結論:No.6は電磁開閉器ではなく、Δ-Δ結線・電流計・3極開閉器の課題
2026年度の第一種技能候補問題No.6は、単相変圧器T1・T2・T3を一次・二次ともΔ(デルタ)結線し、二次S相へ電流計を直列に入れ、3極15A開閉器から三相負荷と運転表示灯へ送る課題です。運転表示灯は開閉器負荷側のU-V間へ接続します。旧稿にあった電磁開閉器、押ボタン、自己保持回路は2026年度上期No.6の実問題にはありません。
2026年度No.6の実問題で確定した内容
2026年7月4日の上期技能試験では、変圧器3台の結線、開閉器の端子、電流計を入れる相、表示灯の接続相、電線色、接続方法まで指定されました。2026年度第一種技能試験候補問題で全体像を確認したうえで、2026年度上期No.6の実問題と公式解答・複線図を最終基準にしてください。
| 区分 | 2026年実問題の指定 | 施工で見るポイント |
|---|---|---|
| 変圧器 | 210V単相変圧器T1・T2・T3を各2P端子台で代用 | 一次・二次とも3台でΔ結線 |
| 計器 | 電流計Aを変圧器二次側S相へ接続 | PF16内のIV黒・白でS相を往復させる |
| 開閉器 | 3極15A。6端子台で代用 | 電源側R/S/T、負荷側U/V/Wを分ける |
| 表示・負荷 | 運転表示灯は負荷側U-V間、三相負荷は施工省略 | 開閉器投入後に表示灯へ電圧がかかる |
問題図には電動機を示すMがありますが、電動機そのものの施工は省略です。受験者が組むのは、変圧器代用端子台、ジョイントボックス、電流計へ向かうPF管、開閉器代用端子台、ランプレセプタクルと、施工省略側へ出るケーブルです。電磁開閉器のコイルや自己保持回路を追加してはいけません。
Δ-Δ変圧器
→ R/S/T
→ 3極開閉器
→ U/V/W負荷
二次S相
→ IV黒
→ 電流計A
→ IV白
→ 開閉器S
表示灯:U-V間
EB:T1のv端子
白線:受金ねじ部
この図は接続の役割を分けるための当サイトの模式図です。端子位置、寸法、支給材料の切断長さは公式実問題・解答を優先してください。
T1・T2・T3のΔ-Δ結線とR/S/T
Δ結線は、3台の巻線端を輪のようにつなぎ、3つの接続点からR・S・Tを取り出す結線です。2026年度実問題の二次側は、次の組合せで読むと混乱しにくくなります。
| 二次側の接続点 | 取り出す相 | ジョイント後の色 |
|---|---|---|
| T1 u-T3 v | R相 | 赤 |
| T1 v-T2 u | S相 | 白。ただし電流計を直列に通す |
| T2 v-T3 u | T相 | 黒 |
二次側のわたり線は黒色IV 5.5mm²です。R/S/Tをジョイントボックスへ送る区間はVVR 2.0-3Cで、R赤・S白・T黒を使います。一次側も図4どおりにΔ結線しますが、端子台の見た目だけで結ばず、T1・T2・T3とU/Vを一つずつ指差し確認してください。
EBはT1のv端子へ接続する
2026年度実問題では、緑色IV 5.5mm²の接地線をT1のv端子へ結線する指定です。一般論から接地点を推測せず、その年度・その問題の施工条件を優先します。T1 vは二次S相を取り出す接続点でもあります。
二次S相へ電流計を直列に入れる
電流計は電圧計のように線間へ並列接続する機器ではなく、測定したい回路へ直列に入れます。この課題では、変圧器二次側のS相をジョイントボックスでいったん切り、PF16内のIV 1.6mm黒・白を使って電流計Aへ往復させます。
| 接続順 | 使用線 | 役割 |
|---|---|---|
| 二次S相 → 電流計 | PF16内のIV黒 | 電流計へ送る |
| 電流計 → 開閉器S | PF16内のIV白 | 計器を通過したS相を戻す |
| R相・T相 | VVFの赤・黒 | 電流計を通さず開閉器R/Tへ送る |
PF管から戻った白線を接地側線と決めつけないことが大切です。施工条件は「接地側電線は白色」としつつ、電流計回路と変圧器わたり線を例外にしています。この白線は電流計を通過したS相の一部です。
開閉器R/S/T・U/V/Wと運転表示灯
3極開閉器の電源側はR赤・S白・T黒、負荷側はU赤・V白・W黒です。運転表示灯は開閉器負荷側のU-V間へ接続するため、開閉器を閉じて負荷側へ電圧が出たときに点灯します。
表示灯にはランプレセプタクルを使い、受金ねじ部の端子へ白線を結びます。したがって、V相白を受金ねじ部、U相から分岐する黒を中心接点側へ接続します。三相負荷へ向かうU/V/Wと表示灯への分岐は、ジョイントボックス内で役割を分けて整理します。
No.6を組み立てる7ステップ
1 施工条件へ色と端子を書き込む
二次R赤・S白・T黒、負荷側U赤・V白・W黒、電流計はS相、表示灯はU-V、EBはT1 vと先に整理します。旧年度の記憶より、当日の施工条件が優先です。
2 3台の変圧器端子台を配置する
上からT3・T2・T1の指定配置と、各端子台のU/V・u/vを確認します。端子記号が逆向きに見える場合があるため、端子台説明図と照合します。
3 一次・二次のΔ結線を完成させる
一次側はKIP 8mm²、二次側のわたりは黒色IV 5.5mm²を使います。二次の3接続点からR/S/TをVVR 2.0-3Cで取り出し、T1 vには緑色IV 5.5mm²のEBも接続します。
4 ジョイントボックスと5つの開口を準備する
打抜き済みの19mm穴3か所、25mm穴2か所をすべて使います。PF16用ボックスコネクタはジョイントボックス側へ取り付け、残る穴には指定サイズのゴムブッシングを使います。
5 S相を電流計へ往復させる
PF16へIV 1.6mm黒・白を通し、S相の途中へ電流計を直列に入れます。電流計を短絡する接続や、R/T相へ入れる接続になっていないか確認します。
6 開閉器とU/V/W負荷側を接続する
電源側R/S/Tへ赤/白/黒、負荷側U/V/Wから赤/白/黒を出します。開閉器代用端子台の内部結線図を見て、上下の見た目だけで対応を決めないでください。
7 表示灯・リングスリーブ・寸法を確認する
表示灯はU-V間、受金ねじ部は白です。ジョイントボックスを経由する線にはすべて接続箇所を設け、リングスリーブで圧着します。最後に圧着刻印、端子ねじ、PF管、ゴムブッシング、ケーブル寸法を確認します。
No.6完成前チェック
- 単相変圧器T1・T2・T3を一次・二次ともΔ結線した
- 二次R/S/Tが赤/白/黒で、EBはT1 vへ接続した
- 電流計を二次S相へ直列に入れた
- PF16内のIV黒・白を電流計の往復に使った
- 開閉器電源側R/S/T、負荷側U/V/Wを区別した
- 運転表示灯はU-V間、受金ねじ部は白線にした
- ジョイントボックスの打抜き済み5穴をすべて使った
- 全接続のリングスリーブ、刻印、ねじ、寸法を確認した
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よくある誤りと直し方
| 誤り | 起きること | 直し方 |
|---|---|---|
| 電流計をS相へ並列接続 | 指定回路にならず、計器の接続原理も誤る | S相を切り、IV黒・白で計器へ往復する |
| 表示灯をR-S間へ接続 | 実問題指定の運転表示にならない | 負荷側U-V間へ接続する |
| 自己保持回路を追加 | 支給材料・施工条件にない回路になる | 開閉器端子台と指定負荷だけを施工する |
理解度チェック
問1:電流計の接続
2026年度No.6で、電流計Aを接続する位置はどこですか。
ア.二次R-T間に並列
イ.二次S相に直列
ウ.負荷側U-V間に並列
エ.EB線に直列
問2:運転表示灯
開閉器を閉じたときに点灯する運転表示灯の接続はどれですか。
ア.電源側R-S間
イ.電源側S-T間
ウ.負荷側U-V間
エ.負荷側V-W間
問3:二次Δ結線
T1 vとT2 uの接続点から取り出し、電流計を通して開閉器へ送る相はどれですか。
ア.R相
イ.S相
ウ.T相
エ.接地線
公式資料・一次情報
- 電気技術者試験センター:第一種技能試験の候補問題
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- 電気技術者試験センター:2026年度上期技能試験No.6問題
- 電気技術者試験センター:2026年度上期技能試験No.6解答
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- 電気技術者試験センター:技能試験の欠陥について
- 電気技術者試験センター:第一種技能試験の欠陥判断基準
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