発電・送電・変電

【10問】発電・送電・変電の仕組みミニテスト|第一種

発電・送電・変電の仕組みを「判断の理由」まで確認

この分野は発電方式の名称だけを並べても解けません。入力エネルギーがどの設備で機械エネルギー・電気エネルギーへ変わるか、送電電圧を変えると電流と損失がどう変わるか、送電線・変電所の機器がどの事故や運用目的を担当するかを、電力の流れに沿って確認します。

このページは、電気技術者試験センターの発電・送電・変電公式例題、2026年度上期出題例、2025年度下期問題、資源エネルギー庁と発電事業者の公開資料を2026年7月27日に照合し、条件付きのオリジナル10問へ再構成しました。固定効率や固定運転時間帯の暗記を避け、設備の役割と計算条件を結び付けます。

最終確認:2026年7月27日

解く前に押さえる4つの判断軸

エネルギー変換

水・燃料・風等の入力から、水車・タービン・発電機までの変換段階を追う。

電力流通

発電→昇圧→送電→変電→配電の各段階で、電圧・電流・損失がどう変わるかを見る。

設備の役割

送電線付属品、変圧器、開閉・遮断・保護設備を、対象となる異常や運用目的で分ける。

条件と比較

同じ電力・力率・抵抗など比較条件をそろえ、時刻・効率・設備特性を一律化しない。

先に確認する基準・関係

分野 先に固定する条件 判断の軸
発電 エネルギー源、原動機、変換段階、効率の定義 入力→原動機→発電機の順に、損失を含めて追う。
送電 有効電力、電圧、力率、線路抵抗、三相/単相 電流を求め、線路損失I²Rと電圧降下を分ける。
雷害・機械対策 雷、微風振動、電磁力、塩害等の原因 アークホーン、ダンパ、スペーサ、洗浄等の目的を対応させる。
変電 変圧、電圧調整、回路開閉、事故遮断、絶縁方式 変圧器・OLTC・DS・CB・GIS・継電器の担当を分ける。

誤答しやすい理由

  • 水力発電出力と揚水ポンプ入力で、効率を掛けるか割るかを逆にする。
  • 揚水発電を『夜間だけ揚水し昼間だけ発電』と固定し、余剰電力・需要・系統調整の条件を見ない。
  • 同じ有効電力・力率等の条件を示さず、高電圧化・太線化・力率改善のどれか一つだけを常に最善と断定する。
  • アークホーン、ダンパ、アーマロッド、スペーサを、すべて雷害対策だと考える。
  • DSが故障電流を自動遮断すると考え、遮断器・保護継電器との役割を混同する。

オリジナル10問ミニテスト

問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。

採点の考え方:この補助テストに公式の合格点はありません。正解数より、間違えた判断軸を特定して本編・公式資料・実物練習へ戻すことを目的にします。
第1問
発電所から需要家へ電力を届ける代表的な物理経路として、順序が適切なのは?
A. 発電→配電→昇圧→送電→変電 B. 発電→昇圧→送電→変電→配電 C. 変電→発電→配電→送電 D. 送電→発電→小売→変圧
第2問
自然循環ボイラで、蒸発管・過熱器・節炭器の役割の組合せとして適切なのは?
A. 蒸発管―給水予熱/過熱器―復水/節炭器―発電 B. 蒸発管―水を蒸気にする/過熱器―蒸気をさらに加熱/節炭器―排ガス余熱で給水を予熱 C. 蒸発管―燃料供給/過熱器―脱硫/節炭器―送電 D. 3機器とも同じ役割
第3問
コンバインドサイクル発電で、ガスタービンの後段に蒸気タービンを組み合わせる流れとして適切なのは?
A. ガスタービン排ガスを排熱回収ボイラへ送り、発生蒸気で蒸気タービンを回す B. 蒸気タービン排水を燃料として燃やす C. ガスタービンと蒸気タービンを電気的に直列接続する D. ボイラを使わず太陽電池へ排熱を送る
第4問
有効落差80m、流量4m³/s、水車・発電機の総合効率0.90の水力発電所があります。P=9.8QHηで求める出力に最も近い値は?
A. 約282kW B. 約2,822kW C. 約3,136kW D. 約3,484kW
第5問
揚水式水力発電の運用を、現在の需給調整を含めて表した説明として適切なのは?
A. 必ず午前0時に揚水し正午に発電する B. 余剰電力が多い時間帯や需要が少ない時間帯に揚水し、需要・系統調整に応じて発電する C. 水を一度だけ流して再利用しない D. 発電中も同時に同量を揚水するのが原則
第6問
風力発電用風車の形として、2026年度上期の公式出題範囲に沿い不適切なものは?
A. プロペラ形 B. ダリウス形 C. クロスフロー形 D. ジャイロミル形
第7問
三相3線式で、送る有効電力・力率・1線当たり抵抗が同じまま線間電圧を2倍にします。線路損失3I²Rはどうなる?
A. 2倍 B. 同じ C. 1/2 D. 1/4
第8問
架空送電線のがいし両端に取り付けるアークホーンの主な役割は?
A. 微風振動を吸収する B. 雷等で生じるアークをホーン間へ導き、がいしや電線を保護する C. 多導体の間隔を保つ D. 塩分を自動洗浄する
第9問
同一容量の単相変圧器を並行運転する条件として、2025年度下期の公式問題で『必要でない』ものは?
A. 極性を一致させる B. 変圧比を等しくする C. インピーダンス電圧を等しくする D. 効率を等しくする
第10問
変電設備の役割に関する説明として、誤っているものは?
A. GISはガス絶縁により設備の小型化に用いられる B. 負荷時タップ切換装置は運転中の電圧調整に用いられる C. 断路器DSは故障電流を検出して自動遮断する D. 遮断器は保護継電器等の指令で事故電流を遮断する

答え合わせ後の復習先

問題 判断軸 復習すること
問1 電力流通 発電→昇圧→送電→変電→配電を、電圧と担当設備付きで書く。
問2〜3 火力 水・蒸気、燃焼ガス、ガスタービン排熱の3経路を別色で追う。
問4〜6 水力・風力 発電出力とポンプ入力の効率、揚水の運転条件、風車形状を分ける。
問7〜8 送電 P・V・力率・Rの条件を固定して損失を計算し、雷害と機械障害の対策を表にする。
問9〜10 変電 並行運転条件と、変圧・調整・開路・遮断・保護の担当機器を対応させる。
  1. STEP 1:誤答を『火力』『水力』『風力』『送電計算』『線路保護』『変電』へ分類する。
  2. STEP 2:公式例題8-①と直近2期の問16〜20を開き、機器名の横へ入力・出力・保護対象を書く。
  3. STEP 3:翌日に、発電所から需要家までの経路と、事故時に検出・遮断する設備を図なしで説明して再採点する。

公式資料と安全上の注意

制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。

安全上の境界:学習用材料や無電圧の練習環境を対象にしています。実設備の充電部、既設配線、分電盤を自己流で加工・測定しないでください。必要な資格、停電手順、管理者の指示、保護具に従います。

広告・出典方針

この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。

まとめ

  • 発電は入力エネルギー→原動機→発電機、流通は発電→昇圧→送電→変電→配電で追う。
  • 発電出力は効率を掛け、ポンプ入力は水動力を効率で割る。
  • 送電損失は条件をそろえ、三相電流I=P/(√3Vcosφ)から3I²Rへ進む。
  • 線路付属品と変電機器は、雷・振動・変圧・調整・開路・遮断の目的で区別する。

次に使うページ

よくある質問

送電電圧を上げれば、損失は必ず同じ割合で減りますか?

有効電力、力率、線路抵抗等の条件をそろえた比較では、電圧上昇により電流が下がりI²R損失が減ります。実系統の損失・設備選定は、無効電力、充電電流、絶縁、変電損失、安定度、費用等も含めて評価します。

揚水発電は夜間にしか水をくみ上げませんか?

いいえ。夜間は代表例ですが、余剰電力が多い時間帯や需要が少ない時間帯に揚水し、需要・再エネ出力・系統運用に応じて発電します。運転時刻そのものが方式の定義ではありません。

断路器は事故電流を遮断できますか?

できません。DSは無負荷状態で回路を切り離す機器です。事故電流はCT等で取り出し、継電器が判断し、定格に適合する遮断器が遮断します。実操作は保安規程と操作手順に従います。

資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。電気技術者試験センターの一次資料を確認し、暗記値だけに頼らない判断手順へ整理しています。運営者情報と編集方針を見る




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