この記事を読み終えると、候補問題No.11の配線図と施工条件から複線図を自分で描き、E19を通るIV 3本の役目と、アウトレットボックスの4か所(リングスリーブ2か所・差込形コネクタ2か所)を、スイッチ「イ」「ロ」の回路ごとに言い分けられるようになります。
結論:No.11はE19ねじなし電線管へ黒・白・赤のIV線3本を通す課題
令和8年度上期No.11では、ねじなしボックスコネクタをアウトレットボックス側へ取り付け、E19管内にIV 1.6の黒・白・赤を通します。止めねじは頭部がねじ切れるまで締め、管・ロックナット・絶縁ブッシングを正しい位置で固定します。
この記事では、2026年7月19日実施の公式問題・公式解答・材料表と2026年3月版の公式ポイントを基に、イ・ロ2回路、IV線の役割、ボックス内接続、E19の施工手順、欠陥の境界を整理します。
コンセントは接地極なし、E19管内はIV3本
現年度は通常の埋込連用コンセントで、接地端子も緑線もありません。E19管内は黒・白・赤のIV線3本です。また、電源は金属管側ではなく、青色シースのVVF 2.0-2Cでアウトレットボックスへ入ります。
まず全体図で、器具と接続点の位置をつかむ
この図は令和8年度上期・2026年7月19日のNo.11を対象にしています。
全体の位置関係をつかんだら、拡大図で線と番号を追い、接続点ごとの内訳と照合してください。
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箱内①②は電源を含む圧着接続、③④はコネクタです。E19内の黒・白・赤と、別のケーブルで結ぶスイッチロを分けて追います。
灰色は白の心線を見やすく描いたものです。赤・青緑は点滅線を追う表示で、負荷側の黒やスイッチロ側の白の心線も含みます。青緑は接地線ではありません。E19内のIVは黒・白・赤です。 黒丸がない交差は接続しません。
施工条件の解説と公式問題・解答で、使用する心線と器具を確認できます。
別年度・下期・別の施工条件にはそのまま適用しません。
No.11のイ・ロ2回路とコンセント
負荷イは引掛シーリングローゼット、負荷ロはランプレセプタクルです。スイッチイはE19管の先でコンセントと同じ取付枠に入り、スイッチロは別のVVF 1.6-2Cでボックスへつながります。
| 回路 | 操作器具 | 負荷・常時給電 |
|---|---|---|
| イ | E19側のスイッチイ | 引掛シーリングローゼット |
| ロ | 右側のスイッチロ | ランプレセプタクル |
| コンセント | スイッチを通さない | E19側でL・Nを常時給電 |
ランプレセプタクルの受金ねじ部、引掛シーリングの接地側端子、コンセントのW側へ白を結線します。器具端子の確認方法は配線器具の取付けで復習できます。
E19を通る3本と、箱の中の4か所を色で追う
図1は、令和8年度上期のNo.11を完成させたときの複線図です。公式の配線図と施工条件から、アウトレットボックスの中の接続点に①〜④の番号を振って描き直しました。
図1 候補問題No.11の複線図(令和8年度上期の施工条件)
灰色=白の電線(接地側)、黒=黒の電線(非接地側)、赤=スイッチ「イ」を通った線、青緑=スイッチ「ロ」を通った線。番号の付いた4つが、アウトレットボックスの中の接続です。線が交わっていても、黒丸の無い所はつながっていません。
赤・青緑は点滅線を追う表示で、負荷側の黒やスイッチロ側の白の心線も含みます。青緑は接地線ではありません。E19内のIVは黒・白・赤です。 線の交差は黒丸がある箇所だけ接続します。
スマートフォンでは図を横にスクロールできます。
電源の白は、図1の①で4本にまとまります。引掛シーリング、ランプレセプタクル、そしてIVの白でコンセントのW側へ行きます。電源の黒は、図1の②で、スイッチ「ロ」へ行く黒と、IVの黒の2方向へ分かれます。
スイッチ「イ」は取付枠の中にあるので、行きも帰りもE19を通ります。IVの黒で取付枠へ下り、スイッチ「イ」を通って、IVの赤で箱へ戻り、図1の③で引掛シーリングの黒につながります。スイッチ「ロ」は箱の右下にあり、戻ってきた線が図1の④でランプレセプタクルの黒につながります。
図2 箱の中の4か所と、E19を通るIV 3本
番号は図1と同じです。電源の電線が入る①②だけがリングスリーブ、③④は差込形コネクタです。
アウトレットボックス 4か所
①接地側
電源 白 2.0mm引掛シーリング 白 1.6mmレセプタクル 白 1.6mmIV 白 1.6mm→ 刻印 中
②非接地側
電源 黒 2.0mmスイッチ ロ 黒 1.6mmIV 黒 1.6mm→ 刻印 小
③イを通った線
IV 赤引掛シーリング 黒→ 2本用
④ロを通った線
スイッチ ロから 白の心線レセプタクル 黒→ 2本用
刻印は「中」と「小」が1か所ずつ。2本用の差込形コネクタが2個です。
図2の左は、図1の黒丸4か所を「何が何本集まるか」で並べ直したものです。右は、E19を通るIV 3本が、箱のどこと取付枠のどこを結ぶかを並べました。
図3 イ・ロ・コンセントの3回路を別々にたどる
番号は図1の接続点です。IVと書いた所で、E19の中を通ります。
イ:引掛シーリング
電源 黒→②→IV 黒→スイッチ イ→IV 赤→③→引掛シーリング→①→電源 白
ロ:ランプレセプタクル
電源 黒→②→スイッチ ロ→④→レセプタクル→①→電源 白
コンセント(常時給電)
電源 黒→②→IV 黒→コンセント→IV 白→①→電源 白
結線が終わったら、図3の順に指でたどります。スイッチ「イ」の回路に引掛シーリング、スイッチ「ロ」の回路にランプレセプタクルが入っていれば、③と④を取り違えていません。
E19管内のIV黒・白・赤の役割
管内を通るIV 1.6は黒・白・赤の3本です。外装のない単心絶縁電線なので、3本をE19管で機械的に保護します。
| IV線 | ボックス側 | 取付枠側 |
|---|---|---|
| 黒=L | 電源非接地側へ接続 | スイッチイの入力、黒渡りでコンセント |
| 白=N | 電源接地側へ接続 | コンセントW側 |
| 赤=イのL′ | 引掛シーリング黒へ接続 | スイッチイの出力 |
取付枠にはスイッチイとコンセントを取り付けます。黒IVをスイッチ入力へ入れ、同じLを黒の渡り線でコンセントへ送ります。白IVはコンセントW、赤IVはスイッチ出力です。公式解答はスイッチ・コンセントの別解を認めていますが、電気的接続と指定色は変わりません。
ボックス内は電源を含む2組だけリングスリーブ
施工条件は、青色シースの電源側電線との接続をリングスリーブ、その他の接続を差込形コネクタと指定しています。
| 接続点 | 接続する導体 | 接続材料 |
|---|---|---|
| N | 電源2.0白+引掛シーリング白+ランプレセプタクル白+IV白 | 中スリーブ・中刻印 |
| L | 電源2.0黒+スイッチロ黒+IV黒 | 小スリーブ・小刻印 |
| イのL′ | IV赤+引掛シーリング黒 | 2本用差込形コネクタ |
| ロのL′ | スイッチロ白+ランプレセプタクル黒 | 2本用差込形コネクタ |
完成形は中刻印1か所・小刻印1か所・2本用コネクタ2個です。1.6mm同士の2本接続でも、施工条件が差込形指定なので○圧着へ置き換えません。リングスリーブの選定は圧着サイズと刻印を参照してください。
E19ねじなし電線管の部品位置
金属管工事は、部品がそろっていても位置が違えば欠陥です。アウトレットボックスの外側から見て、E19管、ねじなしボックスコネクタが並び、ボックス内側にロックナットと絶縁ブッシングが入ります。
図4 E19まわりの部品の並び(箱の外側→内側)
太い縦線がアウトレットボックスの壁です。コネクタは壁の穴へ通し、内側からロックナットで固定します。
スマートフォンでは図を横にスクロールできます。
- ねじなしボックスコネクタ:施工条件どおりアウトレットボックス側へ取り付ける
- ロックナット:ボックス内側でコネクタを固定する
- 絶縁ブッシング:ボックス内のねじ部へ取り付け、電線の絶縁被覆を保護する
- E19管:コネクタへ奥まで差し込み、引いても外れないよう固定する
この実問題では、金属管とアウトレットボックスの電気的接続は省略し、支給コネクタの接地用端子も省略されています。したがってボンド線を追加しません。一般論で余分な工事をせず、当日の「なお書き」と材料表に従います。低圧屋内配線としての金属管の基本は金属管・PF管・CD管工事で確認できます。
止めねじは頭部がねじ切れるまで締める
公式の欠陥基準は、ねじなしボックスコネクタの止めねじを頭部がねじ切れるまで締め付けていないものを欠陥としています。単に動かない程度まで締めるだけでは足りません。
- コネクタを指定穴へ通し、内側からロックナットで確実に固定する。
- 絶縁ブッシングを内側の正しい位置へ取り付ける。
- E19管をコネクタへ奥まで差し込む。
- 止めねじを締め、頭部をねじ切る。
- 管を軽く引き、外れないこと、ボックスとの間に目視できる隙間がないことを確認する。
- IV黒・白・赤の3本を通し、被覆の損傷がないことを確認する。
止めねじ以外のねじまで破損させないよう、対象部品を見分けて作業します。公式ポイントは、管が引いて外れる、絶縁ブッシングが外れる、接続部に隙間がある状態も欠陥例として示しています。
アウトレットボックスは打抜き済み5穴を全て使う
材料表は19mm穴3か所、25mm穴2か所を示しています。E19用コネクタが19mm穴1か所を使い、残る4穴には径に合うゴムブッシングを取り付けて4本のVVFを通します。
- 電源VVF 2.0-2C
- 引掛シーリングイのVVF 1.6-2C
- ランプレセプタクルロのVVF 1.6-2C
- スイッチロのVVF 1.6-2C
- E19ねじなし電線管
施工条件の「打抜き済みの穴だけをすべて使用」を守り、穴を余らせたり追加で打ち抜いたりしません。19mm用と25mm用のゴムブッシングを穴径に合わせます。
IVの色分けから金属管の施工までの9工程
まず公式No.11の問題用紙の配線図と施工条件だけを見て、紙に複線図を描いてみます。
下の手順で描いたら、全体図 → 箱内の4接続 / E19内のIV3本 → 回路の検算の順に照合してください。
自己チェックでは先に考えてから解答を開き、復習リンクで該当箇所へ戻れます。
自動採点はありません。実物での練習も電源へは接続しないでください。
- イ・ロを対応させる:イ=引掛シーリング、ロ=ランプレセプタクルを確認する。
- Nを描く:電源白から2負荷の白指定端子とコンセントWへつなぐ。
- Lを描く:電源黒からスイッチイ・ロの入力とコンセントへ送る。
- 戻りを描く:スイッチイから負荷イ、スイッチロから負荷ロへつなぐ。
- IVを色分けする:黒=L、白=N、赤=イのL′にする。
- 接続材料を指定する:電源を含むN/Lは中/小、戻り2組は2本用コネクタにする。
- 5穴を確認する:E19の穴と4本のVVF、ゴムブッシング径を対応させる。
- 金属管を施工する:コネクタ、ロックナット、絶縁ブッシング、管、止めねじの順で確認する。
- 器具と寸法を点検する:W、受金ねじ部、取付枠、250mm/150mmを問題図と照合する。
施工条件から接続点を決める基本は複線図の書き方、電線長と支給品の確認は材料の拾い出しで復習できます。
金属管と5穴を提出前に点検する
回路・接続
□ イ・ロを対応
□ IVは黒・白・赤の3本
□ 中1・小1・2本用2
□ コンセントW・負荷白を確認
金属管
□ 部品位置が正しい
□ 止めねじ頭部をねじ切った
□ 管が引いても外れない
□ 隙間・ブッシング外れなし
箱・仕上げ
□ 打抜き済み5穴を全使用
□ ゴムブッシング径が一致
□ ボンド線を追加していない
□ 外装・心線・寸法を確認
欠陥判定は金属管だけではありません。回路、接続方法、圧着、器具、電線損傷、寸法も順に確認します。公式基準の読み方は技能試験の欠陥判断基準、点検時間を残す方法は技能試験の時間配分を参照してください。
自己チェック|E19管内の電線と止めねじ
問1:E19管内の電線
令和8年度上期No.11でE19管へ通す電線はどれですか。
ア.IV黒白2本 イ.IV黒白赤3本
ウ.VVF 1.6-3C エ.IV黒白緑3本
問2:止めねじ
ねじなしボックスコネクタの止めねじは、どこまで締めますか。
ア.指で回らない程度 イ.管が動かない程度
ウ.頭部がねじ切れるまで エ.締めずにロックナットだけ
問3:ボックス内の接続
IV赤と引掛シーリング黒の接続方法はどれですか。
ア.中圧着 イ.小圧着 ウ.2本用差込形コネクタ エ.接続しない
問4:圧着する2か所の刻印
アウトレットボックスの中で、リングスリーブで圧着する2か所(図1の①と②)の刻印の組合せはどれですか。
ア.①が小、②が○
イ.①が中、②が小
ウ.①も②も中
エ.①も②も小
解答と理由を確認する
正解:イ
①は2.0mmが1本と1.6mmが3本の4本なので、中スリーブに刻印「中」です。②は2.0mmが1本と1.6mmが2本の3本なので、小スリーブに刻印「小」です。③と④は電源の電線を含まないので、施工条件どおり差込形コネクタでつなぎます。
問5:スイッチ「ロ」から戻る線
スイッチ「ロ」から箱へ戻ってくる白の心線は、箱の中でどの電線とつなぎますか。
ア.引掛シーリング「イ」の黒
イ.電源の白
ウ.ランプレセプタクル「ロ」の黒
エ.IVの赤
解答と理由を確認する
正解:ウ
スイッチ「ロ」で点滅するのは、ランプレセプタクル「ロ」です。スイッチから戻る線は、図1の④でランプレセプタクルの黒と、2本用の差込形コネクタでつなぎます。白の心線ですが、役目は接地側ではなく「スイッチを通った線」なので、電源の白(①)には入れません。
問6:コンセントへ入る2本
連用取付枠のコンセントへ入る2本の組合せはどれですか。
ア.スイッチ「イ」の入力側から渡す黒の渡り線と、IVの白
イ.IVの赤と、IVの白
ウ.スイッチ「イ」の出力側から渡す渡り線と、IVの白
エ.IVの黒と、IVの赤
解答と理由を確認する
正解:ア
コンセントは、スイッチを通らずに使えなければなりません。IVの黒が入るスイッチ「イ」の入力側から、黒の渡り線でコンセントへ送ります。W側の端子には、IVの白を入れます。出力側やIVの赤から取ると、スイッチ「イ」を切ったときにコンセントも使えなくなります。
E19の部品順を照合した公表資料
図と施工条件の再照合:2026年10月20日。その他の資料確認日:2026年10月6日(令和8年度の候補問題、上期No.11の問題・材料表・解答、技能試験の概要と注意点、欠陥の判断基準)
- 第二種電気工事士 技能試験の候補問題
- 令和8年度 第二種電気工事士技能試験候補問題
- 第二種電気工事士試験の問題と解答
- 令和8年度上期 技能試験No.11 問題・材料表
- 令和8年度上期 技能試験No.11 解答
- 技能試験に係る欠陥の判断基準
- 技能試験の概要と注意すべきポイント(2026年3月)
更新履歴:2026年10月20日 全体図・拡大・接続点へのリンクと保存用PDF、自己チェックからの復習導線を追加。図の色分けと被覆色の指定を区別/2026年7月30日 令和8年度上期の実問題に合わせて、コンセントの種類(接地極なし)とE19管内の電線(IV3本)を改訂/2026年10月6日 複線図・接続点とIV 3本の束・回路の検算・E19の部品の並びを自作の図4枚へ差し替え、自己チェックを6問へ
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次は候補問題No.12へ進んでください。金属管の代わりに合成樹脂製可とう電線管(PF16)を使い、ボックスへの固定方法の違いを確かめます。
管の中に通すIV線の役割も、ケーブルと同じく複線図の書き方の手順で決まります。
※当サイトの図は学習用に自作した模式図で、実際の機器・器具とは外観や寸法が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
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