自家用電気工作物と保安法令を「判断の理由」まで確認
法令問題は、数値を一つだけ暗記するより『どの法律が、誰に、どの設備・行為について義務を課すか』を分ける方が確実です。電気工事士法は作業資格、電気事業法は設置者の保安、電気工事業法は事業者の業務、電気用品安全法は電気用品の安全を主に扱います。
このページは、電気技術者試験センターの法令公式例題と2026年度上期出題例、e-Govの現行法令、経済産業省の自家用電気工作物・外部委託手続を2026年7月27日に照合し、条件付きのオリジナル10問へ再構成しました。2023年に始まった小規模事業用電気工作物制度を反映し、旧制度の区分・一律の数値・『契約だけで外部委託できる』という覚え方は使いません。
最終確認:2026年7月27日
解く前に押さえる4つの判断軸
工事作業者、設備の設置者、電気工事業者、電気用品の製造・輸入・販売等を分ける。
一般用電気工作物等、事業用、小規模事業用、自家用の包含・除外関係を現行制度で確認する。
受電電圧だけでなく、需要設備の最大電力、発電所等の除外、簡易・特殊電気工事を確認する。
保安規程、主任技術者、外部委託、工事計画等を別手続として、義務者・時期・承認の有無を見る。
先に確認する基準・関係
| 制度・資格 | 主な対象・義務 | 混同しない点 |
|---|---|---|
| 第一種電気工事士 | 一般用電気工作物等と、電気工事士法上の自家用電気工作物の電気工事 | 自家用の対象は最大電力500kW未満の需要設備等。特殊電気工事は別資格を確認する。 |
| 認定電気工事従事者 | 最大電力500kW未満の需要設備で、電圧600V以下で使用する簡易電気工事 | 6.6kV受電設備の高圧部分まで工事できる資格ではない。 |
| 自家用の設置者 | 技術基準適合維持、保安規程、主任技術者等 | 小規模事業用は保安規程・主任技術者の対象から除かれるが、別の保安義務がある。 |
| 電気工事業者 | 営業所の器具・帳簿、営業所と施工場所の標識、該当営業所の主任電気工事士等 | 電気主任技術者と主任電気工事士は、根拠法・役割・要件が異なる。 |
誤答しやすい理由
- 自家用電気工作物を『高圧受電設備だけ』と定義し、発電設備や現行の小規模事業用との区分を見ない。
- 第一種免状があれば、最大電力500kW以上の需要設備や発電所を含む全設備に電気工事士法が適用されると考える。
- 自家用設備内の低圧回路なら、第二種電気工事士だけで必ず工事できると考える。
- 保安管理業務の委託契約を結べば、行政庁の承認なしで主任技術者を選任しなくてよいと考える。
- 電気工事業法の主任電気工事士と、電気事業法の電気主任技術者を同じ役職だと考える。
オリジナル10問ミニテスト
問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。
答え合わせ後の復習先
| 問題 | 判断軸 | 復習すること |
|---|---|---|
| 問1 | 法令体系 | 作業者、設置者、事業者、電気用品の4列へ法令名を書く。 |
| 問2〜4 | 工事資格 | 500kW未満/以上、600V以下/超、需要設備/発電所等を条件表にする。 |
| 問5〜6 | 設備区分・設置者義務 | 一般用、小規模事業用、自家用と、39・42・43条の適用を対応させる。 |
| 問7〜8 | 手続 | 保安規程の時期と、外部委託の契約・要件・承認を動詞で分ける。 |
| 問9〜10 | 業者・電気用品 | 主任電気工事士と電気主任技術者、PSE表示と施工適合を言い分ける。 |
- STEP 1:誤答を『法令の主語』『設備区分』『作業資格』『設置者手続』『事業者義務』へ分類する。
- STEP 2:公式例題9-①・②と現行法令を開き、各選択肢に『誰が・どの設備で・何をする』を補って読み直す。
- STEP 3:翌日に400kW需要設備、800kW需要設備、太陽電池30kWの3例で、区分→資格→保安手続を説明して再採点する。
公式資料と安全上の注意
制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。
- 第一種電気工事士 学科試験のポイント(法令4分野)
- 一般用・自家用電気工作物の保安法令 公式例題(PDF)
- 2026年度上期 第一種学科試験・出題例(問38〜40、PDF)
- 2026年度上期 第一種学科試験・解答(PDF)
- e-Gov法令検索 電気事業法
- e-Gov法令検索 電気工事士法
- e-Gov法令検索 電気工事業法
- 経済産業省 電気工事士の資格と工事範囲
- 経済産業省 自家用電気工作物の手続と保安義務
- 産業保安監督部 保安規程の届出
- 産業保安監督部 外部委託承認制度
- 産業保安監督部 自家用電気工作物の電気工事
広告・出典方針
この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。
まとめ
- 法令名を暗記する前に、工事作業者・設置者・電気工事業者・電気用品という主語を分ける。
- 第一種の対象は電気工事士法上の自家用で、需要設備は最大電力500kW未満。簡易電気工事は600V以下の部分。
- 自家用の設置者は39・42・43条を確認し、小規模事業用の現行例外を別に扱う。
- 外部委託は契約に加えて要件と承認が必要。主任電気工事士と電気主任技術者を混同しない。
次に使うページ
よくある質問
自家用電気工作物は、すべて高圧受電設備ですか?
いいえ。高圧受電の需要設備は代表例ですが、自家用には発電設備等もあります。また、現行制度の小規模事業用電気工作物は事業用の一部で、自家用とは区別されます。受電電圧だけで定義しないでください。
第一種電気工事士なら、500kW以上の需要設備も自由に工事できますか?
電気工事士法の資格作業規制では、最大電力500kW以上の需要設備は同法上の自家用電気工作物から除かれます。しかし、自由に作業できるという意味ではありません。設置者の保安体制、主任技術者の監督、適用法令、作業手順・力量管理に従います。
保守会社と契約すれば、主任技術者を選任しなくてよいですか?
契約だけでは足りません。一定要件を満たす電気管理技術者又は電気保安法人と保安管理業務の委託契約を結び、設備側の要件も確認し、所轄行政庁の外部委託承認を受ける必要があります。
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