変圧器と誘導電動機の計算・役割を「判断の理由」まで確認
変圧器は、電圧比と巻数比が同じ向き、理想変圧器の電流比は逆向きです。誘導電動機は、まず周波数と極数から同期速度を求め、次にすべりを使って実際の回転速度を求めます。公式の文字が何を表すかを先に分けると計算ミスを減らせます。
このページでは、電気技術者試験センターの現行科目説明、公式例題、2023・2026年度の公開学科問題を照合し、条件と単位を明示したオリジナル10問へ再構成しました。実設備の結線変更、始動、保護装置の整定は、設備図書と有資格者の管理下で行ってください。
最終確認:2026年7月27日
解く前に押さえる4つの判断軸
V1/V2=N1/N2。一次・二次の添字を途中で入れ替えない。
理想変圧器はV1I1=V2I2。実機の効率は出力÷入力で求める。
Ns=120f/p、s=(Ns−N)/Ns、N=(1−s)Nsの順で使う。
Y-Δ始動、インバータ、サーマルリレー、短絡保護は目的が異なる。1台の機器へ全部を言い換えない。
先に確認する基準・関係
| 対象 | 基本関係 | 判断のポイント |
|---|---|---|
| 理想変圧器 | V1/V2=N1/N2、V1I1=V2I2 | 降圧なら二次電圧は下がり、同じ電力を扱う二次電流は増える。 |
| 変圧器の損失 | 鉄損はほぼ一定、銅損はI²R | 効率η=出力÷(出力+損失)×100。銅損は負荷電流の2乗で変化する。 |
| 誘導電動機 | Ns=120f/p、s=(Ns−N)/Ns | pは極数、fはHz、Nはmin−1。すべりを%で使うときは小数へ戻す。 |
| 始動・保護 | Y始動→Δ運転、周波数制御、過負荷検出 | Y-Δは適用できる電動機・結線条件が必要。サーマルリレーは短絡遮断器の代わりではない。 |
誤答しやすい理由
- 電圧比と電流比を同じ向きにし、降圧変圧器なのに二次電流も小さくする。
- 効率を出力÷損失で計算する、または銅損を負荷に関係なく一定とする。
- 同期速度のpへ極対数を入れる、すべり4%を4のまま式へ代入する。
- インバータの周波数制御、Y-Δ始動、サーマル過負荷保護、遮断器の短絡保護を同じ目的とみなす。
オリジナル10問ミニテスト
問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。
答え合わせ後の復習先
| 問題 | 判断軸 | 復習すること |
|---|---|---|
| 問1〜2 | 変圧比・電流比 | 一次・二次の添字を書き、電圧比と理想電力の式を使い分ける。 |
| 問3〜4 | 効率・損失 | 入力=出力+損失、鉄損と銅損の原因・負荷特性を区別する。 |
| 問5〜7 | 同期速度・すべり | f、p、Ns、N、sの単位と計算順を確認する。 |
| 問8〜10 | 回転・始動・制御・保護 | 相順、Y-Δ、インバータ、サーマル、短絡保護の目的を一文ずつ説明する。 |
- STEP 1:計算問題は与えられた値へ一次・二次、同期・実回転、%・小数のラベルを付ける。
- STEP 2:間違えた式を公式だけでなく、値が増えるか減るかの物理的な向きまで言葉にする。
- STEP 3:翌日に数値を変えて、式の選択から単位付きの答えまで再現する。
公式資料と安全上の注意
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まとめ
- 変圧器の電圧比は巻数比と同じ向き、理想変圧器の電流は電圧と逆向きに変化する。
- 誘導電動機は同期速度を先に求め、すべりを小数へ直して実回転速度を計算する。
- Y-Δ始動、インバータ、サーマルリレー、短絡保護は役割を分けて覚える。
次に使うページ
よくある質問
降圧変圧器では二次電流も小さくなりますか?
同じ電力を扱う理想変圧器では逆です。二次電圧を下げると二次電流は大きくなります。実機は損失があるため入力電力と出力電力は完全には一致しません。
誘導電動機の回転速度は同期速度と同じですか?
負荷を持って電動機として運転する回転子は、通常、同期速度より少し遅く回ります。この差の割合がすべりです。
サーマルリレーだけで短絡も保護できますか?
できません。サーマルリレーは主に電動機の過負荷・欠相等を検出する機器です。短絡保護には適切な配線用遮断器やヒューズ等が必要です。
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