2種 配電理論・配線設計

【10問】許容電流・幹線設計ミニテスト|第二種

許容電流・低圧幹線の設計を「判断の理由」まで確認

幹線設計では、負荷電流、電線の許容電流、電動機の始動電流、過電流遮断器を同じ式で処理しません。特に「1.25倍・1.1倍」は幹線電線に必要な許容電流、「3倍・2.5倍」は電動機がある幹線を保護する遮断器の上限を検討する式です。

このページでは、2025年11月20日改正の電気設備技術基準の解釈と、電気技術者試験センターが示す現行の出題範囲を照合し、条件を省略しないオリジナル10問で計算順を確認します。実際の設計・施工は設計図書、設備条件、適用規格を優先してください。

最終確認:2026年7月27日

解く前に押さえる4つの判断軸

素の許容電流

電線の種類・導体寸法・施設条件を確認する。IV、VVF、VVRを同じ表で扱わない。

低減後の値

管内の電流が流れる電線本数を数え、素の許容電流へ電流減少係数を掛ける。

幹線電線

IMとIHを比較し、電動機側が大きいときだけ50A境界で1.25倍・1.1倍を使う。

幹線遮断器

原則は幹線の許容電流以下。電動機がある場合の特例は3IM+IHと2.5IWの小さい方を見る。

先に確認する基準・関係

判断するもの 主な条件 計算・見方
管内配線の許容電流 電線種類・太さ・管内本数 素の許容電流×電流減少係数。接地線は通常の電流が流れる電線本数に含めない。
幹線電線 IW IM≤IH IM+IH以上。電動機側が大きくないため割増ししない。
幹線電線 IW IM>IH IM≤50Aは1.25IM+IH、50A超は1.1IM+IH以上。
幹線用遮断器 IB 電動機等を接続する特例 3IM+IHと2.5IWを計算し、小さい方以下。2.5倍の対象はIMではなく幹線の許容電流。

誤答しやすい理由

  • IV電線の素の許容電流を、VVF・VVRケーブルや管内低減後の値へそのまま使う。
  • 接地線まで管内の電流が流れる電線本数へ加え、違う電流減少係数を選ぶ。
  • IMとIHを比較せず、電動機が1台でもあれば1.25倍または1.1倍にする。
  • 幹線電線に必要な許容電流と遮断器定格の上限を混同し、2.5IM+IHという式を作る。

オリジナル10問ミニテスト

問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。

採点の考え方:この補助テストに公式の合格点はありません。正解数より、間違えた判断軸を特定して本編・公式資料・実物練習へ戻すことを目的にします。
第1問
周囲温度30℃以下で、がいし引き配線に用いる直径2.0mmの600Vビニル絶縁電線(IV)の許容電流は?
A. 24A B. 27A C. 35A D. 48A
第2問
直径1.6mmのIV電線の素の許容電流を27A、同一管内4本の電流減少係数を0.63とします。低減後の計算値は?
A. 17.01A B. 18.90A C. 27.63A D. 42.86A
第3問
同一電線管に、通常時に電流が流れる絶縁電線4本と保護接地線1本を収めます。電流減少係数を選ぶときの本数は?
A. 3本 B. 4本 C. 5本 D. 接地線があれば係数不要
第4問
電動機等の定格電流合計IM=30A、その他負荷IH=20Aです。幹線電線に必要な許容電流の最小計算値は?
A. 50A B. 52A C. 57.5A D. 110A
第5問
IM=60A、IH=20Aです。幹線電線に必要な許容電流の最小計算値は?
A. 80A B. 86A C. 95A D. 170A
第6問
IM=20A、IH=40Aです。幹線電線に必要な許容電流の最小計算値は?
A. 50A B. 60A C. 65A D. 100A
第7問
IM=20A、IH=10A、実際に選んだ幹線の許容電流IW=40Aです。電動機がある場合の特例で、幹線用過電流遮断器の定格上限は?
A. 40A B. 50A C. 70A D. 100A
第8問
IM=40A、IH=10A、IW=55Aです。同じ特例による遮断器の定格上限は?
A. 65A B. 100A C. 130A D. 137.5A
第9問
IM=30A、IH=10A、IW=40Aです。同じ特例による遮断器の定格上限は?
A. 50A B. 75A C. 90A D. 100A
第10問
低圧幹線の電線と過電流遮断器の検討について、最も適切な説明は?
A. 1.25倍・1.1倍は常に遮断器定格へ使う B. 2.5倍は電動機電流IMへ掛ける C. 幹線電線の必要許容電流と遮断器上限は別々に計算する D. 需要率が不明でも自由に負荷電流を減らせる

答え合わせ後の復習先

問題 判断軸 復習すること
問1〜3 電線と電流減少係数 電線種類、導体寸法、施設条件、通常時に電流が流れる本数を順に確認する。
問4〜6 幹線電線の許容電流 IMとIHの大小、IMの50A境界を分けて式を選ぶ。
問7〜9 幹線用遮断器 3IM+IHと2.5IWを両方計算し、小さい方を選ぶ。
問10 設計順序 負荷→必要許容電流→電線選定→遮断器という別々の判断を一文で説明する。
  1. STEP 1:間違えた問題を「素の値」「低減係数」「幹線電線」「遮断器」の4列へ分ける。
  2. STEP 2:問題文からIM、IH、IWを拾い、各記号が何を表すか式の横へ書く。
  3. STEP 3:翌日に数字を変えて再計算し、2つの上限を比較するところまで自力で再現する。

公式資料と安全上の注意

制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。

安全上の境界:学習用材料や無電圧の練習環境を対象にしています。実設備の充電部、既設配線、分電盤を自己流で加工・測定しないでください。必要な資格、停電手順、管理者の指示、保護具に従います。

広告・出典方針

この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。

まとめ

  • 許容電流は、電線種類・太さ・施設条件・管内本数を確認してから求める。
  • 幹線電線はIMとIHを比べ、電動機側が大きい場合だけ50A境界の割増しを使う。
  • 電動機幹線の遮断器特例は、3IM+IHと2.5IWの小さい方を上限とする。

次に使うページ

よくある質問

1.25倍と1.1倍は遮断器の式ですか?

いいえ。ここでは、電動機等の定格電流合計がその他負荷より大きい場合に、幹線電線へ必要な許容電流を求める式です。遮断器の特例は別に確認します。

遮断器の2.5倍は何へ掛けますか?

実際に選定した低圧幹線の許容電流IWへ掛けます。電動機電流IMへ掛ける式ではありません。

実設備もこの表だけで選定できますか?

できません。試験学習用の整理です。実設備は配線方法、周囲温度、電圧降下、短絡保護、負荷特性、メーカー資料、設計図書などを含めて有資格者・設計者が判断します。

資格太郎

この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。電気技術者試験センターの一次資料を確認し、暗記値だけに頼らない判断手順へ整理しています。運営者情報と編集方針を見る




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