高圧受電設備の検査方法を「判断の理由」まで確認
検査問題は、測定器名と数値の暗記だけでは不十分です。対象となる電路・機器、検査の目的、無電圧や切離し等の前提、判定基準、記録を一組で確認します。絶縁抵抗測定と絶縁耐力試験、継電器単体の動作と遮断器までの連動、完成時検査と保安規程に基づく定期点検を分けます。
このページは、電気技術者試験センターの検査方法例題、2026年度上期・2025年度下期問題、2025年11月20日改正の電気設備技術基準の解釈、経済産業省の保安規程案内と測定器メーカー資料を2026年7月27日に照合し、条件付きのオリジナル10問へ再構成しました。公式で問われた交流・直流絶縁耐力、OCR試験、絶縁油診断を、点検計画と安全な判定の流れへ結びます。
最終確認:2026年7月27日
解く前に押さえる4つの判断軸
電路、ケーブル、変圧器、接地、継電器・遮断器のどれを検査するかを特定する。
絶縁状態の把握、規定電圧への耐力、接地性能、保護動作、劣化傾向の何を確認するかを決める。
電圧区分、交流/直流、機器仕様、停止範囲、周囲条件、試験前後の安全確認をそろえる。
基準値だけでなく整定・過去値・負荷・温度等と比較し、不適合時の処置まで記録する。
先に確認する基準・関係
| 検査 | 主な目的 | 混同しない点 |
|---|---|---|
| 外観・状態・温度 | 損傷、漏れ、汚損、過熱、表示、周囲環境の異常を早期に見つける | 安全な位置から確認し、温度は負荷・周囲温度・過去値も比較する。 |
| 絶縁抵抗測定 | 対象へ適切な直流試験電圧を加え、絶縁状態を抵抗値・傾向で把握する | 定格測定電圧を一律化せず、対象機器とメーカー要領を確認する。 |
| 絶縁耐力試験 | 規定された試験電圧・時間に耐える絶縁性能を確認する | 最大使用電圧、電路区分、交流/直流、ケーブルかを先に確認する。 |
| 接地抵抗測定 | 接地極・接地線を含む接地性能を確認する | 絶縁抵抗とは測定対象も判定基準も異なる。 |
| 保護継電器試験 | 動作値・動作時間と、遮断器までの連動・保護協調を確認する | 継電器だけの動作を、保護システム全体の合格としない。 |
誤答しやすい理由
- 絶縁抵抗測定と絶縁耐力試験を同じ検査と考え、測定値MΩと試験電圧kVを混同する。
- 高圧回路なら対象機器・付属電子機器・メーカー要領を確認せず、常に1000V絶縁抵抗計を選ぶ。
- すべての高圧電路を最大使用電圧の1.5倍とし、電圧区分・交流/直流・ケーブルの条件を落とす。
- OCRの動作値と時間だけを見て、現在の整定、保護協調、遮断器トリップまでの連動を確認しない。
- 月次は毎月、年次は必ず年1回と全国一律に決め、設備の保安規程・選任形態・告示要件を確認しない。
オリジナル10問ミニテスト
問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。
答え合わせ後の復習先
| 問題 | 判断軸 | 復習すること |
|---|---|---|
| 問1〜3 | 検査設計・絶縁抵抗 | 対象→目的→条件→判定を表にし、測定器の定格を対象仕様から選ぶ。 |
| 問4〜6 | 絶縁耐力 | 最大使用電圧、電圧区分、交流/直流、ケーブル、時間、電源容量の順に確認する。 |
| 問7 | 保護継電器 | 整定、動作値・時間、引外し、遮断器、保護協調を一つの動作連鎖で追う。 |
| 問8 | 変圧器絶縁油 | 油中ガス、絶縁耐力、全酸価が示す情報を分け、直接関係しない試験を除く。 |
| 問9〜10 | 保安規程・巡視 | 頻度は適用制度と設備条件で確認し、巡視は安全距離・傾向・記録・連絡を守る。 |
- STEP 1:誤答を『目的』『絶縁抵抗』『耐力』『保護』『油』『頻度・巡視』の6欄へ分類する。
- STEP 2:公式例題6-2と2025年度問34を開き、交流10350Vと直流20700Vを条件付きで書き分ける。
- STEP 3:翌日に単線結線図から検査対象を一つ選び、停止範囲→試験→判定→復旧・記録を自分の言葉で説明する。
公式資料と安全上の注意
制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。
- 第一種電気工事士 学科試験のポイント
- 自家用電気工作物の検査方法 公式例題(PDF)
- 2026年度上期 第一種学科試験・出題例(問36・37・47、PDF)
- 2025年度下期 第一種学科試験(問34・37・41、PDF)
- 経済産業省 電気設備の技術基準の解釈(現行PDF)
- 経済産業省 電気事業法各条文の概要(保安規程)
- 産業保安監督部 保安規程に関する手続き
- 経済産業省 外部委託点検頻度等告示の2025年改正
- 日置電機 絶縁抵抗計の定格測定電圧別使用例(PDF)
広告・出典方針
この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。
まとめ
- 検査は対象、目的、条件、判定・記録を一組にし、固定順・固定測定器で考えない。
- 最大使用電圧6900Vの指定条件では交流10350V・10分、ケーブルの直流代替は20700V・10分。
- OCRは整定と動作値・時間だけでなく、引外し回路・遮断器・保護協調までつなげる。
- 定期点検は保安規程と適用制度で頻度を確認し、巡視は安全距離・傾向・記録・連絡を重視する。
次に使うページ
よくある質問
高圧回路の絶縁抵抗測定は、必ず1000Vメガーですか?
1000Vは600Vを超える回路・機器の代表的な使用例ですが、対象へ一律に適用する答えではありません。回路・機器の定格、接続機器、規格、メーカー要領を確認し、必要な切離しと適切な定格測定電圧を選びます。
6.6kV回路の耐圧試験は、必ず10350Vですか?
問題が最大使用電圧6900V、7000V以下の交流電路、交流試験と指定した場合は10350V・10分です。ケーブルの直流代替なら20700V・10分です。他の電圧区分・機器・確認方法には別条件があるため、現行解釈と設計図書を確認します。
月次点検と年次点検の周期は全国一律ですか?
一律の一文では決まりません。自家用電気工作物の巡視・点検・検査は保安規程へ定め、選任形態、外部委託制度の告示、設備・監視条件、承認内容等に従います。
※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。