岐しています。

No.10を3つの閉じた回路に分ける
VTのV結線
一次:R-S・S-T
二次:R-S・S-T
共通点がS相
電圧計
R相=T1 u(赤)
S相=T1 v/T2 u(白)
R-S間へ接続
VCB開閉表示
S相を表示灯cへ
T相をa/b接点へ
a→赤、b→緑

この図は公式複線図を役割別に整理した当サイトの模式図です。端子台の上下・左右、ケーブル長、ジョイント位置は公式問題の図1〜4と公式解答を優先してください。

VT 2台のV結線を一次側から作る

VT(Voltage Transformer、計器用変圧器)は、高電圧を電圧計や保護継電器で扱える電圧へ変える機器です。2026年度No.10では、VT 2台をそれぞれ2P端子台で代用します。上段U/Vが一次6,600V側、下段u/vが二次110V側です。

一次側は、T1のU-VをR-S間、T2のU-VをS-T間へ接続します。つまりT1 VとT2 UがS相の共通点です。KIP 8mm²はR・S・Tの3相を先に色や端子名ではなく経路で分け、S相だけが2台へ分岐する形を確認します。

「VTが2台だから単相回路が2つ」と考えると、二次側の三相計器回路へつながりません。V結線は2台でR-S間とS-T間を作り、残るR-T間の線間電圧も得る結線です。三相交流の理論は三相交流回路の計算|Y・Δ結線、三相電力、V結線で先に整理すると読みやすくなります。

VT二次はR赤・S白・T黒に分ける

二次側もV結線です。T1 uをR相、T1 vとT2 uの共通点をS相、T2 vをT相として取り出します。T1 vとT2 uの渡り線は、施工条件どおり白色のより線2mm²を使います。

二次相 VT端子 指定色・行き先
R相 T1 u 赤。電圧計と不足電圧継電器側
S相 T1 v-T2 u 白。電圧計と表示灯共通c、ED
T相 T2 v 黒。VCB補助接点と不足電圧継電器側

電圧計VはR相とS相の間へ接続します。不足電圧継電器へ至る施工省略端はT1 uとT2 v、すなわちR-T間です。どちらも110Vの線間回路ですが、行き先が違います。電圧計をR-T間へ移したり、不足電圧継電器側をR-S間へまとめたりしないでください。

接地線は緑色IV 2mm²を使い、T1のv端子へ結線します。T1 vはT2 uとの渡りでS相になっているため、接地側電線はすべて白です。EDの位置を図の近さだけでVCB本体へ結ぶのではなく、施工条件3①の端子指定を読みます。

VCB補助a/b接点で赤・緑ランプを切り替える

VCB補助接点代用端子台はa1・a2・b1・b2です。a1-a2はa接点(通常は開、VCB「入」で閉)、b1-b2はb接点(通常は閉、VCB「入」で開)として動きます。表示灯代用端子台はcが共通、aが赤ランプ側、bが緑ランプ側です。

VCB状態 閉じる補助接点 点灯する表示灯
入(閉路) a1-a2 赤ランプ
切(開路) b1-b2 緑ランプ

展開接続図では、接地側のS相(白)を表示灯cへ接続します。非接地側のT相(黒)はa接点側とb接点側へ分岐し、a接点の出力を表示灯a、b接点の出力を表示灯bへ送ります。これで赤と緑が同時点灯せず、VCBの状態に応じて一方だけが点灯します。

「a=赤、b=緑」は今回の配線を速く確認する目印にはなりますが、年度が変われば表示色や端子配置が変わる可能性があります。丸暗記ではなく、実問題の図2で表示灯内部、図4で補助接点の状態と相の経路を毎回確認します。

No.10を組み立てる8ステップ

1 施工省略範囲と4種類の端子台を確認する

VT端子台2個、VCB補助接点端子台1個、表示灯端子台1個を分けます。VCB本体、電圧計、不足電圧継電器など、図で施工省略された部分まで作らないようにします。

2 VT一次のR-S・S-Tを下書きする

T1 U-VをR-S、T2 U-VをS-Tとし、S相がT1 VとT2 Uへ分岐することを端子名で確認します。

3 VT二次のR・S・Tを作る

T1 u=R赤、T1 v-T2 u=S白、T2 v=T黒です。T1 vとT2 uは白色より線2mm²で渡ります。

4 接地線と電圧計回路を分ける

緑色IV 2mm²の接地線はT1 vへ接続します。電圧計へ至るCVVはR赤-S白の2心を使い、R-S間になることを確認します。

5 不足電圧継電器側をR-Tへ出す

施工省略端へ至る線はT1 uとT2 vです。電圧計用R-Sと見分けるため、ケーブルごとに行き先を書いてから加工します。

6 VCB開閉表示回路を作る

S白を表示灯cへ、T黒をa1・b1側へ分岐します。a2から赤ランプ側a、b2から緑ランプ側bへ戻し、図4どおりの閉回路を作ります。

7 ジョイントボックス内を圧着する

ジョイントボックスを経由する電線はすべて接続点を設け、リングスリーブで接続します。打抜き済みの4穴はすべて使用し、ケーブルの入る穴と行き先を先に割り当てます。

8 相色・端子・寸法を往復確認する

VT二次のR赤・S白・T黒、接地線の緑、T1/T2、U/V/u/v、a1/a2/b1/b2、c/a/bを指差し確認します。最後に圧着刻印、端子ねじ、より線のほつれ、被覆、施工省略端、指定寸法を見ます。

No.10完成前チェック

  • VT一次はT1がR-S、T2がS-TのV結線
  • VT二次はT1 u=R赤、T1 v-T2 u=S白、T2 v=T黒
  • T1 v-T2 uの渡り線は白色より線2mm²
  • ED接地線は緑色IV 2mm²でT1 vへ接続
  • 電圧計はR-S間、不足電圧継電器側はT1 u-T2 v
  • VCB「入」はa接点と赤、「切」はb接点と緑
  • S白は表示灯c、T黒はa/b接点側
  • 全接続点、4穴、刻印、ねじ、被覆、寸法を確認した

KIP・CVV・端子台の加工は第一種電気工事士 技能試験の基本作業、単線結線図でのVT・VCBの役割は高圧受電設備の単線結線図、計器回路との比較は第一種技能候補問題No.7|CT・OCR・電流計、複線図の分け方は第一種電気工事士 技能試験の複線図で復習できます。

よくある誤りと直し方

誤り 起きること 直し方
2026年を赤・白表示とする 実問題の表示灯端子・色と一致しない 表示灯c-aが赤、c-bが緑と図2で確認する
電圧計をR-T間へ接続 2026年のR-S間指定を外れる 電圧計はT1 u赤-S相白へ接続する
a接点とb接点を同時に閉と考える 赤・緑の切替回路を作れない VCB入はa閉・b開、切はa開・b閉で追う

理解度チェック

問1:VT二次の相

2026年度No.10で、VT二次のS相になる端子の組合せはどれですか。

ア.T1 uとT2 v
イ.T1 vとT2 u
ウ.T1 UとT2 V
エ.T1 VとT2 v

解答を見る

正解:イ。T1 vとT2 uを白色より線2mm²で渡した共通点が二次S相です。ここから白線を出し、T1 vへ緑色の接地線も接続します。

問2:電圧計

2026年度実問題で、電圧計Vを接続する相間はどれですか。

ア.R-S間
イ.S-T間
ウ.R-T間
エ.S相と接地極の間

解答を見る

正解:ア。電圧計はR-S間です。不足電圧継電器へ至る施工省略端はT1 uとT2 vのR-T間なので、ケーブルの行き先を分けます。

問3:VCB開閉表示

2026年度No.10でVCBが「切」のときに閉じる接点と点灯する色はどれですか。

ア.a接点・赤
イ.a接点・緑
ウ.b接点・赤
エ.b接点・緑

解答を見る

正解:エ。VCBが切のときはb1-b2が閉じ、緑ランプが点灯します。VCBを入れるとb接点が開き、a1-a2が閉じて赤ランプへ切り替わります。

CT・VTの先にあるAS・VS・計器回路を読む

CT・VT二次回路の結線図|AS・VS・電流計・電圧計の読み方で、三相3線式2CT・V結線、極性、負担VA、試験端子まで一続きで確認できます。

公式資料・一次情報

関連記事

第一種電気工事士 技能試験の基本作業:KIP・CVV・端子台を確認する

三相交流回路の計算:V結線と線間電圧を復習する

高圧受電設備の単線結線図:VT・VCBの役割を確認する

第一種技能候補問題No.7:CT・OCR・電流計回路と比較する

第一種電気工事士 技能試験の欠陥判定基準:完成作品を公式基準で確認する

第一種電気工事士 学習ロードマップ:学科・技能の学習順へ戻る

資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。2026年度候補図と同年度上期No.10の実問題・公式複線図を照合し、VTのV結線、R/S/T相、接地、電圧計、VCB補助接点、赤・緑表示を端子単位で編集しています。運営者情報と編集方針

広告・検証方針

この記事内に工具、練習材料、通信講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。2026年8月1日に2026年度候補問題、同年度上期No.10の実問題・解答、技能試験のポイント・欠陥基準を照合しました。旧稿の赤・白表示、VT二次と表示回路の不十分な説明、未掲載図枠、広告と追跡画像を撤去し、VT 2台のV結線、R赤・S白・T黒、T1 v接地、R-S電圧計、a/b接点と赤・緑表示へ訂正しました。確認問題は当サイトで作成しています。



※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。

内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。

-1種 候補問題

戻る