ケーブル剥ぎ取り・輪づくりを「判断の理由」まで確認
ケーブル加工は、暗記した長さへ機械的にそろえる問題ではありません。配線図・施工条件、接続する器具、ストリップゲージを先に確認し、加工後は外装・絶縁被覆・心線・輪の状態を別々に点検します。
このページでは、2026年3月公開の技能試験資料と欠陥の判断基準を基に、境界値を含むオリジナル10問で「どこを見て判断するか」を確認します。実際の試験では当日の配線図、施工条件、支給材料を優先してください。
最終確認:2026年7月27日
解く前に押さえる4つの判断軸
条件
完成寸法は配線図の指示から判断する。一律の外装剥ぎ取り長さを全作品へ当てはめない。
外装・被覆
曲げたときの露出と外装の縦割れを確認し、外観だけで傷の影響を決めない。
心線
心線を折り曲げたときに折れる程度の傷、より線の減線を残さない。
輪・器具
右巻き、巻付量、はみ出し、被覆の噛み込み、外装の入り、カバーの閉まりを確認する。
先に確認する基準・関係
| 確認対象 |
公式基準の境界 |
見方 |
| 完成寸法 |
図示寸法の50%以下 |
器具は中心から測り、50%ちょうども欠陥。 |
| 外装の縦割れ |
20mm以上 |
20mmちょうどを含む。曲げて被覆が見える傷も欠陥。 |
| 輪づくり |
3/4周以下は不足 |
右巻き、重ねなし、ねじ端から5mm未満を合わせて見る。 |
| 器具への外装 |
台座の中まで |
ランプレセプタクル・露出形コンセントは引込口も通す。 |
誤答しやすい理由
- 外装を常に100mm剥くなど、候補問題・接続器具を見ずに固定寸法で加工する。
- 傷を見つけただけで全て欠陥、または浅く見えるから全て問題なしと判断する。
- 輪の向きだけを見て、巻付不足、重ね巻き、心線のはみ出し、カバーを確認しない。
- 試験基準の許容値を、実際の工事でも狙ってよい仕上がり寸法だと受け取る。
オリジナル10問ミニテスト
問題はすべて当サイト作成のオリジナルです。公式過去問題は転載していません。1問ずつ答えを決めてから、ボタンで解説を確認してください。
採点の考え方:この補助テストに公式の合格点はありません。正解数より、間違えた判断軸を特定して本編・公式資料・実物練習へ戻すことを目的にします。
第1問
配線図で器具中心間の寸法が120mmと指示されています。完成作品で60mmでした。欠陥の判断は?
A. 図示寸法の50%以下なので欠陥 B. 欠陥ではない C. 外装が無傷なら欠陥ではない D. 器具の種類だけで決まる
正解:A
60mmは120mmの50%ちょうどです。公式基準は「50%以下」を欠陥とするため、境界値を含めて欠陥です。器具の寸法は中心から確認します。
第2問
ケーブル外装に傷があり、ケーブルを折り曲げると絶縁被覆が見えます。最も適切な判定は?
A. テープを巻けばよい B. 絶縁被覆が見えるため欠陥 C. 心線が見えないので問題ない D. 接続箱の中なら問題ない
正解:B
ケーブルを折り曲げたときに絶縁被覆が露出する外装損傷は欠陥です。持込材料やテープで隠して判定を回避することはできません。
第3問
ケーブル外装に縦方向の割れが20mmあります。他の不具合はないとして、基準上の判定は?
A. 20mmを超えたときだけ欠陥 B. 30mm未満なら問題ない C. 20mm以上なので欠陥 D. 外装の縦割れは判定しない
正解:C
外装の縦割れは20mm以上が欠陥です。「以上」なので20mmちょうどを含みます。
第4問
絶縁被覆に傷があり、電線を折り曲げると心線が露出します。最も適切な判定は?
A. 被覆の色が残れば問題ない B. 輪づくり部分だけなら常に問題ない C. 心線を伸ばせば問題ない D. 欠陥
正解:D
電線を折り曲げたときに心線が露出する絶縁被覆の傷は欠陥です。リングスリーブ下端付近の例外条件を、すべての傷へ広げてはいけません。
第5問
単線の心線に工具傷があり、折り曲げると折れる程度です。最も適切な判定は?
A. 欠陥 B. 絶縁被覆の中なら問題ない C. 1本だけなら問題ない D. 接続後に見えなければ問題ない
正解:A
心線を折り曲げたときに折れる程度の傷は欠陥です。見えなくなる位置かどうかではなく、導体の機械的な損傷で判断します。
第6問
ランプレセプタクルの端子ねじへ単線を巻き付けます。輪の向きは?
A. 左巻き B. 右巻き C. 向きは問わない D. 上下方向だけ合わせる
正解:B
輪はねじを締める方向と同じ右巻きにします。左巻きは締付時に輪が開くため欠陥です。
第7問
輪づくりの心線が、端子ねじへちょうど3/4周巻き付いています。基準上の判定は?
A. 十分なので適切 B. 右巻きなら適切 C. 3/4周以下の巻付不足で欠陥 D. 1/2周以上なら適切
正解:C
公式基準は3/4周以下を巻付不足とします。右巻きであっても、巻付量が不足すれば欠陥です。
第8問
ランプレセプタクルの端子ねじの端から、心線が5mmはみ出しています。基準上の判定は?
A. 5mmを超えた場合だけ欠陥 B. カバーが閉じれば適切 C. 白線だけなら適切 D. 5mm以上なので欠陥
正解:D
ねじの端から心線が5mm以上はみ出したものは欠陥です。5mmちょうどを含みます。
第9問
ランプレセプタクルへ正しく結線しましたが、ケーブル外装が台座の中まで入っていません。判定は?
A. ケーブル外装が台座内にないため欠陥 B. 電気的につながれば適切 C. 絶縁被覆が無傷なら適切 D. テープで固定すれば適切
正解:A
ランプレセプタクルまたは露出形コンセントでは、ケーブル外装が台座の中に入っていないものは欠陥です。引込口を通しているかも確認します。
第10問
輪・締付け・露出量は適切ですが、絶縁被覆が長すぎて器具のカバーが閉まりません。判定は?
A. 見た目だけなので適切 B. カバーが閉まらないため欠陥 C. ねじを強く締めれば適切 D. 技能試験ではカバーを見ない
正解:B
絶縁被覆が長すぎるなどの理由でカバーが締まらないものも欠陥です。輪だけでなく、器具を所定の状態へ戻せるかまで確認します。
答え合わせ後の復習先
| 問題 |
判断軸 |
復習すること |
| 問1 |
寸法条件 |
図示寸法×50%の境界と、中心から測る対象を確認する。 |
| 問2〜5 |
電線の損傷 |
外装・絶縁被覆・心線を分け、曲げたときの状態と20mm境界を見る。 |
| 問6〜8 |
輪づくり |
右巻き、3/4周超、重ねなし、ねじ端から5mm未満を一組で点検する。 |
| 問9〜10 |
器具仕上げ |
引込口、外装の入り、被覆噛み、締付け、カバーを順に見る。 |
- STEP 1:間違えた問題を「寸法」「外装・被覆・心線」「輪」「器具」の4分類へ記録する。
- STEP 2:解説記事と公式の欠陥資料を開き、数値だけでなく判定対象と「以上・以下」を読み直す。
- STEP 3:練習材で同じ単位作業をやり直し、加工直後と器具結線後の2回、指差しで確認する。
公式資料と安全上の注意
制度・試験条件・欠陥基準は更新されることがあります。受験年度の案内と当日の問題を優先し、次の無料資料で確認してください。
安全上の境界:学習用材料や無電圧の練習環境を対象にしています。実設備の充電部、既設配線、分電盤を自己流で加工・測定しないでください。必要な資格、停電手順、管理者の指示、保護具に従います。
広告・出典方針
この記事内に教材・工具・講座のアフィリエイトリンクは掲載していません。問題は公式資料の基準を照合して独自作成し、公式資料へのリンクを明示しています。
まとめ
- 剥ぎ取り長さは固定値ではなく、配線図・施工条件・接続先から決める。
- 外装、絶縁被覆、心線の傷は別の基準で確認する。
- 輪は右巻きだけで終わらず、巻付量、はみ出し、外装、カバーまで見る。
次に使うページ
よくある質問
外装は何mm剥けばよいですか?
一律の数値では決めません。配線図・施工条件、接続方法、器具の構造を確認して加工します。固定寸法の暗記より、完成状態から逆算する練習が必要です。
浅い傷もすべて欠陥ですか?
傷の場所と、曲げたときの露出・破断など公式基準の状態で判断します。自己判断で残さず、練習時は傷を付けない加工へ修正してください。
公式基準ぎりぎりを狙って練習してよいですか?
推奨しません。公式資料も、試験の許容値は実工事の目標値ではなく、実際はより厳密な施工が求められると説明しています。
この記事を書いた人:資格太郎電気工事士の独学合格を目指して学習中。電気技術者試験センターの一次資料を確認し、暗記値だけに頼らない判断手順へ整理しています。運営者情報と編集方針を見る
※当サイトの画像にはAI生成のものが含まれており、実際の機器・器具とは外観が異なる場合があります。問題・解答の内容には細心の注意を払っておりますが、誤りが含まれる可能性があります。学習の参考としてご活用いただき、最終的な確認は公式テキスト・法令等で行ってください。当サイトの情報に基づく判断によって生じた損害について、一切の責任を負いかねます。
内容の誤りやお気づきの点がございましたら、お問い合わせフォームよりご連絡いただけますと幸いです。正確な情報をお届けできるよう、随時修正してまいります。