電気機器・受電設備

【10問】高圧受電設備の構成機器ミニテスト|第一種

高圧受電設備の構成機器を「判断の理由」まで確認

高圧機器は、略号だけを並べて覚えるとDS・LBS・VCB、CT・VT、継電器と遮断器が混ざります。単線結線図上の位置を確認したうえで、『切り離す』『負荷を開閉する』『事故電流を遮断する』『測る』『異常を検出・判断する』『過電圧を制限する』のどれを担当するかで整理します。

このページは、電気技術者試験センターの受電設備例題、2026年度上期出題例、2025年度下期問題とメーカー公式学習資料を2026年7月27日に照合し、条件付きのオリジナル10問へ再構成しました。旧稿の『PF・S形=PC+LBS』という混同を訂正し、PF付きLBSとCB形の保護、計器用変成器、保護の動作連鎖まで結びます。

最終確認:2026年7月27日

解く前に押さえる4つの判断軸

位置

責任分界点、受電・計量部、主遮断部、変圧部のどこにある機器かを確認する。

扱える電流

無負荷だけか、負荷電流を開閉できるか、短絡電流を遮断できるかを分ける。

信号の流れ

CT・ZCT等が量を取り出し、継電器が判定し、遮断器・開閉器が回路を開く。

保護対象

過電流、地絡、異常電圧、変圧器一次側など、何から何を守るかを対応させる。

先に確認する基準・関係

機器 主な役割 開閉・遮断の境界
DS(断路器) 点検等のため電路を切り離す 負荷電流・短絡電流を遮断する機器ではない。
LBS(負荷開閉器) 所定の負荷電流を開閉する LBS単体に短絡電流の遮断を任せず、PF等と役割分担する。
PF(電力ヒューズ) 短絡電流を限流遮断する 溶断後は交換が必要。PF付きLBSでPF・S形を構成する。
VCB(真空遮断器) 負荷電流の開閉と事故電流の遮断 CT・OCR等の検出・判定と組み合わせてCB形の主遮断に用いる。

誤答しやすい理由

  • 開閉器という名称だけで同じ能力だと考え、DS、LBS、VCBへ短絡電流の遮断を一律に任せる。
  • PF付きLBSを、高圧カットアウトPCとLBSの組合せだと取り違える。
  • CT・ZCTが事故を判断して遮断すると考え、継電器とVCB・PASの役割を飛ばす。
  • CT二次側の開放禁止とVT二次側の短絡禁止を逆に覚える。
  • LAを異常電圧の原因相を切り離す遮断器と考え、電流を大地へ分流して電圧を制限する役割を落とす。

オリジナル10問ミニテスト

問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。

採点の考え方:この補助テストに公式の合格点はありません。正解数より、間違えた判断軸を特定して本編・公式資料・実物練習へ戻すことを目的にします。
第1問
VCBを開放し、規定の手順で無負荷・無電圧を確認した後、点検区間を電路から切り離す目的に使う機器は?
A. DS B. CT C. VT D. SC
第2問
PF付きLBSで短絡事故を保護する場合、役割の組合せとして適切なのは?
A. LBSが短絡電流を遮断し、PFが負荷を開閉する B. LBSが負荷電流を開閉し、PFが短絡電流を限流遮断する C. DSが短絡を検出し、LBSが計量する D. CTだけで事故電流を遮断する
第3問
CB形受電設備で短絡電流を検出し、回路を遮断する基本的な信号・動作の順は?
A. VCB→OCR→CT B. CT→OCR→VCB C. VT→DS→LA D. ZCT→SC→PF
第4問
計器用変成器の二次回路について、安全上の組合せとして正しいものは?
A. CTは開放禁止、VTは短絡禁止 B. CTは短絡禁止、VTは開放禁止 C. CT・VTとも常時短絡 D. CT・VTとも保護不要
第5問
高圧電路の電圧と電流を電力量計用にまとめて変成する電力需給用計器用変成器の略号は?
A. VCT B. ZCT C. OCR D. LBS
第6問
3相の導体をまとめて貫通させ、地絡時に現れる零相電流を取り出す機器は?
A. CT B. ZCT C. VT D. DS
第7問
高圧受電設備へ雷などによる異常な過大電圧が侵入したとき、LAの働きとして適切なのは?
A. 事故相を機械的に切り離す B. 過大電圧に伴う電流を大地へ分流して電圧を制限し、その後に健全状態へ戻る C. 負荷電流を計量する D. 短絡電流をPFの代わりに遮断する
第8問
受電設備容量200kVAのキュービクルでPF・S形を採用します。主遮断装置の構成として適切なのは?
A. PC+DS B. PF付きLBS C. OCRだけ D. LA+VT
第9問
受電設備容量400kVAのキュービクルについて、2025年度公式問題の判断に沿う主遮断装置は?
A. PF・S形 B. CB形 C. DSだけ D. PCだけ
第10問
責任分界点付近のGR付PASとSOG機能について、需要家側でPASの遮断能力を超える短絡事故が起きた場合の説明として適切なのは?
A. 大短絡電流をPASで直接遮断する B. 過電流中はPASをロックし、上位側で無電圧になった後にPASを開放して事故設備を分離する C. LAへ短絡電流を流して遮断する D. DSを自動投入する

答え合わせ後の復習先

問題 判断軸 復習すること
問1〜2 開閉能力 DS、LBS、PFを、無負荷・負荷電流・短絡電流の3列で比較する。
問3〜6 計測・保護信号 CT/VT/VCT/ZCT→継電器→遮断器の入力と出力を矢印で結ぶ。
問7 過電圧保護 LAの分流・制限・復帰と、遮断器・PFの切離しを分ける。
問8〜10 受電方式・責任分界点 PF付きLBS、CB形、GR付PAS/SOGの位置と役割を単線結線図で確認する。
  1. STEP 1:誤答を『位置』『開閉能力』『変成・検出』『判定・遮断』『保護対象』へ分類する。
  2. STEP 2:本編の単線結線図を責任分界点から変圧器まで追い、各機器の略号の横に動詞を一つ書く。
  3. STEP 3:翌日に機器名を隠し、『事故電流を検出→判断→遮断』と『計量』の流れを図から説明して再採点する。

公式資料と安全上の注意

制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。

安全上の境界:学習用材料や無電圧の練習環境を対象にしています。実設備の充電部、既設配線、分電盤を自己流で加工・測定しないでください。必要な資格、停電手順、管理者の指示、保護具に従います。

広告・出典方針

この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。

まとめ

  • DS・LBS・PF・VCBは、無負荷、負荷電流、短絡電流のどこまで扱えるかで区別する。
  • CT・VT・VCT・ZCTは計測・検出用に量を変成し、継電器と遮断器へ役割をつなぐ。
  • PF・S形の主遮断装置はPF付きLBSであり、PC+LBSではない。
  • 単線結線図では位置、扱える電流、信号の流れ、保護対象の4軸で各機器を読む。

次に使うページ

よくある質問

LBSは短絡電流を遮断できますか?

LBS単体に短絡電流の遮断を任せません。所定の負荷電流の開閉を担当し、PF・S形では組み合わせた電力ヒューズPFが短絡電流を限流遮断します。個別製品の定格・用途は仕様書で確認してください。

PF・S形のPFは高圧カットアウトPCですか?

いいえ。PFは電力ヒューズで、PF付きLBSが主遮断装置です。PCは変圧器一次側の分岐保護等に使われる別の機器で、両者を置き換えられません。

CTやZCTが事故電流を遮断するのですか?

いいえ。CT・ZCTは電流を計測・検出用の信号として取り出します。OCR・GR・DGR等が設定と照合して判断し、VCBやPAS等へ指令して回路を開きます。

資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。電気技術者試験センターの一次資料を確認し、暗記値だけに頼らない判断手順へ整理しています。運営者情報と編集方針を見る




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